患者さんに対する臨床研究について

・医学研究や臨床研究等の協力者となることを、拒むことができます。
・研究で使用する情報は厳重に管理され、研究目的のみで利用されます。
・検査結果や診療情報は統計として処理・解析されるため、個人を特定できることはありません。

臨床研究


筋炎特異自己抗体、筋炎関連自己抗体を有する間質性肺炎の後方視的観察研究

研究課題名

筋炎特異自己抗体、筋炎関連自己抗体を有する間質性肺炎の後方視的観察研究

 本件は「オプトアウト」すなわち、同意不要であった既存データを用いた研究において、「自分のデータは使わないでほしい」という、患者さんの拒否の機会を確保するため、研究の公開をホームページ上で行っているものです。 今回の研究に該当されることが予想され、「自分のデータは使わないでほしい」と希望される方はご本人・ご家族より当院に手紙、メール、お電話もしくはファックスなどにてその旨ご連絡ください。

神鋼記念病院で採血検査を施行し筋炎特異自己抗体、筋炎関連自己抗体を認めた間質性肺炎の患者さんへ

実施する臨床研究

 該当する患者さんの診療経過について調査研究を実施しております。この研究は「観察研究」と呼ばれるもので、 通常の診療で得られた記録をまとめることによって行います。以下の点をご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

この研究の意義、目的、および方法

 多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)などの炎症性筋疾患は間質性肺疾患(ILD)を合併することが多く、また筋炎関連自己抗体の種類により臨床経過が異なることが報告されています。 アミノアシルtRNA合成酵素に対する自己抗体である抗ARS抗体は、筋炎、発熱、多関節炎、間質性肺炎、Raynaud現象、機械工の手といった抗ARS抗体症候群と呼ばれる臨床症状を呈する場合があり、 現在8種類(①抗Jo-1抗体②抗EJ抗体③抗PL-7抗体④抗PL-12抗体⑤抗KS抗体⑥抗OJ抗体⑦抗Zo抗体⑧抗Ha抗体)の抗体が同定されています。 抗ARS抗体以外では抗MDA5抗体が重要で、 陽性例では筋症状は乏しいが数日から数週間の経過で急速に進行するILDを高頻度に合併し重症化頻度が高い事が知られています。2020年にPM/DMに合併するILDに関して、日本呼吸器学会と日本リウマチ学会の共同で作成された「膠原病に伴う間質性肺疾患の診断・治療指針」において、治療アルゴリズム案が提案され、 身体所見、画像所見で急性/亜急性、慢性、に分類し、特にILDが急速進行性の例では抗MDA-5抗体陽性を想定してステロイドパルス療法を含む高用量PSLにカルシニューリン阻害薬、シクロホスファミド間欠大量静注療法を初期より用いる3剤併用療法を行うことが推奨されています。上記以外にも筋炎特異自己抗体として抗SRP抗体、抗Mi-2抗体、抗TIF-1γ抗体、抗NXP-2抗体、抗HMGCR抗体が、 筋炎関連自己抗体として抗SS-A/Ro-52抗体、 抗Ku抗体、 抗U1RNP抗体、 抗PM-Scl抗体が挙げられ、 それぞれの自己抗体に対応する臨床的特徴があるため、 筋炎の分類、検査方針、治療方針の決定と予後予測に自己抗体の測定は有用と考えられています。一方で、 各抗体ごとの治療薬に対する質の高いエビデンスはまだありません。 とりわけ筋炎を伴わない筋炎特異的・関連自己抗体を伴うILDについては報告例が少なく、臨床経過と予後についてはいまだよく分かっていません。 治療方針もやはり定まったものがなく、ILDの経過中に皮膚筋炎を発症する症例もみられるため、 画像パターンや組織所見、臨床経過を鑑みて皮膚筋炎を伴うILDに準じて治療されることが多いです。筋炎特異抗体、筋炎関連抗体を有する間質性肺炎患者の各抗体による臨床像、治療反応性、予後の違いを明らかにするために本研究を実施します。2010/8/1以降に当院で抗Jo-1抗体 (LSI)、抗ARS抗体 (LSI)、EUROLINE(筋炎関連抗体セット)、 A-cube(DM/PM関連自己抗体セット)を測定し、いずれかで筋炎特異自己抗体あるいは筋炎関連自己抗体を検出した患者さんの内、間質性肺炎を伴う方を対象とします。 診療録から年齢、 性別、 喫煙歴、 併存疾患、 画像データ、 血液検査結果、 生理検査結果、 内視鏡検査結果等を後方視的に調査し、 解析します。

この研究による医学上の貢献と予測

 日常臨床で得られる情報を通して、筋炎特異自己抗体、筋炎関連自己抗体を有する間質性肺炎の患者さんに、 より適切な診療を届けられる方法を検討します。

この研究による患者さんの不利益および危険性

 患者さんの診療情報を分析する研究であり、プライバシーも厳重に保護されますので、患者さんに不利益や危険性はありません。

費用や追加の検査

 通常の保険診療による画像診断情報と臨床情報の収集と分析ですので、患者さんに余分な費用を負担してもらうことはありません。また、検査方法の変更や追加検査もありません。

個人情報の保護

 この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。 研究結果は主として統計として処理・解析され発表されるため、個人を特定できることはありません。研究結果の発表に際して、一部の患者さんの臨床情報が参考所見として呈示される可能性がありますが、匿名化されていますので、個人を特定できることはありません。 本研究参加者以外の第三者に流出することもありません。以上のように、患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

ご協力の拒否について

 この研究にご自分のデータが使用されることを拒否される場合は、担当医もしくは下記の問い合わせ先に連絡下さい。 たとえ、協力を拒否されても、今後の診療の不利益になることはありません。しかし、拒否のお申し出のあった時点で、 既に研究結果が論文などで公表されていた場合には、 研究結果を破棄できないことがあります。 この場合でも個人が特定されることはありませんので個人情報は保護されます。

研究責任者

神鋼記念病院 呼吸器内科 門田 和也

当院における連絡先

神鋼記念病院 呼吸器内科 門田 和也
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711 ・ FAX:078-261-6931


循環器疾患診療実態調査(JROAD)のデータベースによる心臓サルコイドーシスの診療実態調査と二次調査に基づく診断・治療プロトコールの策定に関する研究(研究B)

当院に心臓サルコイドーシスの診断で入院または外来受診された患者さん・ご家族様へ 研究へのご協力のお願い

1.4.0版

 当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、日常診療で得られた以下の診療情報を研究データとしてまとめるものであり、ご自身またはご家族の健康に関する新たな結果が得られるものではありません。また、研究のために、新たな検査などは行いません。この案内をお読みになり、ご自身またはご家族がこの研究の対象者にあたると思われる方で、ご質問がある場合、またはこの研究に診療情報を使ってほしくないとのご意思がある場合は、遠慮なく下記の担当者までご連絡ください。お申し出による不利益は一切ありません。
 ただし、すでに解析を終了している場合には、研究データから情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。

対象となる方

2012年4月1日~2021年3月31日の間に、心臓サルコイドーシスの診断で入院または外来受診された方

研究課題名

循環器疾患診療実態調査(JROAD)のデータベースによる心臓サルコイドーシスの診療実態調査と二次調査に基づく診断・治療プロトコールの策定に関する研究(研究B)

研究責任者

神鋼記念病院 循環器内科 副院長 岩橋 正典

研究の意義・目的

 諸外国に比べて、日本では心臓サルコイドーシスが多いことが知られています。本研究では、循環器疾患診療実態調査のDPCデータ(JROAD-DPC)の解析及び全国レベルの後向き登録研究を行うことにより、日本における心臓サルコイドーシスの診断・治療・予後における現状を把握し、心臓限局性サルコイドーシスの診断プロトコール、再燃例や高齢者、FDG-PET陰性例などに対する治療プロトコールを策定し、心臓サルコイドーシス診療の均てん化の実現と予後の改善を目的としています。

利用する診療情報

 年齢(生年月)、性別、身長、体重、既往歴、心臓サルコイドーシスの診断日、サルコイドーシスの診断分類、他臓器でのサルコイドーシス所見の有無、自覚症状、心不全重症度分類(NYHA)、内服薬、診断後の治療内容・経過、死亡・致死性不整脈・心臓サルコイドーシスの再燃・脳卒中/血栓塞栓症・持続性心室頻拍/心室細動・ICD・CRT-Dによるショック・非持続性心室頻拍/ICD・CRT-DによるATP作動・房室ブロックの新規出現・新規デバイス(PM, ICD, CRT)植込み・補助人工心臓植込み・心移植・カテーテルアブレーション施行・免疫抑制剤の追加・心不全入院・心臓手術の有無と発生日

 血液一般検査[ヘモグロビン・白血球数・リンパ球割合・好中球割合・血小板数]、生化学検査[尿素窒素・クレアチニン・eGFR・クレアチンキナーゼ(CK)・トロポニンTまたはI・ビリルビン・アルブミン・AST・ALT・ナトリウム・カリウム・クロール・カルシウム・尿酸値)、BNPまたはNT-pro BNP、ACE、リゾチーム、sIL2レセプター

 心電図、ホルター心電図、加算平均心電図、心臓カテーテル検査、心臓超音波、心臓MRI、心筋生検、18F-FDG-PET検査、ガリウムシンチグラフィ

情報の管理責任者

神鋼記念病院 循環器内科 副院長 岩橋 正典

研究の実施体制

この研究は、他の施設と共同で実施されます。研究体制は以下のとおりです。
研究代表者 国立循環器病研究センター 心不全・移植部門 部門長 泉 知里
共同研究機関・研究責任者 別紙2.研究実施医療機関一覧参照

外部機関への情報等の提供

本研究で収集した情報を、下記の施設で保管し、解析を行います。提供する際は、あなたを特定できる情報は記載せず、個人が特定できないように配慮いたします。

施設名及び管理責任者
国立循環器病研究センター 心不全・移植部門 部門長 泉 知里
連絡先:06-6170-1070
提供方法:EDC(Electronic Data Capture)入力、紙媒体で情報を送付する場合は郵送、エクセルデータで情報を送付する場合は電子メール(必要に応じてパスワードによる保護を行う)で提供します。

また、本研究で収集した情報を、国立循環器病研究センターから別紙2.研究実施医療機関(サブ解析を希望される機関)に提供し、共同で研究を行います。その際は、あなたのお名前等は記載せず、個人が直接特定できないようにします。
提供方法:電子的配信(必要に応じてパスワードによる保護を行う)

研究期間

研究許可日より2025年12月31日まで(予定)

個人情報の取り扱い

 お名前、住所などの個人を特定する情報につきましては厳重に管理を行い、学会や学術雑誌等で公表する際には、個人が特定できないような形で使用いたします。

問合せ先

神鋼記念病院 循環器内科 副院長 岩橋 正典
電話 078-261-6711(代表)


神鋼記念病院におけるロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術(RAPN)の治療成績、播種再発を来した症例の検討

神鋼記念病院泌尿器科の患者さんへ

2024年9月 神鋼記念病院泌尿器科

1.研究の目的・意義

 小径腎細胞癌に対するロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術(RAPN)は標準的な治療方法として確立されており、本邦でも広く行われています。しかし、周術期の成績や腫瘍学的治療成績について検討し、さらなる術式改良などにつなげる必要性があります。そこで当院で小径腎細胞癌に対するRAPNを施行された患者様の周術期成績や術後腎機能および腫瘍学的治療成績を検討いたします。

2.情報の取得期間

 2017年12月1日から2024年8月31日の間に当院で小径腎細胞癌に対するRAPNを受けられた患者様を対象とします。

3.診療情報の項目

 手術を受けられた患者様の臨床情報(年齢、身体所見、検査結果、術前の情報、画像所見、経過観察期間、転帰)について、診療録をもとに匿名化した状態で、解析に用います。

4.解析結果は学会発表、論文として公表いたします。

5.個人情報の保護

 この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。従って、学会発表や論文から個人が特定される恐れはありません。本研究参加者以外の第三者に個人情報が流出することもありません。各患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

6.利益相反

 私共の研究に関して、個人や会社との利益相反はありません。

7.研究への参加を拒否される場合は、当院の下記担当者までご連絡ください。

当院における連絡先

神鋼記念病院 泌尿器科
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47 Tel: 078-261-6711, FAX: 078-261-6726
泌尿器科: 坂田 宏行


