皮膚科 / 代表的な疾患 / 手荒れ(進行性指掌角皮症)
手荒れ(進行性指掌角皮症)とは?
進行性指掌角皮症いわゆる手荒れは、特に主婦、美容師、飲食店員、銀行員やアトピー素因を持つ人などによくみられる病気です。
水仕事をよくしたり、紙幣をよく扱ったりするために手指の皮脂が減るうえ、繰り返し指先に刺激が加わって起こるものと考えられます。
主に利き手の指先から発症し、皮膚が乾燥してはがれ落ち(落屑)、さらに硬くなって(角化)ひび割れたり、指紋がなくなるなどの症状がみられます。そしてひどくなると両手のひら全体にまで広がってしまいます。冬にひどくなりますが、夏にはよくなることが多いようです。
さらに進行すると、赤みやかゆみ、さらには小さな水ぶくれやひび割れもみられるようになり、手あれから手湿疹の状態にまで進んでいきます。
手荒れ(進行性指掌角皮症)にならないために
石鹸や洗剤などを使って頻繁に水仕事をしたり、指先をよく使ったりしたあとにお手入れをしないで放っておくと、水分が失われやすくなります。
- 1.お薬を正しく使いましょう
- 皮膚にうるおいを与えるぬり薬や、またかゆみや湿疹を抑えるぬり薬や飲み薬などがあります。
お薬は医師の指示をよく守り、正しく使いましょう。 - 2.刺激を避ける
- 木綿の手袋などを着用して指先を直接刺激しないようにしましょう。
また、水仕事の際にはその上からゴム手袋などを着用して直接洗剤に触れないようにしましょう。
ただし、天然ゴム(ラテックス)はアレルギーの原因になることがあるので、ビニール製やプラスチック製の手袋を選びましょう。
素手で洗剤を使う場合は、できる限りうすめて(10倍くらい)使いましょう。 - 3.手を洗いすぎない
- 何度も手を洗うと症状が悪化してしまいます。手の洗いすぎには注意しましょう。
手を洗ったあとには、皮膚にうるおいを与えるぬり薬やハンドクリームを頻繁にぬりましょう。 - 4.油断は大敵
- 症状が軽くなったからといって油断は大敵です。
再発しないためにも、手に刺激となるものは避ける、手を洗いすぎない、手を洗った後には皮膚にうるおいを与えるぬり薬をこまめに塗るなど、普段からの心掛けが大切です。