器官組織病態研究所 [乳腺リサーチセンター]
器官組織病態研究所【乳腺リサーチセンター】の概要
乳腺リサーチセンターは、総合医学研究センターの乳腺部門として2017年度に開設されました。当院乳腺センターでの豊富な乳がん症例(2022年の新規乳がん手術:451例)を基盤として、1)企業と連携した当科独自の産学連携研究、2)京都大学、京都大学関連施設研究グループ (KBCRN(Kyoto Breast Cancer Research Network))と連携した研究、神戸大学と連携した研究、3)JBCRG(Japan Breast Cancer Research Group)、CSPOR-BC(Comprehensive Support Project for Oncological Research of Breast Cancer)等の研究グループとの連携による実臨床に応用できる個別化診療(診断・治療)の研究を行なっています。
主たる研究
1.企業と連携した当科独自の産学連携研究
次世代乳がん画像診断開発の研究の継続
- 造影マンモグラフィの乳がん画像診断への適用に関する研究(富士フィルムとの共同研究)
- 乳腺画像診断におけるマイクロ波散乱場断層イメージングシステムの有効性及び安全性の探索的研究
(神戸大学数理データサイエンスセンター、Integral Geometry Scienceとの共同研究)
2.京都大学、京都大学関連施設研究グループ(KBCRN(Kyoto Breast Cancer Research Network))と連携した研究
- 化学療法誘発性末梢神経障害発症軽減に関する多施設共同観察研究
- ER陽性転移乳癌におけるアベマシクリブの効果予測、並びに腸管毒性予測因子を探索する臨床研究
【神戸大学と連携した研究】
- 術前化学療法で病理学的完全奏効とならなかったトリプルネガティブ乳癌に対する術後カルボプラチン単独治療の第3相ランダム化比較試験
3.JBCRG(Japan Breast Cancer Research Group)、CSPOR-BC(Comprehensive Support Project for Oncological Research of Breast Cancer)等の研究グループとの連携による研究
- トリプルネガティブ乳癌患者に対するアテゾリズマブの前向き観察研究
- 化学療法既治療の転移乳がんに対するアベマシクリブ療法の観察研究
- アベマシクリブ関連薬剤性肺障害のネステッドケースコントロール研究
- 閉経後ホルモン受容体陽性切除不能および転移・再発乳癌に対するパルボシクリブ療法の観察研究
研究者
⼭神 和彦 | 特任副院長 / 乳腺センター センター⻑ |
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松本 元 | 乳腺科 部長 / 乳腺センター 副センター⻑ |
結縁 幸子 | 乳腺科医⻑ |
⽮内 勢司 | 乳腺科医⻑ |
山元 奈穂 | 乳腺科医⻑ |
御勢 文子 | 医師 |
多山 葵 | 医師 |
- 共同研究
京都⼤学⼤学院医学研究科 乳腺外科学
神⼾⼤学⼤学院理学研究科 ⽊村研究室
株式会社Integral Geometry Science
助成金
2021年
- 株式会社Integral Geometry Science
「次世代乳がんスクリーニングに向けた世界初のマイクロ波マンモグラフィの開発・事業化」 - 公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンター
「エストロゲン受容体陽性HER2陰性乳癌に対するS-1術後療法・長期予後に関する多施設共同観察研究:POTENT附随研究」 - エーザイ株式会社
「Real-World Data(RWD)から創出する乳房MRIと太針組織診後の超音波ガイド下吸引乳房組織生検の追加検査推奨度について」
2022年
- 一般社団法人JBCRG
JBCRG-M06「HER2陽性進行・再発乳癌におけるトラスツズマブ、ペルツズマブ、タキサン併用療法とトラスツズマブ、ペルツズマブ、エリブリン併用療法を比較検討する第Ⅲ相臨床研究」