術前治療後に切除し病理学的完全奏効(pCR)であった膵癌症例における臨床病理学的意義の検討

作成日 2024年5月21日

1.研究の名称

術前治療後に切除し病理学的完全奏効(pCR)であった膵癌症例における臨床病理学的意義の検討

2.倫理審査と許可

京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて実施しています。

3.研究機関の名称・研究責任者の氏名

研究代表機関

京都大学大学院医学研究科 肝胆膵・移植外科 教授 波多野悦朗

共同研究機関
  • 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院 外科部長 増井俊彦
  • 地方独立行政法人 京都市立病院機構 京都市立病院 総合外科副部長 奥田雄紀浩
  • 金沢大学附属病院 肝胆膵・移植外科教授 八木真太郎
  • 小倉記念病院 外科副院長 藤川貴久
  • 滋賀県立総合病院 外科長 山中健也
  • 医学研究所北野病院 消化器外科副部長 井口公太
  • 三菱京都病院 消化器外科医師 戸田怜
  • 地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立西神戸医療センター 消化器外科医長 畑俊行
  • 日本赤十字社 大津赤十字病院 外科部医長 北口和彦
  • 京都桂病院 消化器センター・外科医長 岡村裕輔
  • 大阪赤十字病院 消化器外科副院長 森章
  • 神鋼記念病院 消化器外科医長 小松原隆司
  • 福井赤十字病院 外科部長 土居幸司
  • 大阪府済生会野江病院 消化器外科副部長 壷井邦彦
  • 天理よろづ相談所病院 外科部長 待本貴文
  • 兵庫県立尼崎総合医療センター 消化器外科部長 北村好史
  • 日本赤十字社和歌山医療センター 消化器外科主任部長 安近健太郎
  • 神戸市立医療センター中央市民病院 外科医長 成田匡大

4.研究の目的・意義

本研究は、術前治療で病理学的完全奏功(pCR)となった膵癌症例の腫瘍学的予後と臨床病理学的特徴を明らかにすることを目的としています。本研究により、pCRを得やすい術前治療の内容や治療期間を明らかにすることができます。

5.研究実施期間

研究機関の長の実施許可日から2026年6月30日まで

6.対象となる試料・情報の取得期間

京都大学医学部附属病院および共同研究機関において、2013年1月1日から2022年9月30日までに根治手術が施行された膵癌患者さんのうち、術前治療を実施された患者さん

7.試料・情報の利用目的・利用方法

術前治療後に根治切除を実施された患者さんを臨床データや手術データを用い、pCRを得られた患者さんの情報とpCRを得られなかった患者さんの情報を比較し統計解析を行います。

8.利用または提供する試料・情報の項目

患者さんの背景・治療前情報、術前治療後・手術前情報、手術情報、病理学的情報、予後情報を利用します。

9.利用または提供を開始する予定日

各研究機関の長の実施許可日以降に利用します。

10.試料・情報の管理について責任を有する者の氏名または名称

京都大学大学院医学研究科 肝胆膵・移植外科 講師 長井和之

11.研究対象者またはその代理人の求めに応じて、研究対象者が識別される試料・情報の利用または他の研究機関への提供を停止すること及びその方法

ご自身の試料・情報を研究に利用されたくない方は、連絡先までその旨お知らせ頂ければ、解析対象から削除します。

12.他の研究対象者等の個人情報および知的財産の保護等に支障がない範囲内での研究に関する資料の入手・閲覧する方法

他の研究対象者等の個人情報及び知的財産に支障がない範囲で研究に関する資料の入手・閲覧が可能です。希望される方は、問合せ窓口までお知らせください。

13.研究資金・利益相反

本研究に要する費用は、公益財団法人膵臓病研究財団からの寄附金にて負担します。 研究代表機関の研究者の利益相反については、京都大学利益相反ポリシー、京都大学利益相反マネジメント規程に従い、京都大学臨床研究利益相反審査委員会において適切に審査されています。共同研究機関においても各機関の規程に従い審査されています。

14.研究対象者等からの相談への対応

  1. 研究課題ごとの相談窓口
    京都大学大学院医学研究科 肝胆膵・移植外科 講師 長井和之
    〒606-8507 京都府京都市聖護院川原町54
    TEL: 075-751-3242 FAX:075-751-4263
    E-mail: kaznagai@kuhp.kyoto-u.ac.jp
  2. 各研究機関における相談等窓口
    京都大学医学部附属病院 臨床研究相談窓口
    TEL:075-751-4748
    E-mail:ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp
  3. 当院の相談等窓口
    神鋼記念病院 消化器外科 医長 小松原隆司
    〒651-0072兵庫県神戸市中央区脇浜町1-4-47
    TEL: 078-261-6711 FAX:078-261-6726

研究課題 多分野合議による間質性肺炎診断に対する多施設共同前向き観察研究に関する情報公開

2024年4月12日改訂 Ver.2.5.1

1.研究の対象

 研究参加施設で2018年5月以後に新規に間質性肺炎を指摘され、2020年5月以後に本研究への参加と経過観察の実施について文書による同意が得られた方。

2.研究目的・方法・研究期間

 間質性肺炎は,肺の間質を炎症や線維化病変の場とする疾患の総称で,国の難病に指定されています。中でも,特発性肺線維症(IPF)は、肺の線維化が進行性に悪化し、生存期間中央値が2~3年と予後不良の疾患です。間質性肺炎の診断には専門的施設・専門医が集まって診断する事が重要とされますが、実際に本邦で実現可能な施設は限られており、未診断の患者さんも非常に多く、本邦における間質性肺炎の実態はわかっていません。また、近年広義の人工知能による医療への応用が期待されており、従来の検査を組み合わせる事で、簡便かつ正確に間質性肺炎の診断や予後予測ができるツールを作成できる可能性があります。
 そこで,2018年5月以後に研究参加施設で新規に間質性肺炎を指摘されている患者さんの診療情報を収集して間質性肺炎の実態を把握するとともに、広義の人工知能を用いて解析を行います。統計解析は京都府立医科大学で行われ、人工知能の開発検証は名古屋大学医学系研究科呼吸器内科学、理化学研究所、長崎大学で行われます。
 この研究は日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社による資金提供を受け、名古屋大学の運営により実施される研究です。また、本資金提供以外に公益財団法人日本呼吸器財団の研究助成金を受けて実施します。日本ベーリンガーインゲルハイム社、公益財団法人日本呼吸器財団は研究計画書等の立案、作成及びデータの統計解析を含む評価に一切介入しません。

研究期間:2020年7月16日(実施承認日)~2036年7月31日

3.研究に用いる試料・情報の種類

 診療情報(カルテ)から,年齢,性別,生年月日、喫煙歴,原疾患,血液検査,画像検査,組織検査等の情報を収集します。また、組織検査を受けられている場合は病理スライドを収集します。

4.外部への試料・情報の提供

 データセンターへのデータ提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で電子的に行い、データは個人が特定できない形となります。対応表は各研究参加施設が保管・管理します。データセンターから各解析施設へのデータ提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で、個人が特定できない形で電子的に提供され、専門的解析を行います。

5.個人情報の取り扱いについて

 本研究が正しく行われているかどうかを確かめるために、本研究の関係者(モニタリングを実施する研究支援事務局担当者等)が、当機関にある本研究に参加されている患者さんのカルテ情報などを含めた本研究に関連したデータを直接閲覧する場合があります。その場合でも、本研究の関係者には守秘義務が課せられていますので、患者さんの個人情報が外部に漏らされることはございません。

6.研究組織

  1. 研究責任者(所属・職名・氏名)
    名古屋大学大学院医学系研究科呼吸器内科学・教授・石井誠
  2. 当院における研究責任者(所属・職名・氏名)
    神鋼記念病院 呼吸器内科・医長・門田 和也
  3. 当院における研究分担者(所属・職名・氏名)
    神鋼記念病院 呼吸器内科・呼吸器センター長・鈴木 雄二郎
    神鋼記念病院 呼吸器内科・科長・大塚 浩二郎
    神鋼記念病院 呼吸器内科・医長・稲尾 崇
  4. 研究参加施設と共同研究者(所属・職名・氏名)
    公立陶生病院・副院長・近藤康博
    浜松医科大学第二内科・教授・須田隆文
    理化学研究所・画像情報処理研究チームリーダー・横田秀夫
    京都府立医科大学医学部医学科 生物統計学教室・教授・手良向聡
    長崎大学医学部附属病院 病理診断科・教授・福岡順也
     ほか

「既存試料・情報の提供のみを行う機関」
地方独立行政法人神奈川県立病院機構循環器呼吸器病センター・所長・小倉 髙志
 ほか

7.お問い合わせ先

 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
 また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
神鋼記念病院 呼吸器内科・医長・門田 和也
住所:〒651-0072 兵庫県神戸市中央区脇浜町1-4-47
電話番号: 078-261-6711

研究責任者:
名古屋大学大学院医学系研究科呼吸器内科学・教授・石井誠

研究代表者:
名古屋大学大学院医学系研究科呼吸器内科学・教授・石井誠


80歳以上の高齢鼠径ヘルニア患者に対する至適手術治療の検討
:京都大学外科関連多機関共同コホート研究

2024年8月2日 Ver1.0

2019年1月1日から2023年12月31日までに当院(神鋼記念病院)で鼠径ヘルニアに対して手術を受けられた患者さんへ

1.研究の名称

80歳以上の高齢鼠径ヘルニア患者に対する至適手術治療の検討
:京都大学外科関連多機関共同コホート研究

2.倫理審査と許可

京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、当院での倫理委員会の許可も受けて実施しています。

3.研究の目的・意義

この研究は、80歳以上の高齢の鼠径ヘルニア患者さんに対するより良い術式と麻酔の方法を評価し、日常診療における適切な治療選択肢を明らかにします。

4.研究実施期間

研究期間は研究機関の長の実施許可日から2027年3月31日までを予定しています。

5.対象となる試料・情報の取得期間

当院消化器外科で2019年1月1日から2023年12月31日までに鼠径ヘルニアに対して腹腔鏡下手術もしくは鼠径部切開法を受けられた80歳以上の患者さんが対象となります。

6.試料・情報の利用目的・利用方法

カルテに保存されているデータを後方視的に収集します。データは、各機関において個人を特定できる情報を削除し、研究代表機関である京都大学に集約されます。患者さんの個人情報を公開することはありません。

7.利用または提供する試料・情報の項目

利用する情報はカルテに保存されているデータ(年齢、性別、疾患名、手術の術式、手術前後の治療、手術の成績など)です。

8.利用または提供を開始する予定日

研究機関の長の実施許可日から

9.試料・情報の管理について責任を有する者の氏名または名称

京都大学医学部附属病院消化管外科 教授 小濵和貴

10.研究対象者またはその代理人の求めに応じて、研究対象者が識別される試料・情報の利用または他の研究機関への提供を停止すること及びその方法

ご自身の試料・情報を研究に利用されたくない方は、連絡先までその旨お知らせ頂ければ、解析対象から削除します。

11.他の研究対象者等の個人情報および知的財産の保護等に支障がない範囲内での研究に関する資料の入手・閲覧する方法

他の研究対象者等の個人情報及び知的財産に支障がない範囲で研究に関する資料の入手・閲覧が可能です。希望される方は、相談窓口までお知らせください。

12.研究資金・利益相反

この研究は消化管外科運営交付金を資金源とし、利益相反については「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント」に従い「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査しています。

13.研究対象者等からの相談への対応

1)研究課題ごとの相談窓口

京都大学医学部附属病院消化管外科医局
水野良祐
〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54
TEL:075-366-7595

2)京都大学の相談窓口

京都大学医学部附属病院臨床研究相談窓口
TEL:075-751-4748
E-mail:ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

3)当院の相談窓口

神鋼記念病院 消化器外科
谷川優麻
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711

14.研究機関及び共同研究機関の名称・研究責任者の氏名

1)研究代表機関 研究責任者:

