泌尿器科 / 腎がん

腎がんとは?

 従来の古典的三大症状(血尿、側腹部痛、腫瘤触知)により発見される腎がんは、非常に進行したものが多く、きわめて予後不良でした。しかし、最近は画像診断技術の進歩(CT、MRI)や健診(超音波検査)の普及により、無症状で早期に発見される症例が増加し、その予後は著しく改善しています。

 特に、腫瘍サイズが4cm以下の場合は予後良好と考えられていますが、神鋼記念会総合健康管理センターでは、2cm以下の腎腫瘍が発見されるなど、診断精度が向上しています。

手術方法

 手術方法として、従来はすべて開放手術が行われていましたが、現在では腹腔鏡下手術や後腹膜鏡下手術(いずれも保険適応)へと移行し、最近では保険適応となったため、ロボット支援手術が一般的となっています。これにより入院期間の短縮化(当院では約一週間)および低侵襲化が実現しています。

 以前は、ほぼ全例で腎摘除術が行われていましたが、小さめの小径腎がんでは腎部分切除術も推奨されており、腹腔鏡手術で行われるようになり、当院では2017年12月よりほぼすべての腎部分切除術はロボット支援手術で行っています。2023年末までに75症例が実施されています。また腫瘍が大きい場合や腫瘍の部位により腎摘除術が適正であった場合は、これまで腹腔鏡手術で行ってきましたが、2024年からはロボット支援手術に移行していきます。もちろん、状況により開腹による根治的腎摘除術が適正と判断される場合には、それを行うことは言うまでもありません。

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