泌尿器科 / 前立腺肥大症

前立腺肥大症とは?

 50歳を超えると、多くの男性の前立腺が腫大し、そのために排尿困難や残尿感・夜間頻尿といった症状が生じる疾患です。薬物療法が進化し、以前より手術を希望する患者さんは減少している印象です。ただし、薬物療法で根本的な解決にはならず、加齢とともに効果が減弱して症状が悪化することが多いため、一定以上の大きさの前立腺肥大症には手術療法が適正と考えられます。

 従来行われていた開放手術は今ではほとんど行なわれなくなり、経尿道的手術が大半を占めています。電気メスを用いた経尿道的前立腺切除術(TURP)は、10年ほど前までは主体でしたが、レーザーを用いた手術が始められ、最近では水蒸気を利用する手術なども取り入れられ、多彩な方法が用いられています。

 その中で、当院で行っている経尿道的ホルニウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)は、最も確実に肥大腺腫を取り除ける手術法として、前立腺肥大症に対する最も完成度の高い手術と考えています。この手術では、取るべきものをすべて取れることで、症状の改善には最も適しているといえますが、その反面尿失禁が生じやすいという欠点もあります。尿失禁を防ぐための様々な工夫を行い、当初より失禁症状の改善が見られています。

 全国的に見ても、当院は核出方法と失禁予防方法の取り入れにおいて高いレベルを持ち、日々改善のための研鑽をしております。

 当院でのHoLEPによって、多くの患者さんの排尿状態が改善されています。一方で、患者さんの従来の失禁を防ぐ筋(括約筋)の筋力低下などにより、期待通りの結果が得られないこともあります。前述したように、これに対しさらなる工夫を重ね、失禁を根絶するための努力を継続しています。

 2023年より、機器本体を新しい高出力なものに更新し、レーザーファイバーもより有効なものを使用するようにしています。

Lumenis Pulse 120H

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