京都大学医学部附属病院消化管外科 教授 小濵和貴

2)共同研究機関 研究責任者(施設50音順):
  • 医学研究所北野病院 消化器外科 河合隆之
  • 宇治徳洲会病院 外科 島田明
  • 大阪赤十字病院 消化器外科 西田和樹
  • 大津赤十字病院 外科 安宅亮
  • 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院 外科 武田直人
  • 関西電力病院 消化器外科 増田健人
  • 京都市立病院機構 京都市立病院 総合外科 西川裕太
  • 神戸市立医療センター中央市民病院 外科・移植外科 成田匡大
  • 神戸市立医療センター西市民病院 消化器外科 本間周作
  • 神戸市立西神戸医療センター 外科・消化器外科 土佐明誠
  • 公立豊岡病院組合立 豊岡病院 消化器外科 河原林卓馬
  • 小倉記念病院 外科 長田圭司
  • 国立病院機構 京都医療センター 外科 末永尚浩
  • 国立病院機構 姫路医療センター 消化器外科 守山雅晃
  • 国家公務員共済組合連合会 枚方公済病院 外科 増井秀行
  • 滋賀県立総合病院 外科 参島祐介
  • 神鋼記念病院 消化器外科 谷川優麻
  • 杉田玄白記念公立小浜病院 外科・消化器外科 平山楓
  • 高松赤十字病院 消化器外科 森本智紀
  • 天理よろづ相談所病院 消化器外科 岩崎雄太
  • 彦根市立病院 消化器外科 佐々木悠大
  • 福井赤十字病院 外科 坂本裕生
  • 兵庫県立尼崎総合医療センター 消化器外科 谷野敬輔
  • 洛和会音羽病院 外科 花田圭太

同種造血幹細胞移植後の類洞閉塞症候群に対するDefibrotideの有効性・安全性の検討

2024年5月21日(第3版)

「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」のデータベース(TRUMP)に登録された患者さんへ
臨床研究に関する情報

 当機関では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、患者さんの診療情報を用いて行います。このような研究は、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針(令和3年文部科学省・厚生労働省・経済産業省告示第1号、令和5年3月27日一部改正)」の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の連絡先へご照会ください。

研究課題名

同種造血幹細胞移植後の類洞閉塞症候群に対するDefibrotideの有効性・安全性の検討

研究代表機関名・長の氏名

北海道大学病院・病院長 渥美 達也

研究代表機関名・研究代表者名・所属

北海道大学病院 血液内科 教授 豊嶋 崇徳

研究事務局

北海道大学病院 血液内科 助教 白鳥 聡一
神戸大学大学院医学研究科 腫瘍・血液内科学分野 准教授  藥師神 公和
市川 大哉

研究の目的

同種造血幹細胞移植後の類洞閉塞症候群(SOS)に対する治療薬Defibrotide(デファイテリオ®)の日本での使用状況を調査し、安全性、有効性、リスク因子を評価して適切な使用法を確立します。また治療予後を予測する新規因子を解明します。

研究の方法

  • 対象となる患者さん
    「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」のデータベース (TRUMP*)に登録された患者さんのうち、造血器疾患に対し2019年以降に同種造血幹細胞移植を受け、移植後にSOSを発症した18歳以上の患者さん
    *TRUMPには、日本国内の医療機関で造血細胞移植や細胞治療等を受けた患者さんの診療情報が登録されています。
  • 利用する診療情報
    年齢、性別、疾患情報(診断名)、移植情報(HLA、移植前疾患状態、移植前処置、移植片対宿主病(GVHD)予防法、生着の有無、GVHDの有無、非再発死亡の有無、再発の有無、最終転帰、類洞閉塞症候群の詳細(重症度、臓器障害、Defibrotideの投与開始日・投与量・投与日数、Defibrotide中止後の後治療、有害事象、SOSの転帰、最終転帰、Defibrotide治療開始前後における各種検査所見)、「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」で得られた情報
  • 送付方法
     この研究は、北海道大学病院を研究代表機関として実施します。上記の情報は、日本造血細胞移植データセンターが「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」参加機関から郵送および電子的配信で収集し、「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」で収集された情報と合わせて北海道大学病院へ送付されます。

研究実施期間

実施許可日(情報の利用、提供開始:2023年10月頃)~2026年3月31日
(登録締切日:2025年3月31日)

共同研究機関名・研究責任者名・機関の長の氏名

  • 自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科 准教授 仲宗根 秀樹
    機関の長:遠藤 俊輔
  • 国立成育医療研究センター 小児がんセンター 移植・細胞治療科 診療部長 坂口 大俊
    機関の長:五十嵐 隆
  • 横浜市立大学大学院 データサイエンス研究科 ヘルスデータサイエンス専攻 准教授 田野島 玲大
    機関の長:後藤 隆久
  • 慶應義塾大学病院 血液内科 専修医 増田 恭子
    機関の長:松本 守雄
  • 日本造血細胞移植データセンター センター長 熱田 由子
    機関の長:岡本 真一郎
  • 神戸大学大学院医学研究科 腫瘍・血液内科学分野 藥師神 公和 市川 大哉
    機関の長:眞庭 謙昌

診療情報の提供をおこなう共同研究機関

共同研究機関(二次調査対象施設)参照

 この研究について、研究計画や関係する資料、ご自身に関する情報をお知りになりたい場合は、他の患者さんの個人情報や研究全体に支障となる事項以外はお知らせすることができます。
 研究に利用する患者さんの情報に関しては、お名前、住所など、患者さん個人を特定できる情報は削除して管理いたします。また、研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者さんを特定できる情報は削除して利用いたします。
*上記の研究に情報を利用することをご了解いただけない場合は以下にご連絡ください。

北海道大学病院(研究代表機関)の連絡先・相談窓口

北海道大学病院 血液内科
担当医師:白鳥 聡一
住所:札幌市北区北15条西7丁目
電話:011-706-7214  FAX:011-706-7823

当機関(共同研究機関)の連絡先・相談窓口

住所:神戸市中央区脇浜町1丁目4番47
機関名:神鋼記念病院
担当医師:常峰 紘子
電話:078-261-6711  FAX:078-261-6726

共同研究機関(二次調査対象施設)

施設名・診療科責任者
秋田大学医学部附属病院 輸血細胞治療・移植再生医療センター奈良 美保
市立函館病院 血席内科堤 豊
山形大学医学部附属病院 第三内科(血液内科)東梅 友美
成田赤十字病院 血液腫瘍科青墳 信之
日本大学医学部附属板橋病院 血液・腫瘍内科大竹 志門
昭和大学病院 血液内科服部 憲路
自治医科大学附属病院 血液科神田 善伸
東海大学医学部付属病院 血液腫瘍内科鬼塚 真仁
愛媛県立中央病院 血液内科橋田 里妙
まつもと医療センター 血液内科伊藤 俊朗
防衛医科大学校病院 血液内科木村 文彦
岡山大学病院 血液・腫瘍内科松岡 賢市
山口大学医学部附属病院 第三内科・輸血部中邑 幸伸
京都第二赤十字病院 血液内科魚嶋 伸彦
神戸市立医療センター中央市民病院 血液内科平本 展大
九州医療センター 血液内科高瀬 謙
兵庫医科大学病院 血液内科吉原 哲
大分大学医学部附属病院 血液内科緒方 正男
島根大学医学部附属病院 血液内科高橋 勉
福井大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科新家 裕朗
医学研究所北野病院 血液内科北野 俊行
京都府立医科大学 血液内科藤野 貴大
慶應義塾大学病院 血液内科増田 恭子
京都第一赤十字病院 血液内科内山 人二
京都大学 血液内科諫田 淳也
千葉大学医学部附属病院 血液内科堺田 惠美子
小倉記念病院 血液内科米澤 昭仁
広島赤十字・原爆病院 血液内科部片山 雄太
大阪市立総合医療センター 小児血液腫瘍科藤崎 弘之
札幌北楡病院 血液内科杉田 純一
神奈川県立がんセンター 血液・腫瘍内科田中 正嗣
岐阜大学医学部附属病院 血液・感染症内科兼村 信宏
名古屋大学医学部附属病院 血液内科寺倉 精太郎
宮崎大学医学部附属病院 血液内科下田 和哉
愛知県厚生農業協同組合連合会 江南厚生病院 血液・腫瘍内科尾関 和貴
東京都立駒込病院 血液内科土岐 典子
九州がんセンター 血液・細胞治療科立川 義倫
豊橋市民病院 血液・腫瘍内科倉橋 信悟
九州大学病院 血液腫瘍心血管内科森 康雄
九州大学病院 小児科石村 匡崇
新潟大学医歯学総合病院 造血・免疫細胞療法センター諏訪部 達也
愛知医科大学 血液内科堀尾 知弘
安城更生病院 血液・腫瘍内科澤 正史
聖路加国際病院 血液内科伊藤 礼子
埼玉医科大学総合医療センター 血液内科多林 孝之
横浜市立大学付属病院 血液リウマチ感染症内科萩原 真紀
国立病院機構仙台医療センター 血液内科勝岡 優奈
今村総合病院 血液内科徳永 雅仁
東京医科歯科大学 血液内科山本 正英
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院 血液内科西田 徹也
近畿大学病院 血液・膠原病内科芹澤 憲太郎
福島県立医科大学 血液内科学講座深津 真彦
虎の門病院分院 血液内科和氣 敦
神戸大学医学部附属病院 腫瘍・血液内科藥師神 公和
熊本医療センター 血液内科河北 敏郎
大阪公立大学医学部附属病院 血液内科・造血細胞移植科中前 博久
福岡赤十字病院 血液・腫瘍内科平安山 英穂
徳島大学病院 血液内科藤井 志朗
浜松医科大学 内科学第三講座小野 孝明
東北大学病院 血液内科大西 康
大阪赤十字病院 血液内科今田 和範
横浜市立大学附属市民総合医療センター 血液内科宮崎 拓也
東京女子医科大学 血液内科瀬尾 幸子
国立がん研究センター中央病院 造血幹細胞移植科臼井 亜沙子
鹿児島大学病院 血液膠原病内科吉満 誠
筑波大学 血液内科栗田 尚樹
神鋼記念病院 血液内科有馬 靖佳

閉経前ホルモン受容体陽性乳癌の術後内分泌療法に関した後方視的研究

2023年8月14日 作成 第1.0版
2024年1月11日 第1.1版
2024年2月1日 第1.2版

1.研究対象

 研究許可日から2028年3月にかけて行われる研究です。術前・術後薬物療法の有無によらず、2008年から2017年までの手術を受けたホルモン受容体陽性HER2陰性N0-1(術後症例は病理学的に、術前化学療法症例は臨床的な腋窩リンパ節転移の個数を含む)の閉経前乳がん(または閉経状態が不明な場合は50歳未満の患者さん)を対象とします。

2.研究の目的

 閉経前ホルモン受容体陽性乳がんにおける術後症例の予後について検討することを目的としています。

3.研究の方法

 各施設で本研究に参加された患者さんの治療前後及び治療中の状況、疾患の経過を含む、以下の情報を収集いたします。これらの情報は診療録(各種の検査結果、診療ために撮影された画像、及び提出された腫瘍組織の病理評価結果など、診療録の記載)から調査致します。

研究実施期間:研究許可日~2028年3月31日

□ 基本情報

年齢、性別、ホルモン受容体やHER2タンパク質等の発現状況、転移の有無

□ 患者さんの背景や疾患等に関する情報

身長、体重および全身状態等の背景情報、手術した乳がんと診断時に関連する情報(手術歴、病理評価など)、周術期の抗がん剤治療の治療歴、腫瘍に対する治療効果、放射線治療、手術の内容、術後内分泌療法の詳細と投与期間、再発の有無、再発場所、最終の転帰。

4.研究に用いる試料・情報の種類

臨床・病理学的項目:診断日、進行度、組織分類、治療歴、臨床経過など
カルテの情報を収集します。

5.外部への試料・情報の提供

 個人が特定できない状態で情報を収集します。
研究対象者には研究用番号を付し匿名化を行います。研究用番号と個人識別情報(氏名、カルテ番号)を結ぶ対応表は、症例集積を行う各機関の研究責任者が管理し、容易に個人を特定できないように匿名化した状態のデータのみを収集します。各研究者は、研究代表機関(国立がん研究センター中央病院)へ患者情報の提供を行います。収集されたデータは特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。研究結果の報告、発表に関しては個人を特定される形では公表しません。本研究で用いた試料・情報を国内外の機関で実施する将来の医学的研究のために、研究終了後も大切に保管させていただきます。新たな研究に用いる際には、国内外の規制に則り、あらためて研究計画書を作成して研究倫理審査委員会の承認や研究機関の長の許可を受ける等、適正な手続を踏んだ上で行います。なお、新たな研究の概要・研究機関については、新たな研究に関わる機関(試料・情報の授受を行う機関すべて)公式ホームページ等にて情報公開いたします。

