器官組織病態研究所 [乳腺リサーチセンター]

器官組織病態研究所【乳腺リサーチセンター】の概要

 乳腺リサーチセンターは、総合医学研究センターの乳腺部門として2017年度に新規開設されました。当院乳腺センターでの豊富な乳がん症例(新規乳がん手術件数;451例(2022年)、434例(2023年)、413例(2021年))を基盤として、1)企業と連携した当科独自の産学連携研究、2)京都大学、京都大学関連施設研究グループ (KBCRN(Kyoto Breast Cancer Research Network))と連携した研究、神戸大学と連携した研究、3)JBCRG(Japan Breast Cancer Research Group)、CSPOR-BC(Comprehensive Support Project for Oncological Research of Breast Cancer)等の研究グループとの連携による実臨床に応用できる個別化診療(診断・治療)の研究を行なっています。

主たる研究

1.企業と連携した当科独自の産学連携研究

次世代乳がん画像診断開発の研究の継続

  • 造影マンモグラフィの乳がん画像診断への適用に関する研究(富士フィルムとの共同研究)
  • 乳腺画像診断におけるマイクロ波散乱場断層イメージングシステムの有効性及び安全性の探索的研究
    (神戸大学数理データサイエンスセンター、Integral Geometry Scienceとの共同研究)

2.京都大学、京都大学関連施設研究グループ(KBCRN(Kyoto Breast Cancer Research Network))と連携した研究

  • 化学療法誘発性末梢神経障害発症軽減に関する多施設共同観察研究
  • ER陽性転移乳癌におけるアベマシクリブの効果予測、並びに腸管毒性予測因子を探索する臨床研究
  • 再発高リスク早期乳がん患者の血中循環腫瘍DNAの発現状況および転移・再発との関連を検討する前向き遺伝子解析研究
  • 皮膚症状を伴う乳がん患者の受診への懸念要因を調査する横断研究
  • ICG蛍光法センチネルリンパ節生検施行後の予後を調査する観察研究

神戸大学・兵庫県立がんセンターと連携した研究

  • 乳がんを有する成人女性及び健康成人女性を対象とした乳房用マイクロ波画像診断装置IGS-0001の有効性及び安全性を検討する多施設評価者盲検試験 (IGS-0001) (神戸大学数理データサイエンスセンター、Integral Geometry Scienceとの共同研究)
  • マイクロ波散乱場断層イメージングシステム(m-MG-01)の画像出力解析に関する研究

3.JBCRG(Japan Breast Cancer Research Group)、CSPOR-BC(Comprehensive Support Project for Oncological Research of Breast Cancer)等の研究グループとの連携による研究

  • トリプルネガティブ乳癌患者に対するアテゾリズマブの前向き観察研究
  • 日本のリアルワールドデータを用いた進行・再発乳癌に対するオラパリブ治療の検討(JBCRG-C09 (OPTIMAL)
  • ホルモン受容体陽性 HER2 陰性進行転移乳癌におけるCDK4/6 阻害薬による治療実態に関する多機関共同観察研究(JBCRG C-10)
  • ホルモン受容体陽性HER2陰性進行転移乳癌に対し一次治療としてアベマシクリブ、アマターゼ阻害薬併用療法施行症例を対象とした、ESR1変異に基づく治療戦略の有用性を検討する第2相研究(JBCRG-M08)
  • 化学療法歴のあるHER2低発現の手術不能又は 再発乳癌患者を対象としたトラスツズマブ デルクステカンの 多機関共同前向き観察研究(HALLOW study)

研究者

⼭神 和彦 特任副院長 / 乳腺センター センター⻑
松本 元 乳腺科 部長 / 乳腺センター 副センター⻑
結縁 幸子 乳腺科 医⻑
⽮内 勢司 乳腺科 医⻑
山元 奈穂 乳腺科 医⻑
橋本 一樹 乳腺科 医⻑
御勢 文子 医師
多山 葵 医師
黒野 惇子 専攻医
  • 共同研究
    京都⼤学⼤学院医学研究科 乳腺外科学
    神⼾⼤学⼤学院理学研究科 ⽊村研究室
    兵庫県立 がんセンター 乳腺外科
    株式会社Integral Geometry Science

助成金

2021年、2022年

 乳腺画像診断におけるマイクロ波散乱場断層イメージングシステムの有効性及び安全性の探索的研究(Integral Geometry Science)

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