消化器外科 / 消化性潰瘍穿孔について

消化性潰瘍穿孔とは

 ストレスや鎮痛薬の使用、異物の誤飲などその他様々な要因で胃や小腸の壁が破れてしまい、内容物(消化液や食物)が体内に漏れてしまう状態です。

症状について

 急激に強い腹痛が出現します。安静にしていても腹部全体に痛みが広がり、歩くと腹部全体が響く様に痛むとされています。

治療について

 鎮痛薬により症状が落ち着き、またCTなどの画像検査で炎症が腹部全体に広がっていなければ手術を行わない治療を検討します。潰瘍を増悪させる胃酸を、抑える薬を使用し、絶食による腸管安静を行います。
 症状が落ち着かない場合や炎症が腹部全体に広がっている場合は手術治療を行います。基本的に腹腔鏡を用いた手術を行いますが、炎症が激しい場合や穿孔の位置によってはお腹を開いて手術を行います。
 穿孔した箇所を糸で縫い合わせ、大網と呼ばれる脂肪を縫い付けることで覆います。孔があまりに大きい場合や炎症が激しく糸が外れてしまう場合は、開いた孔に大網を詰め込むことで閉鎖します。
 術後は数日の絶食の後に、流動食から食事を再開していきます。徐々に固形物の摂取を進め、症状が再燃しないことを確認してから退院となります。炎症の状態によりますが1-2週間程度の入院期間となります。

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