・国立がん研究センターが参加する研究の公開情報については国立がん研究センターの公式ホームページより確認することができます。
 https://www.ncc.go.jp/jp

6.研究組織

研究代表機関
研究機関名研究代表者氏名研究機関の長の氏名
国立がん研究センター中央病院下井辰徳中釜斉
共同研究機関
  • 国立がん研究センター中央病院を含む国内外約10施設
各機関の研究責任者
  • 石川 孝
    東京医科大学病院 乳腺科学分野
  • 上野 直人
    ハワイ大学がんセンター
    University of Hawaiʻi Cancer Center
  • 鶴谷 純司
    昭和大学病院 先端がん治療研究臨床センター
  • 成井 一隆
    横浜市立大学附属市民総合医療センター 乳腺・甲状腺外科
  • 松本 光史
    兵庫県立がんセンター 腫瘍内科
  • 山田 顕光
    横浜市立大学附属病院 乳腺外科
  • 喜多 久美子
    聖路加国際病院 乳腺外科
  • 中村 力也
    千葉県がんセンター 乳腺外科
  • 山神 和彦
    神鋼記念病院 乳腺センター
統計解析責任者
  • 田栗 正隆
    折原 隼一郎(共同研究者)
    東京医科大学 医療データサイエンス分野

7.お問い合わせ先

 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんにご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

  • 照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
    研究事務局,研究代表者:
    国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科 下井 辰徳
    〒104-0045
    東京都中央区築地5-1-1
    TEL: 03-3542-2511
  • 研究機関
    神鋼記念病院 乳腺センター 山神 和彦
    〒651-0072
    神戸市中央区脇浜町1-4-47
    TEL: 078-261-6711

 本研究に関する苦情、相談、あるいはお問い合わせについては、以下の相談窓口を設置しています。ご相談したいことがある場合にはご利用ください。

  • 【連絡先】
    国立がん研究センター中央病院 腫瘍内科 下井 辰徳
    〒104-0045
    東京都中央区築地5-1-1
    TEL: 03-3542-2511

バンコマイシンの1点採血と2点採血のAUCの比較

神鋼記念病院に入院歴のある患者さん、または現在入院中及び通院中の患者さんへ

実施する臨床研究

 当院では、バンコマイシン(VCM)を使用している患者さんに関する臨床研究を実施しております。この研究は、「観察研究」と呼ばれるもので、通常の診療で得られた記録をまとめることによって行います。
以下の点をご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

研究目的・意義

 VCMは重症感染症などに使用される抗菌薬で、投与量によって腎障害などの副作用を発症することがあります。そのため学会では、血中濃度を2回(点滴投与前と投与終了後)測定することを推奨しており、当院でもより安全に使用するため全例2回採血を行い、投与量を調整しています。しかし、全例に2回採血を続けていくことは、患者さんの負担にもつながるため、2回採血ではなく1回の採血でも問題がない要因を検索していきたいと考えております。

研究方法

当院においてVCMを使用し血中濃度を2回測定した入院患者さんを対象に、患者情報などを評価します。
電子カルテに記載のある診療録を利用し、検討を行います。
1)患者基本情報:年齢、性別、主病名、起因菌、内服・注射内容
2)身体所見:身長、体重、BMI
3)血液検査:アルブミン、AST、ALT、Scr、eGFR、Na、K
4)その他:VCMの血中濃度、1日投与回数、投与時間

研究成果の公表について

 研究成果が学術目的のために論文や学会で公表されることがありますが、その場合には、患者さんを特定できる情報は利用しません。

研究へのデータ提供による不利益・危険性

 患者さんの診療情報を分析する研究であり、プライバシーも厳重に保護されますので、患者さんに不利益や危険性はありません。また、追加の検査や余分な費用を負担していただくこともありません。

研究への参加とその撤回について

 事例報告の発表にご協力いただくかどうかは、ご自身やご家族のお考えで、自由に決めていただきます。お断りになっても不利益を受けることはありません。ただし拒否のお申し出のあった時点ですでに研究結果が公表されていた場合は、完全に破棄できないことがあります。

個人情報の保護について

 この研究で得た情報は神鋼記念病院院内サーバーに作成した管理用ファイルで厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。検査結果や診療情報は統計として処理・解析されるため、個人を特定できることはありません。 本研究参加者以外の第三者に流出することもありません。尚、研究目的以外にデータを使用することはありません。

問い合わせ窓口

神鋼記念病院 診療技術部薬剤室
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711・FAX:078-261-6726
主たる研究者 薬剤師 : 真砂 聖
研究責任者 薬剤師 : 依藤 健之介


当院のHoLEPの術式変更と術後尿失禁の検討

2024年11月28日より30日まで千葉県の幕張メッセ国際会議場で開催される第38回日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会総会で、当院泌尿器科山下真寿男が上記発表を行う予定です。

学会発表の意義

当院で前立腺肥大症に対するホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)を2010年1月より2024年3月までに行った患者さんの治療成績を使ったデータをまとめた結果となります。当初行なっていた核出方法と2022年6月以後に行なっている方法の術後尿失禁の成績を比較しました。改善された新しい手技は特に早期の尿失禁予防に優れていることが示唆されました。

プライバシー

患者さんの診療情報を分析する検討・発表であり、患者さんを特定できるような表現を用いませんのでプライバシーも厳重に保護されます。患者さんに不利益や危険は及びません。

個人情報の保護

この検討・発表で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。研究結果は主として統計として処理・解析されるため、個人を特定することはありません。発表に際して、一部患者さんの画像が参考資料として呈示されることはありますが、画像は匿名化されているので、個人を特定することはできません。以上のように患者さんのプライバシーは厳重に保護されていますのでご安心ください。

ご協力の拒否について

当発表にご自分のデータが使用されることを拒否される場合は、当院泌尿器科山下真寿男もしくは下記の問い合わせ先にご連絡ください。たとえ、協力を拒否されても、今後の診療の不利益になることはありません。しかし、拒否の申し出があった時点で、すでに発表が終了していた場合には、データを削除できません。この場合でも個人が特定されることはありませんので個人情報は保護されます。

学会発表者

神鋼記念病院 泌尿器科 山下真寿男
共同発表者 中村稜、小笠原康貴、坂田宏行、結縁敬治

当院における連絡先

神鋼記念病院 泌尿器科 山下真寿男
〒651-0072神戸市中央区脇浜町1-4-47
TEL:078-261-6711・FAX:078-261-6726


原発性アルドステロン症における腹腔鏡下副腎摘除術後の高血圧治療成績についての検討

神鋼記念病院泌尿器科の患者さんへ

2024年5月 神鋼記念病院泌尿器科

1.研究の目的・意義

原発性アルドステロン症に対する腹腔鏡下副腎摘除術は高血圧に対する標準的な治療方法として確立されており、本邦でも広く行われています。しかし、手術を施行されたすべての患者様の高血圧が完全に治癒するわけではなく、術後も降圧剤の内服が必要となる方が一定数存在されます。そこで当院で原発性アルドステロン症に対する腹腔鏡下副腎摘除術を施行された患者様の治癒率に関わる因子を検討致します。

2.情報の取得期間

2017年4月1日から2023年9月30日の間に当院で原発性アルドステロン症に対する腹腔鏡下副腎摘除術を受けられた患者様を対象とします。

3.診療情報の項目

手術を受けられた患者様の臨床情報(年齢、身体所見、検査結果、術前の情報、画像所見、経過観察期間、転帰)について、診療録をもとに匿名化した状態で、解析に用います。

4.解析結果は学会発表、論文として公表いたします。

5.個人情報の保護

この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。従って、学会発表や論文から個人が特定される恐れはありません。本研究参加者以外の第三者に個人情報が流出することもありません。各患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

6.利益相反

私共の研究に関して、個人や会社との利益相反はありません。

7.研究への参加を拒否される場合は、当院の下記担当者までご連絡ください。

当院における連絡先: 神鋼記念病院 泌尿器科
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47 Tel: 078-261-6711, FAX: 078-261-6726
泌尿器科: 坂田 宏行


当院における気管支サーモプラスティの有用性と安全性の後方視的検討

研究課題名

当院における気管支サーモプラスティの有用性と安全性の後方視的検討

本件は「オプトアウト」すなわち,同意不要であった既存データを用いた研究において、「自分のデータは使わないでほしい」という、患者さんの拒否の機会を確保するため、研究の公開をホームページ上で行っているものです。 今回の研究に該当されることが予想され、「自分のデータは使わないでほしい」と希望される方はご本人・ご家族より当院に手紙、メール、お電話もしくはファックスなどにてその旨ご連絡ください。

神鋼記念病院呼吸器内科で気管支サーモプラスティ治療を受けた歴のある患者さんへ

実施する臨床研究

 当院で気管支サーモプラスティ治療を受けた患者さんの診療経過について調査研究を実施しております。この研究は「観察研究」と呼ばれるもので、 通常の診療で得られた記録をまとめることによって行います。以下の点をご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

この研究の意義、目的、および方法

 気管支サーモプラスティ(BT)は2015年より保険収載となった重症喘息に対する新規非薬物療法です。重症喘息で肥厚した気道平滑筋を65℃に一時的に加温し,気道壁平滑筋を減少させて気道の収縮能力を抑えることで、喘息コントロール、増悪、救急外来受診の減少につながるとされています。しかしどういった患者に有効でどういった患者に無効であるかについては不明な点が多く,2014年のコクランレビュー及び2024年の本邦レビューの結果から, 中等症~重症の気管支喘息患者に対するBTは施行を推奨できるほどのエビデンスが乏しいと結論付けられました. 一方で患者様のQOLを有意に改善する報告もあり, 有効性の期待出来る患者群が存在しているものと考えられます。
当院でBTを受けた患者様の診療録から得られる情報から,患者様の特性,喘息コントロール状況,予後について調査を行い,有効であった患者様に特徴的な特性があるかどうかを分析します。
これらの情報は今後の重症喘息に対する医学の発展において重要な知見となる可能性があります。

この研究による医学上の貢献と予測

 日常臨床で得られる情報を通して、重症喘息の患者さんにより適切な診療を届けられる方法を検討します。

この研究による患者さんの不利益および危険性

 患者さんの診療情報を分析する研究であり、プライバシーも厳重に保護されますので、患者さんに不利益や危険性はありません。

費用や追加の検査

 通常の保険診療による画像診断情報と臨床情報の収集と分析ですので、患者さんに余分な費用を負担してもらうことはありません。また、検査方法の変更や追加検査もありません。

個人情報の保護

 この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。 研究結果は主として統計として処理・解析され発表されるため、個人を特定できることはありません。研究結果の発表に際して、一部の患者さんの臨床情報が参考所見として呈示される可能性がありますが、匿名化されていますので、個人を特定できることはありません。 本研究参加者以外の第三者に流出することもありません。以上のように、患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

ご協力の拒否について

 この研究にご自分のデータが使用されることを拒否される場合は、担当医もしくは下記の問い合わせ先に連絡下さい。 たとえ、協力を拒否されても、今後の診療の不利益になることはありません。しかし、拒否のお申し出のあった時点で、 既に研究結果が論文などで公表されていた場合には、 研究結果を破棄できないことがあります。 この場合でも個人が特定されることはありませんので個人情報は保護されます。

研究責任者

神鋼記念病院 呼吸器内科 門田 和也

当院における連絡先

神鋼記念病院 呼吸器内科 門田 和也
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711 ・ FAX:078-261-6931


呼吸器疾患患者における将来の肺高血圧症発症の予測手法を確立するための後方視的検討

本件は「オプトアウト」すなわち,同意不要であった既存データを用いた研究において、「自分のデータは使わないでほしい」という、患者さんの拒否の機会を確保するため、研究の公開をホームページ上で行っているものです。 今回の研究に該当されることが予想され、「自分のデータは使わないでほしい」と希望される方はご本人・ご家族より当院に手紙、メール、お電話もしくはファックスなどにてその旨ご連絡ください。

