皮膚科 / 代表的な疾患 / 乾癬

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乾癬の種類

尋常性乾癬
乾癬患者さんのほとんど(90%)がこれにあてはまります。頭部や肘、膝など、こすれやすい部分によく見られ、時には全身に広がります。また、約60%の患者さんの爪の変化が見られます。
滴状乾癬
若い人に多く見られ、小さい水滴ぐらいの大きさの皮疹が全身に出現します。
鼻、のど、歯など体のどこかに細菌の感染病巣が存在し、それが悪化する時に起こることがあり、特に扁桃腺炎が誘因となることが多いといわれています。
乾癬性紅皮症
尋常性乾癬が全身に広がり、皮膚全体が潮紅した状態をいいます。
膿疱性乾癬
発熱、倦怠感を伴い、急激に全身の皮膚が潮紅し、膿胞(膿を持った状態)が多発します。
放っておくと全身衰弱などにより死亡することもあります。
関節症性乾癬
リウマチのように関節がはれたり、痛んだり変形したりする症状が出現します。
皮膚症状に加え、爪の変化が見られることもあります。

乾癬の原因

乾癬が起こるはっきりした原因はまだ分かっていませんが、体質的な要素(遺伝的素因)に外的因子(精神的ストレス、感染症、薬剤など)、内的因子(糖尿病、高脂血症、肥満など)が加わることで、発症するのではないかと考えられています。

乾癬の治療方法

今のところ、乾癬を完全に治す治療法はありませんが、症状をおさえるための治療法には、大きく分けて以下の4つの方法があります。また、症状に応じてそれらを組み合わせた併用療法も行われます。

1.外用療法
ビタミンD3外用薬、ステロイド外用薬などがあり、症状に応じて使い分けられています。 自分の生活パターンに合った外用方法についても、医師に相談してください。
2.内服療法
かゆみを抑制する抗ヒスタミン剤などの他、症状に応じてビタミンA誘導体(エトレチナート)、免疫抑制剤(シクロスポリン)、PDE4阻害薬、TYK2阻害薬などを服用することもあります。内服薬は、時に副作用が起きることもあるので、定期的な検査が必要になります。
3.光線療法
ソラレンという光に対する感受性を高める薬を内服、または外用した後に長波長紫外線(UVA)を照射するPUVA療法や、中波長紫外線(ナローバンドUVB)を照射する治療法があります。
4.生物学的製剤
より重症の患者さんや乾癬のために生活の質(QOL)が低下してしまっている患者さんに対する治療です。乾癬の発症に重要な役割を担っている生理活性物質(サイトカイン)の働きを抑制する抗体製剤(注射薬)を投与します。

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