神鋼記念病院に通院・入院し、呼吸器疾患があり精査のために右心カテーテルを受けたことのある患者さんへ

実施する臨床研究

 呼吸器疾患があり肺高血圧症を有していないか右心カテーテル検査を受けたことがある患者さんの診療経過について調査研究を実施しております。この研究は「観察研究」と呼ばれるもので、 通常の診療で得られた記録をまとめることによって行います。以下の点をご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

この研究の意義、目的、および方法

 肺高血圧症は早期診断が困難な疾患ですが、呼吸器疾患にも合併することがあり、進行すると寿命に影響する疾患です。しかしながら、呼吸器疾患において将来肺高血圧を発症するかどうかを事前に予測する方法はあきらかとなっていません。呼吸器疾患の患者さんの診療経過を調査し、その方法を確立することは、より正確な予後の予測や、適切な治療介入につなげるために重要であると考えられます。本研究では呼吸器疾患をお持ちで肺高血圧症が疑われ右心カテーテル検査を施行された症例を対象として、これまでの患者背景情報、各種検査結果、治療経過などを調査し解析します。

この研究による医学上の貢献と予測

 日常臨床で得られる情報を通して、呼吸器疾患の患者さんが肺高血圧を将来発症するかどうか予測する方法を見出します。

この研究による患者さんの不利益および危険性

 患者さんの診療情報を分析する研究であり、プライバシーも厳重に保護されますので、患者さんに不利益や危険性はありません。

費用や追加の検査

 通常の保険診療による画像診断情報と臨床情報の収集と分析ですので、患者さんに余分な費用を負担してもらうことはありません。また、検査方法の変更や追加検査もありません。

個人情報の保護

 この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。 研究結果は主として統計として処理・解析され発表されるため、個人を特定できることはありません。研究結果の発表に際して、一部の患者さんの臨床情報が参考所見として呈示される可能性がありますが、匿名化されていますので、個人を特定できることはありません。 本研究参加者以外の第三者に流出することもありません。以上のように、患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

ご協力の拒否について

 この研究にご自分のデータが使用されることを拒否される場合は、担当医もしくは下記の問い合わせ先に連絡下さい。 たとえ、協力を拒否されても、今後の診療の不利益になることはありません。しかし、拒否のお申し出のあった時点で、 既に研究結果が論文などで公表されていた場合には、 研究結果を破棄できないことがあります。 この場合でも個人が特定されることはありませんので個人情報は保護されます。

研究責任者

神鋼記念病院 呼吸器内科 稲尾 崇

当院における連絡先

神鋼記念病院 呼吸器内科  稲尾 崇
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711 ・ FAX:078-261-6931


鳥関連過敏性肺炎ないし同疾患が鑑別となる患者の診療経過に関する調査

本件は「オプトアウト」すなわち,同意不要であった既存データを用いた研究において、「自分のデータは使わないでほしい」という、患者さんの拒否の機会を確保するため、研究の公開をホームページ上で行っているものです。 今回の研究に該当されることが予想され、「自分のデータは使わないでほしい」と希望される方はご本人・ご家族より当院に手紙、メール、お電話もしくはファックスなどにてその旨ご連絡ください。

神鋼記念病院呼吸器内科に過敏性肺炎あるいは間質性肺炎として通院した歴のある患者さんへ

実施する臨床研究

 鳥関連過敏性肺炎や同疾患の可能性が否定できない患者さんの診療経過について調査研究を実施しております。この研究は「観察研究」と呼ばれるもので、 通常の診療で得られた記録をまとめることによって行います。以下の点をご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

この研究の意義、目的、および方法

 鳥関連過敏性肺炎は、羽毛布団やダウンジャケットなど羽毛製品の使用、隣家の鳥飼育、環境中の野鳥、鶏糞肥料の使用など、抗原(原因となる物質)を気づかないうちに吸い込むことで起こりうる病気です。間質性肺炎として診療中の方の中には、しばしば上記のような抗原にさらされていないかといった問診や診療経過・各種検査結果を踏まえて鳥関連過敏性肺炎の疑いが強まる方がいます。その場合、羽毛布団を圧縮袋に入れて密封することや転居などによる抗原の回避が重要な治療戦略となるため、鳥関連過敏性肺炎かどうかは診療の方針に影響してきます。2021年6月からは採血で鳥特異的IgG抗体(イムノキャップIgG鳥®)が保険適応となり診断の補助として測定できるようになりました。また特発性肺線維症以外の進行性の線維化を有する間質性肺炎に対して肺機能低下を抑制する目的でニンテダニブが投与されるケースもでてくるなど、進行性の鳥関連過敏性肺炎患者さんをとりまく診療環境は変化してきています。鳥関連過敏性肺炎ならびにそれが否定できない患者さんの診療経過を調査することは今後の医学の発展において重要な知見となると考えられます。

この研究による医学上の貢献と予測

 日常臨床で得られる情報を通して、鳥関連過敏性肺炎の患者さんにより適切な診療を届けられる方法を検討します。

この研究による患者さんの不利益および危険性

 患者さんの診療情報を分析する研究であり、プライバシーも厳重に保護されますので、患者さんに不利益や危険性はありません。

費用や追加の検査

 通常の保険診療による画像診断情報と臨床情報の収集と分析ですので、患者さんに余分な費用を負担してもらうことはありません。また、検査方法の変更や追加検査もありません。

個人情報の保護

 この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。 研究結果は主として統計として処理・解析され発表されるため、個人を特定できることはありません。研究結果の発表に際して、一部の患者さんの臨床情報が参考所見として呈示される可能性がありますが、匿名化されていますので、個人を特定できることはありません。 本研究参加者以外の第三者に流出することもありません。以上のように、患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

ご協力の拒否について

 この研究にご自分のデータが使用されることを拒否される場合は、担当医もしくは下記の問い合わせ先に連絡下さい。 たとえ、協力を拒否されても、今後の診療の不利益になることはありません。しかし、拒否のお申し出のあった時点で、 既に研究結果が論文などで公表されていた場合には、 研究結果を破棄できないことがあります。 この場合でも個人が特定されることはありませんので個人情報は保護されます。

研究責任者

神鋼記念病院 呼吸器内科 稲尾 崇

当院における連絡先

神鋼記念病院 呼吸器内科  稲尾 崇
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711 ・ FAX:078-261-6931


当院で10年間に診断した骨髄癌腫症の16症例:骨髄検査時の臨床成績とその後の予後の解析

1.研究の目的

 癌細胞が血管などを介して体のあちこちに広がり、さまざまな悪い影響をもたらすことを「転移」といいます。骨髄内に多発性かつ広範囲に転移し,骨髄が癌細胞に置換された状態を骨髄癌腫症と言います。正常な血液細胞がつくられなくなり、貧血で息切れや 動悸(どうき)がしたり、血小板減少で鼻血や歯肉出血が起こったりします。白血球が減ると感染症が必発で、発熱や身体のだるさなどの症状があらわれます。骨髄癌腫症の多くの患者さんは骨痛も訴えられますし、骨髄から血液に流れ出た癌細胞のためだと思われる血栓症(脳梗塞や肺梗塞など)も起こることがあります。
 骨髄癌症は,組織型では腺癌や未分化癌というタイプが多いとされています。胃癌,肺癌,乳癌,前立腺癌,甲状腺癌,腎癌などが高頻度です。ただし胃癌であっても、2,235例中で骨髄転移は6例であったとの報告もあり、病態としては極めて少数です。
 神鋼記念病院は中規模病院ですが、国指定の地域がん診療連携拠点病院であり、特に乳腺科や泌尿器科、血液内科、腫瘍内科に多くの癌患者さんが通院されています。そのため骨髄癌腫症の患者さんの経験も稀ながら存在しますので、その患者さん方の臨床データを後方視的に振り返らせて頂き、学会や学術論文で発表させて頂くことによって、今後の骨髄癌腫症の患者さんの診療に役立たせて頂こうと思います。
 使用するのは骨髄癌腫症に関連した電子カルテ上の古いデータだけであり、新たな採血や治療介入はありません。もちろん患者様のプライバシーも最大限考慮します。

2.研究の方法

① 研究対象:当院にて2015年4月~2024年3月末までに骨髄癌腫症と診断された方
② 研究期間:倫理審査委員会承認後~2025年3月
③ 研究方法:新たな採血や治療介入は行ないません
神鋼記念病院の電子カルテ上の検査データや温度表などを参照します。

3.研究に用いる情報の種類

病歴、検査データ、カルテ番号 等
※氏名など、本人を特定出来る個人情報は一切、調査対象ではありません。

4.情報の公表

研究内容は学会発表や学術論文の形で公表する予定です。
現時点では、2024年10月11~13日に京都で行われる第86回日本血液学会学術集会で口頭発表の予定です。

5.研究実施機関

神鋼記念病院 のみ

6.お問合せ先

 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
 また、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、6月30日までに下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

○照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
神鋼記念病院 血液内科 有馬 靖佳
住所:〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1-4-47
電話:078-261-6711

○研究責任者:
神鋼記念病院 血液内科 有馬 靖佳


関節リウマチ患者における生物学的製剤投与前後の抗核抗体の変化と抗薬物抗体との関連性の検討

神鋼記念病院膠原病リウマチ科の臨床研究に協力してくださった患者さまへのお願い

過去に当院膠原病リウマチ科の臨床研究への協力してくださった方へお願いです。
当院の臨床研究にご協力いただきましたことを改めましてお礼申し上げます。
その時の成果などを引き継ぎ、この度新たに下記の臨床研究を実施しております。
過去の臨床研究(下記備考欄に記載)への協力に際し、提供して頂きました血液や医療情報の一部を下記の研究に使用致したく存じます。下記の研究対象者に該当する方で、もしも今回の研究への利用を希望されない場合やお問い合わせは、下記の連絡先、または主治医までお申し出下さい。

研究課題名(倫理委員会承認番号)

関節リウマチ患者における生物学的製剤投与前後の抗核抗体の変化と抗薬物抗体との関連性の検討
(No. 1743, 2038)

当院の研究責任者(所属)

熊谷 俊一(神鋼記念病院膠原病リウマチセンター長)

他の研究機関および各施設の研究責任者

他の研究機関は、本研究には属さない

本研究の目的

関節リウマチにおいて生物学的製剤による治療後の検査値(抗核抗体などの自己抗体やMMP3などの疾患活動性マーカー)の変化を検討し、製剤投与後の無効、副作用の出現を予測するのに有用なバイオマーカーを探索する。

調査データ該当期間

2010年4月1日~2025年3月31日

研究の方法(使用する試料等)

●対象となる患者さま
生物学的製剤による治療を受けた関節リウマチ患者

●取り扱う情報
・日常診療での検査用採血の残余血液
・患者背景:疾患名と年齢、性別、既往歴、治療薬
・検査項目:抗核抗体などの自己抗体や、サイトカインなどの疾患活動性マーカー

試料/情報の他の研究機関への提供および提供方法

日常診療の一助として、国内でできない検査を海外の検査会社に依頼する場合がありますが、ID番号や氏名等の個人識別情報は匿名化した上で送付します。

個人情報の取り扱い

利用する情報から氏名や住所等の患者さまを直接特定できる個人情報は削除致します。また、研究成果は学会等で発表を予定していますが、その際も患者さまを特定できる個人情報は利用致しません。

本研究の資金源(利益相反)

本研究に関連し開示すべき利益相反関係にある企業等はありません。

連絡先

電話:078-261-6799
担当者:早川 さつき、高橋 宗史、熊谷 俊一

備考

自己免疫疾患病態解析法の多角的検討(2011年3月11日~2013年3月31日)および(2013年4月1日~2015年3月31日)


HAM患者レジストリ「HAMねっと」を活用した病態解明および治療法・予防法の開発に関する研究

「HAM患者レジストリ「HAMねっと」を活用した病態解明および治療法・予防法の開発に関する研究」にご参加いただいた皆様へ

神鋼記念病院 脳神経内科
2024年2月20日

 当院では、「HAM患者レジストリ「HAMねっと」を活用した病態解明および治療法・予防法の開発に関する研究」に倫理審査委員会の審査を受けて院長の許可を得た上で協力しています。
当該研究は2019年11月から行われており、ご参加いただいた皆様より臨床情報や生体試料、その生体試料から得られる遺伝子データをご提供いただき、研究に活用させていただいております。以下の機関にも生体試料やデータを提供し、共同研究を行っておりますので、提供を希望されない場合は、下記の連絡先にお問合せください。本研究に関する資料の閲覧をご希望の場合も下記の連絡先にお問合せください。

機関名研究責任
難病プラットフォーム松田 文彦
京都大学大学院医学研究科附属ゲノム医学センター松田 文彦
東京大学大学院 新領域創成科学研究科内丸 薫
熊本大学 ヒトレトロウイルス学共同研究センター佐藤 賢文
金沢大学 医薬保健研究域医学系和田 隆志
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所秋丸 裕司
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター國土 典宏
国立感染症研究所
感染症危機管理研究センター/ウイルス第二部
斎藤 益満
熊本大学大学院生命科学研究部
血液・膠原病・感染症内科
松岡 雅雄
アメリカ Regeneron社Nicole Dossin
田辺三菱製薬株式会社 育薬本部 開発第一部※丸林 冬彦
※ 田辺三菱製薬株式会社との共同研究においては、田辺三菱製薬株式会社と共同研究契約を締結し、田辺三菱製薬株式会社の研究資金で実施されます。

連絡先

聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター
病因・病態解析部門 山野嘉久
〒216-8512 神奈川県川崎市宮前区菅生2-16-1
TEL: 044-977-8111(内線4021)
FAX:044-977-9772
yyamano@marianna-u.ac.jp


進行性の線維化を有する間質性肺炎患者における抗線維化薬の減量・中止に関わる因子の探索及び中止・減量が予後に与える影響の後方視的調査

 本件は「オプトアウト」すなわち,同意不要であった既存データを用いた研究において、「自分のデータは使わないでほしい」という、患者さんの拒否の機会を確保するため、研究の公開をホームページ上で行っているものです。 今回の研究に該当されることが予想され、「自分のデータは使わないでほしい」と希望される方はご本人・ご家族より当院に手紙、メール、お電話もしくはファックスなどにてその旨ご連絡ください。

神鋼記念病院呼吸器内科に通院中の間質性肺炎で抗線維化薬を使用した歴のある患者さんへ

実施する臨床研究

 抗線維化薬の減量・中止に関わる因子の探索と抗線維化薬の減量・中止が予後に与える影響について調査研究を実施しております。この研究は「観察研究」と呼ばれるもので、 通常の診療で得られた記録をまとめることによって行います。以下の点をご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

この研究の意義、目的、および方法

 抗線維化薬であるピルフェニドン(ピレスパ錠)、ニンテダニブ(オフェブ錠)は、現在特発性肺線維症(IPF)に対する標準治療となっており、また特発性肺線維症以外の進行性の線維化を有する間質性肺炎に対してもニンテダニブが肺機能低下を抑制する事が2019年に示され、同疾患群へニンテダニブが保険承認されて以降、その処方数が増加してきています。抗線維化薬が間質性肺炎患者の生命予後を改善する可能性を示唆する大規模データも発表されており、今後も進行性の線維化を伴う間質性肺炎に対する処方量は増加していくものと考えられますが、抗線維化薬による副作用や、経済的な理由で処方を継続できない症例もみられます。間質性肺炎に対する抗線維化薬の減量・中止にはどういった因子が関わるかを探り、抗線維化薬の減量・中止が予後にどういった影響を与えたかを知ることで、患者さんにとってより適切な薬剤の管理を行えるよう配慮する事を目的とします。

この研究による医学上の貢献と予測

 日常臨床で得られる情報を通して、どういった方にどういった投与量で薬剤を開始し、どの程度の期間継続するべきか、患者さんにとって最適な抗線維化薬の投与方法を検討します。

この研究による患者さんの不利益および危険性

 患者さんの診療情報を分析する研究であり、プライバシーも厳重に保護されますので、患者さんに不利益や危険性はありません。

費用や追加の検査

 通常の保険診療による画像診断情報と臨床情報の収集と分析ですので、患者さんに余分な費用を負担してもらうことはありません。また、検査方法の変更や追加検査もありません。

個人情報の保護

 この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。 研究結果は主として統計として処理・解析され発表されるため、個人を特定できることはありません。研究結果の発表に際して、一部の患者さんの臨床情報が参考所見として呈示される可能性がありますが、匿名化されていますので、個人を特定できることはありません。 本研究参加者以外の第三者に流出することもありません。以上のように、患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

ご協力の拒否について

 この研究にご自分のデータが使用されることを拒否される場合は、担当医もしくは下記の問い合わせ先に連絡下さい。 たとえ、協力を拒否されても、今後の診療の不利益になることはありません。しかし、拒否のお申し出のあった時点で、 既に研究結果が論文などで公表されていた場合には、 研究結果を破棄できないことがあります。 この場合でも個人が特定されることはありませんので個人情報は保護されます。

研究責任者

神鋼記念病院 呼吸器内科 門田 和也

当院における連絡先

神鋼記念病院 呼吸器内科  門田 和也
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711 ・ FAX:078-261-6931


全国放射線治療症例に基づく放射線治療の実態調査および質評価

 この研究の詳細についてお知りになりたい方は、下欄の問い合わせ担当者まで直接お問い合わせください。
なお、この研究の研究対象者に該当すると思われる方の中で、ご自身の試料(例:血液など)や診療情報(例:カルテの情報など)をこの研究に使ってほしくないと思われた場合にも、下欄の問い合わせ担当者までその旨をご連絡下さい。

試料・情報の利用目的及び利用方法

研究の名称

全国放射線治療症例に基づく放射線治療の実態調査および質評価

研究の対象

2013年1月以降に全国の放射線治療施設で、放射線治療施設で放射線治療を受けられた方

研究の目的

全国の放射線治療施設(粒子線治療、ホウ素中性子捕獲療法を含む)で治療を受けた症例の放射線治療に関する情報を収集・集計・分析し、その結果を医療機関に還元することで治療成績や効果の改善をはかり、医療の質の向上に役立てることを目的とします。

研究の期間

研究機関の長による実施許可日から2028年3月まで

他の機関に提供する場合には、その方法

この研究では外部へ試料・情報をWeb登録システム(DIP社)にて登録し、日本放射線腫瘍学会が保管します。特定の個人を照合するための情報は、治療を行った施設のみが保管・管理します。

利用し、又は提供する試料・情報の項目

研究に使用する試料・情報

情報:病歴、治療歴、副作用等の発生状況、カルテ番号 等
放射線治療、化学療法、外科手術などの治療情報、治療結果、生存・死亡情報、再発情報、副作用情報など

利用する者の範囲

機関名および責任者名

浜松医科大学放射線腫瘍学講座 中村和正
(日本放射線腫瘍学会 データベース委員会)
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
量子生命・医学部門 QST病院 大場久照
国立大学法人大阪大学大学院医学系研究科
生体物理工学講座 沼崎穂高

既存試料・情報の提供のみ行う機関

全国放射線治療施設 約800機関
https://www.rtmapsyu.com/
https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/data_center/

試料・情報の管理について責任を有する者の氏名又は名称

浜松医科大学放射線腫瘍学講座 中村和正

試料・情報の利用又は他の研究機関への提供の停止(受付方法含む)

あなたの試料または情報を研究に使用することや、他の研究機関に提供することを望まない場合には、問い合わせ先まで連絡をいただければ、いつでも使用や提供を停止することができます。連絡方法は、以下≪問い合わせ先≫をご確認ください。

資料の入手または閲覧

この臨床研究の計画や方法については、あなたのご希望に応じて資料の要求または閲覧ができます。あなたがご自分の研究結果を知りたいと希望される場合は、特定の個人を識別および照合できない情報を使用するため、個人が特定できず、残念ながら対応できません。

情報の開示

あなたご自身が研究の概要や結果などの情報の開示を希望される場合は、他の参加者に不利益が及ばない範囲内で、原則的に結果を開示いたします。しかし、情報の開示を希望されない場合は、開示いたしません。
また、本研究の参加者以外の方が情報の開示を希望する場合は、原則的に結果を開示いたしません。

問い合わせ先

本研究全体についてのお問い合わせ先

〒431-3192
浜松市東区半田山一丁目20番1号
浜松医科大学

部署名: 放射線腫瘍学講座
担当者: 中村和正
TEL: 053-435-2242
E-mail: nakam@hama-med.ac.jp

ご自身で受けた放射線治療に関するお問い合わせ先

〒651-0072
神戸市中央区脇浜町1-4-47
神鋼記念病院 放射線治療科

部署名: 放射線治療科
担当者: 藤代 早月
TEL: 078-261-6711 (平日9:00~17:00)
E-mail: sfuji-6048@shinkohp.or.jp


アベマシクリブ(ベージニオ®)投与患者における有害事象発現のリスク因子に関する研究

2023年10月6日

 当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、日常診療で得られた以下の診療情報を研究データとしてまとめるものです。研究のために、新たな検査などは行いません。この案内をお読みになり、ご自身またはご家族がこの研究の対象者にあたると思われる方で、ご質問がある場合、またはこの研究に診療情報を使ってほしくないとのご意思がある場合は、遠慮なく下記の担当者までご連絡ください。
 ただし、すでに解析を終了している場合には、研究データから情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。

対象となる方

研究参加施設において、アベマシクリブ(ベージニオ®)が投与された方

研究代表者

市立吹田市民病院 薬剤部 児玉暁人

当院の研究代表者

神鋼記念病院 診療技術部薬剤室 堀端 真次

研究の目的

アベマシクリブ(ベージニオ®)投与後の副作用等により減量及び中止となるリスク因子を探索するとともに予後の危険因子を明らかにすることを目的とします。

利用する診療情報

 アベマシクリブ(ベージニオ®)開始時および減量開始時の年齢、性別、身長、体重、併存疾患(糖尿病、免疫疾患など)、ステージ分類、化学療法施行歴、併用薬、血算(白血球数、ヘモグロビン、好中球数、リンパ球数、血小板数)、生化学(Alb、BUN、Cre、Na、K、AST、ALT、CRP、総ビリルビン、総コレステロールなど)、予後情報などを診療録から集積し解析します。

外部機関と研究データの共有

上記の診療情報を、次の研究機関と共有して、共同で研究を進めます。
共同研究機関及び研究責任者

  1. 市立吹田市民病院 薬剤部主幹 児玉暁人
  2. 明石市立市民病院 医療技術部薬剤課 藏本 裕信

研究期間

研究許可日より2024年12月31日まで(予定)

個人情報の取り扱い

 お名前、住所などの個人を特定する情報につきましては厳重に管理を行い、学会や学術雑誌等で公表する際には、個人が特定できないような形で使用いたします。
 この研究で得られた情報を将来、他の研究機関に提供し二次利用する場合や、研究計画書を変更する場合があります。その場合は、研究倫理審査委員会での審議を経て、研究統括管理責任者の許可を受けて実施されます。その際、文書を公開する場合は、神鋼記念病院 公式サイト(https://shinkohp.jp)の「患者・ご家族の皆様へ 研究情報の公開について」のページに掲載いたします。

問合せ先

神鋼記念病院 診療技術部薬剤室 堀端 真次
電話 078-261-6711(代表)


造影マンモグラフィの乳癌画像診断への適用に関する研究

造影マンモグラフィの乳癌画像診断への適用に関する研究に御参加いただいた方へ

2023年10月 吉日
神鋼記念病院 乳腺科

 2018年1月より当院乳腺科で継続して参りました臨床研究『造影マンモグラフィの乳癌画像診断への適用に関する研究』は、これまでに289名の方に研究参加のご同意を頂き、 277名の方に検査を実施させて頂きました。皆様には本臨床研究にご理解とご協力を頂き、厚く感謝申し上げます。

 昨今、世界的にみると造影マンモグラフィ検査は急速に普及してきました。乳房造影MRI検査に匹敵する乳がん診断能が示されるなど、新しい乳房画像診断法として注目されています。ご参加頂いた本研究においても、乳房造影MRIと比較する事でより正確な腫瘍切除が可能であった手術が多々ありました。また、造影マンモグラフィを行ったことで検出可能となった腫瘍もありました。日本国内では普及している乳房造影MRI検査も、MRI造影剤アレルギーや体内金属、閉所恐怖症などの理由から実施できない患者さんがおられます。そのような方では、造影マンモグラフィが精密検査として威力を発揮することが期待できます。また、乳房造影MRI検査よりも検査時間が短く、費用も安価となることが想定されています。

 本研究においては、既に、2018年1月~2019年12月に検査を実施させて頂いた107名の方のうち、術前抗がん剤治療が実施されなかった69名の方について、造影マンモグラフィの診断能の解析結果を2022年7月に公表させて頂いており*1、乳房造影MRI検査と同等の診断能を有していたこと、特に閉経後の乳がん患者さんにおいて有効性が高かったことを報告しました。術前抗がん剤治療を実施頂いた方や2020年以降に研究参加頂いた方の解析結果についても、今後研究成果をまとめる予定です。
*1:Breast Cancer 2022;29(4):677-687. doi: 10.1007/s12282-022-01345-1.

 さて、本研究は、目標症例数:300名、研究期間:西暦2025年3月31日までを予定しておりましたが*2、この度2023年4月20日をもちまして終了となりました。改めて、皆様方に厚く御礼申し上げます。終了となりました理由は、本研究の造影マンモグラフィ検査に使用した(1)マンモグラフィ装置(富士フイルム社製 FDR MS-3500)と同装置に搭載されていた(2)エネルギーサブトラクション機能のうち、(2)に対する自主回収の手続きが行われたためです。
*2:2020年3月に認定審査委員会に目標症例数追加・研究期間延長の変更申請し承認。

 自主回収の対象となったエネルギーサブトラクション機能は、点滴された造影剤が乳房内に分布する様子を強調するために用いる画像作成機能です。造影マンモグラフィ検査においてエネルギーサブトラクション機能は不可欠であり、乳がんのように血流が豊富な病気の部分を検出することを可能にします。2017年9月に国の薬事認証を取得し、2018年1月より本研究が開始されました。しかしながら、2023年3月に厚生労働省より、日本国内で規定するマンモグラフィ装置の規格(JIS Z 4751-2-451)の適応外項目に乳房造影検査(造影マンモグラフィ検査)が含まれるという指摘がありました。この指摘をうけ、造影マンモグラフィ検査を想定してマンモグラフィ装置(富士フイルム社製 FDR MS-3500)に搭載されているエネルギーサブトラクション機能は、2023年4月末、富士フイルム(株)により自主回収が行われました。

 今回の自主回収により、国内において造影マンモグラフィ検査を行うことが当面出来なくなりました。一方、欧州や米国をはじめとする諸外国では、同じマンモグラフィ装置に対し、エネルギーサブトラクション機能の搭載と使用は認証されており、日常の医療現場で使用されています(2017年3月 欧州にて認可、2022年5月 米国FDAにて認可)。また、本機能の全出荷台数(日本9台、海外206台)において、これまでに本機能そのものの品質不良や安全性の問題がないことを合わせてお知らせ申し上げます。当院における研究期間中においても、造影マンモグラフィ検査を実施頂いた277名のうち、1名の方に造影剤の副作用と考えられる軽度の蕁麻疹がありましたが、マンモグラフィ撮影に伴う健康被害はありませんでした。

 以上のとおり、本研究で使用しました“エネルギーサブトラクション機能”は一旦自主回収の手続きが行われ研究は終了いたしますが、皆様にご協力頂いた研究データは大変貴重なものであり、本研究成果をまとめ発信し、今後の乳がん診療の精度向上や効率化に活用することが重要であると考えています。そして、海外と同様に国内でも認証され、必要な患者さんに造影マンモグラフィ検査が提供できることを目指してまいります。

 自主回収の件につきましては、ご心配やご不安を感じられる方もおられるかと存じます。本研究内容及びこの度のご報告に関しまして、更に詳しいご説明をご要望の場合は、別途機会を設け対面にてご説明申し上げます。もしご希望の場合は、お手数ではございますが下記連絡先までお問い合わせを頂けますようよろしくお願い申し上げます。

問い合わせ先

社会医療法人神鋼記念会 神鋼記念病院 乳腺科
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1-4-47
TEL: 078-261-6711
研究責任医師:乳腺科 医長 結縁 幸子


JBCRG-ABCD project「進行・再発乳癌データベースプロジェクト(Advanced Breast Cancer Database Project)」

 上記臨床研究は「東海大学医学部臨床研究審査委員会」の承認および研究機関の長の許可を得て実施しています。当該試料・診療情報等の使用については、研究計画書に従って匿名化処理が行われており、研究対象者の氏名や住所等が特定できないよう安全管理措置を講じた取り扱いを厳守しています。
 本研究に関する詳しい情報をご希望でしたら問い合わせ担当者まで直接ご連絡ください。また、本研究の成果は学会や論文等で公表される可能性がありますが、個人が特定される情報は一切公開しません。
 本研究の研究対象者に該当すると思われる方又はその代理人の方の中で試料・診療情報等が使用されることについてご了承頂けない場合は担当者にご連絡ください。なお、その申出は研究成果の公表前までの受付となりますのでご了承願います。

1.研究の対象

 2017年1月1日以降に当院で遠隔転移、もしくは手術適応とならない進行・再発乳癌であることが確認され、現在当院に通院されていない方

2.研究目的・方法

 日本国内における進行・再発乳癌の登録データベースを構築し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供するために行います。

3.研究に用いる試料・情報の種類

【患者基本情報】
性別、生年月、転移・再発発見動機、転移・再発時自覚症状、転移症例タイプ、初回手術日、手術時の臨床病理学的因子、周術期の治療内容、再発部位、再発部位での生検の有無、再発腫瘍の臨床病理学的因子、併存疾患の情報など

【治療歴・フォロー中の情報・予後情報】
治療の開始日・終了日・終了理由、治療内容(薬物治療、放射線治療、手術など)、薬物治療の主治医判断による最良治療効果、骨転移に対する治療有無・内容など、BRCA検査・がん遺伝子パネル検査・PDL-1・MSI等のバイオロジー検査の有無と結果、生存確認日、死亡日、死亡理由、他科連携の有無など

4.研究組織

【研究の主催機関】
一般社団法人JBCRG
東京都中央区日本橋小網町9番4号
TEL:03-6264-8873 E-mail:office@jbcrg.jp
受付時間:10時~17時(土日祝日、年末年始12/29~1/3を除く)

【共同研究機関】
本研究の参加医療機関:https://jbcrg.jp/clinicaltrials/1621/

【研究代表者】※印:共同研究機関の研究責任者を代表する研究責任者
東海大学医学部 外科学系 乳腺・腫瘍科学 新倉直樹
博愛会相良病院 乳腺・甲状腺外科 相良安昭
福島県立医科大学 腫瘍内科学講座 佐治重衡

5.情報の提供先・提供方法

 インターネットを介してWeb上にデータを集めるシステム(REDCap)を用い、データ登録のためのウェブサイトを開設し、参加施設診療科のデータ登録担当者が、関係者以外がアクセスできない状態で情報の登録を行います。対応表は、参加施設診療科の研究責任者が保管・管理します。

6.利益相反に関する事項

 本研究は一般社団法人JBCRGの資金により実施します。また、公的資金や、民間(企業を含む)の競争的資金や助成金、寄付金等による資金調達を行い、これらの資金源については、本研究の成果公表の際に公開します。

7.お問い合わせ先

社会医療法人神鋼記念会 神鋼記念病院 (電話:代表078-261-6711)
研究責任者  乳腺科  松本 元


3群肺高血圧症患者レジストリー(JAPHR3群)と連携した呼吸器疾患の胸部CTの定量評価と臨床病態解析に基づいた予後予測モデルの構築

2023年9月1日
循環器内科

当病院にて下記研究に御参加いただいた
患者の皆様、ご家族の皆様へ

 当科では、呼吸器疾患に伴う肺高血圧症に関する研究を行っており、以下に示す方の試料や診療情報等を利用させていただきます。研究内容の詳細を知りたい方、研究に試料・情報等を利用して欲しくない方は、末尾の相談窓口にご連絡ください。

本文書の対象となる方

肺高血圧症の患者さんで、2023年3月31日までの間に
先行研究「肺高血圧症患者レジストリ Japan Pulmonary Hypertension Registry:JAPHR」に書面同意で御参加いただいた方の中で、呼吸器疾患の合併があり、呼吸器疾患に伴う肺高血圧症(JAPHR3群:Japan Respiratory PH study)として御参加いただいた方。

1.研究課題名

「3群肺高血圧症患者レジストリー(JAPHR3群)と連携した呼吸器疾患の胸部CTの定量評価と臨床病態解析に基づいた予後予測モデルの構築」

2.研究期間

 2023年承認日~2026年3月31日
 この研究は、千葉大学医学部附属病院 観察研究倫理審査委員会の承認を受け、病院長の許可を受けて実施するものです。

3.研究の目的・方法

 本研究は、診療目的に撮影された胸部CTを解析することで、肺疾患に伴う肺高血圧症の病状予測や治療反応性を予測する方法を開発することを目的としています。
 2023年3月31日までの間に「臨床研究課題名:肺高血圧症患者レジストリ Japan Pulmonary Hypertension Registry:JAPHR」に書面同意で御参加いただいた方の中で、呼吸器疾患の合併があり、呼吸器疾患に伴う肺高血圧症(JAPHR3群)として御参加いただいた方を対象とし、診療録に保存されている胸部CTデータと、肺高血圧症の予後や治療反応等の関連を調べます。
 本研究においては、各医療機関の診療録に保存されている胸部CTデータを加工(匿名化)した後に、暗号化できる記録媒体に記録し、追跡可能な方法にて下記胸部CT解析機関に送付します。この解析データをJAPHR3群にて収集・加工された診療データと合わせ研究代表施設にて解析を行います。
 氏名等と研究IDの対応表は、肺高血圧症患者レジストリ(Japan Pulmonary Hypertension registry:JAPHR)事務局で管理されており、当研究では扱いません。

4.研究に用いる試料・情報の種類

診療情報:JAPHR事務局から提供を受ける、加工された肺高血圧症診療データ
胸部CTデータ:各研究施設の診療録に保存されている胸部CTデータ(各研究施設にて加工したもの)

5.研究組織

【研究機関名及び本学の研究責任者名】
研究代表機関:千葉大学大学院医学研究院 呼吸器内科学
研究責任者:
千葉大学大学院医学研究院 呼吸器内科学
特任教授  田邉信宏

【共同研究機関等】
千葉大学医学部附属病院 呼吸器内科
千葉大学大学院医学研究院 呼吸器内科学
千葉大学 真菌医学研究センター
千葉大学医学部附属病院 臨床試験部
千葉大学 フロンティア医工学センター

【共同研究機関一覧】
JR東京総合病院
京都大学大学院医学研究科  呼吸不全先進医療学講座
杏林大学医学部 循環器内科学
近畿大学医学部 呼吸器・アレルギー内科
高知大学 医学部附属病院 老年病科・循環器内科
神戸大学大学院医学研究院 循環器内科学
公立陶生病院 呼吸器・アレルギー疾患内科
国際医療福祉大学成田病院 循環器内科
国際医療福祉大学三田病院 循環器内科
国立病院機構茨城東病院 胸部疾患・療育医療センター
国立病院機構岡山医療センター 循環器内科
国立病院機構近畿中央呼吸器センター
国立病院機構東京病院 呼吸器内科
神鋼記念病院 循環器内科
順天堂大学医学部附属順天堂医院 呼吸器内科
信州大学 医学部内科学第一教室
千葉県済生会習志野病院 肺高血圧症センター
東海大学医学部付属病院 呼吸器内科
東海大学医学部付属八王子病院 呼吸器内科
東北大学 循環器内科
日本医科大学附属病院 リウマチ・膠原病内科
日本赤十字社長野赤十字病院 呼吸器内科
福岡大学病院 呼吸器内科
北海道大学大学院医学研究院 呼吸・循環イノベーティブリサーチ分野

6.個人情報の取り扱いについて

 本研究では、先行研究「臨床研究課題名:肺高血圧症患者レジストリ Japan Pulmonary Hypertension Registry:JAPHR」に基づいて既に個人情報が削除され加工されている情報、及び本研究で新たに収集する加工された胸部CTデータを扱います。研究データは千葉大学医学部医学系総合研究棟718号室及び千葉大学フロンティア医工学センター棟402号室の鍵のかかる保管庫で保管します。研究結果を学術雑誌や学会で発表することがありますが、個人が特定されない形で行われます。
 本研究についてご希望があれば、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内で、研究計画書及び研究の方法に関する資料を入手又は閲覧する事ができますので、相談窓口までお申し出ください。個人情報の開示に係る手続きの詳細については、千葉大学のホームページをご参照ください。
(URL:http://www.chiba-u.ac.jp/general/disclosure/security/privacy.html

7.研究についての相談窓口について

 研究に試料・情報等を利用して欲しくない場合には、研究対象とせず、原則として研究結果の発表前であれば情報の削除などの対応をしますので、下記の窓口までお申し出ください。試料・情報の利用をご了承いただけない場合でも不利益が生じる事はございません。
 その他本研究に関するご質問、ご相談等がございましたら、下記の窓口にご遠慮なくお申し出ください。

相談窓口:〒651-0072
兵庫県神戸市中央区脇浜町1-4-47
医師 中山 和彦
078(261)6711 内線 7017


EGFR遺伝子L858R変異陽性非小細胞肺癌に対するラムシルマブ+エルロチニブ療法の有効性と安全性に関する研究のお知らせ

神鋼記念病院では以下の研究を行います。
本研究は、倫理委員会の審査を受け承認された後に、関連の研究倫理指針に従って実施されるものです。
研究期間: 2023年2月21日 ~ 2026年12月31日

研究課題

EGFR遺伝子L858R変異陽性進行再発非扁平上皮非小細胞肺癌に対するRamucirumab + Erlotinibの有効性及び安全性を評価する多機関共同・後方視的観察研究(REAL-SPEED)

研究目的

実臨床での使用実績に基づいてEGFR遺伝子L858R変異陽性非小細胞肺癌に対するRamucirumab+ Erlotinib療法を、有効性および安全性の面で優れているか後ろ向きに調査することで、より適切な使用法を検証することを目的とします。

研究意義

日本人におけるEGFR遺伝子L858R変異陽性非小細胞肺癌での有望な治療オプションの幅が広がる可能性を追求します。

対象・研究方法

2020年11月1日から2023年6月30日までに一次治療としてラムシルマブ+エルロチニブ療法が開始された患者様。肺癌に対する治療を評価するため、上記の患者様から重複癌(例:胃癌と肺癌を同時に患っている)を除いた方が対象となります。主要評価項目は治療成功期間となります。

研究機関名

当院を含む55機関と代表機関である帝京大学医学部内科学講座

個人情報の取り扱い

 本研究に携わる関係者は研究対象者の個人情報を厳格に保護します。対象者より情報の使用拒否の申し出があった場合はその情報は用いず破棄します。研究用ID(研究対象者識別コード)とすることで個人が特定されないように情報を加工し、抽出したデータのみを取り扱うことで個人の特定ができないようにします。お亡くなりになった方の情報についても同様に取り扱い対象者が特定できないよう十分に配慮します。対象となる患者様で、ご自身の検査結果などの研究への使用をご承諾いただけない場合や、研究についてより詳しい内容をお知りになりたい場合は、下記の問い合わせ先までご連絡下さい。ご協力よろしくお願い申し上げます。

問い合わせ先

当院における研究責任者:氏名 大塚 浩二郎  職名 呼吸器内科部長
所属:神鋼記念病院
住所:神戸市中央区脇浜町1-4-47  TEL:078-261-6711


一般病院からがんゲノム医療連携病院へ依頼する包括的がんプロファイル検査の現状と問題点

神鋼記念病院の患者さんへ
 本件は「オプトアウト」すなわち、既存データを用いた研究において、「自分のデータは使わないでほしい」という患者さんの拒否の機会を確保するため研究の公開をホームページ上で行っているものです。今回の研究に該当されることが予想され、「自分のデータは使わないでほしい」と希望される方は、ご本人・ご家族より当院にその旨ご連絡ください。

研究課題名

一般病院からがんゲノム医療連携病院へ依頼する包括的がんプロファイル検査の現状と問題点

1.研究の目的・意義

 一般病院で治療中の癌患者をゲノム医療に繋げるにはがんゲノム医療連携病院(連携病院)へ紹介する必要がある。本研究の目的は当院から連携病院へ包括的がんプロファイル検査を依頼した症例を解析し問題点を明らかにすることです。

2.情報の取得期間

 2021年4月〜2023年3月までに当院から連携病院へ包括的がんプロファイル検査を依頼した方が対象となります。

3.診療情報の項目

 年齢、性別、治療内容などに関してカルテより得られた情報を利用します。

4.解析結果は学会発表、学術論文として公表いたします。

5.個人情報の保護

 この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。従って、学会発表や論文から個人が特定される恐れはありません。本研究参加者以外の第三者に個人情報が流出することもありません。各患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

6.利益相反

 私共の研究に関して、個人や会社との利益相反はありません。

7.研究への参加を拒否される場合は、当院の下記担当者までご連絡ください。

当院における連絡先: 神鋼記念病院 がんゲノム外来 藤本 康二
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
Tel: 078-261-6711、FAX: 078-261-6726


過敏性肺炎の全国疫学調査

2021年1月1日~2021年12月31日に過敏性肺炎疾患で受診した患者さんへ
~研究協力のお願い~

(1)研究の概要について

承認番号: 第 M2022-045 番
研究課題名:過敏性肺炎の全国疫学調査
研究期間: 医学部倫理審査委員会承認後から西暦2027年3月31日
研究責任者:東京医科歯科大学 統合呼吸器病学分野 教授 宮崎 泰成

本研究は東京医科歯科大学医学部倫理審査委員会の承認及び機関の長の許可を得て実施されています。

<研究の概略>

 種々の抗原により発症するアレルギー性の間質性肺炎を過敏性肺炎と言います。線維性過敏性肺炎は進行すると労作時息切れを自覚し長期の療養が必要となり、線維化の進んだ過敏性肺炎の平均生存期間は3年弱と予後不良です。また、本症は小児期にも発症し呼吸不全を来たし肺移植を受けている患者さんもいることが知られており、小児から成人に至る詳細な臨床像は明らかにされていません。
 この過敏性肺炎は現在まで十分な疫学調査が行われておりません。患者数は1〜2万人いると考えられていますが、これまで患者数を推定するための全国疫学調査は行われておりません。また、今まで確立した診断法はありませんでしたが、日本呼吸器学会より「過敏性肺炎診療指針2022」が2022年4月に発刊され、診断が標準化されました。本研究では、「過敏性肺炎診療指針2022」に基づいて疫学調査を行うことで、過敏性肺炎の正確な有病率および罹患率、疾患特性を明らかにしたいと考えております。

(2)研究の意義・目的について

 1991年、1999年、2013年に厚生労働省政策班主導で疫学研究が行われております。しかし、これらは主要な医療施設に限定された調査であったため正確な有病率や罹患率が出せませんでした。そしてその後ほぼ10年間疫学調査は行われておりません。本研究は、「過敏性肺炎診療指針2022」に基づいて疫学調査を行うことで、①2022年4月に発刊された過敏性肺炎診療指針の検証、改定に向けた調査、客観的な診断基準・重症度分類の策定、②有病率・罹患者数の推定、③小児から成人への移行期医療体制の構築、を行うことを目的とします。

(3)研究の方法について

 事前に一次調査の際に各ご施設より回答いただきましたが、二次調査へ協力する旨の返答があった施設において、患者個人調査票への回答を依頼します。調査対象は、東京医科歯科大学および二次調査への協力施設において、2021年1月1日~2021年12月31日に過敏性肺炎疾患で受診した患者さんとします。性別、年齢に制限を設けません。予定症例数は1000例としますが、制限を設けるものではありません。
 本来であれば患者さん個別に御説明した上で御同意を頂くところですが、この掲示によって替えさせて頂きます。
 患者さんの診療録から研究のために以下の情報を取得します。①生年月日、②性別、③年齢、④人種・地域、⑤喫煙に関して、⑥曝露抗原情報(住居環境、周辺環境、職業歴、趣味など)、⑦家族歴、⑧既往歴、⑨発症様式(線維性、非線維性、急性、亜急性、慢性、無症状)、⑩自覚症状(発熱、咳、痰、労作時呼吸困難、mMRCスケール)、⑪身体所見(身長、体重、酸素飽和度、呼吸音、ばち指、膠原病関連の身体所見)、⑫血液検査所見(白血球数、CRP、ALB、LDH、KL-6、SP-D、膠原病関連自己抗体、鳥IgG、トリコスポロンアサヒ抗体など)、⑬動脈血液ガス分析、⑭呼吸機能検査(VC, %VC, FVC, %FVC, DLCO, %DLCO, ΔVC, ΔFVC)⑮6分間歩行試験、⑯気管支肺胞洗浄、⑰抗原回避試験、⑱抗原誘発試験、⑲画像所見:胸部CT所見、⑳病理検査所見、㉑治療経過、㉒急性増悪の有無、㉓病歴、㉔診断根拠。検査データにおいては診断時のものに加え12か月後、24か月後、36か月後、48か月後、60か月後のものも収集します。データは東京医科歯科大学のeACReSSという情報データシステムを用いた患者調査票を使用します。これらの情報は日常診療で行っている検査結果などから取得するため、本研究のために追加で検査していただくことはありません。その他研究目的で採血以外に追加で行っていただく検査はなく、薬の投与などもありません。胸部CT画像および病理組織標本は東京医科歯科大学呼吸器内科に送付し集約されます。

(4)試料・情報等の保管・廃棄と、他の研究への利用について

 抽出した情報は、個人が特定できないよう、番号に置き換え匿名化したうえで研究者が責任をもって10年間、責任者の研究室に保管、管理します。既存試料・情報のみを提供する機関においても同様に、研究対象者をカルテ上でピックアップした後、個人が特定できないよう番号に置き換え匿名化したうえでeACReSSに情報を集約します。
 保存期間を超えた情報は匿名化されたまま廃棄します。データは学会発表と論文作成のみに使用し、前述以外の使用目的には一切使用しません。本研究で得られた情報を別の研究に二次利用する際は、新たな研究計画を立案時点で医学部倫理審査委員会に諮り、承認を得られた後に、東京医科歯科大学生命倫理研究センターのHPおよび二次調査へ協力いただいた施設でポスター掲示を行います。

(5)予測される結果(利益・不利益)について

 すでに診療録上に登録されている情報を使用するため健康を害する可能性はありません。御参加頂いた個人の方に、診療の上で利益や不利益となることはありません。
 なお、本研究への参加を断っても、病院での診療等に不利益はありません。

(6)研究協力の任意性と撤回の自由について

 この研究に参加するかどうかは、あなたの自由意思によって決めていただくことになります。このポスターをご覧になって自分のデータを研究に使用してほしくない場合には、下記連絡先に申し出て下さい。たとえ同意いただけない場合であっても、不利益を受けることは決してありません。
 また、本研究に診療情報を使用してほしくないというご連絡をいただいた場合には、それまでに保存されたデータは廃棄されます。但し、保存されたデータを使用し、すでに研究結果が論文などで公表されている場合には、その結果を廃棄できない場合がありますのでご了承下さい。

(7)個人情報の保護・取り扱いについて

 データは個人が特定できないよう、番号に置き換え匿名化した状態で解析します。各番号に対応した個人名を記した対応表は研究責任者のパソコンのみでの閲覧に限定して厳重に管理します。各研究協力機関との診療録上の情報の授受に際しても同様に、個人が特定できないよう、番号に置き換え匿名化した状態で行います。各番号に対応した個人名を記した対応表は研究責任者のパソコンのみでの閲覧に限定して厳重に管理します。

(8)研究に関する情報公開について

 皆様の協力によって得られた貴重なデータは、個人情報を消去した形で国内外の医学系学会や学術論文で公に発表させて頂きます。

(9)研究によって得られた結果のお知らせ

 この研究で得られた結果を患者さんにお知らせする予定はありません。

(10)経済的な負担および謝礼について

 この研究は診療録上にすでに登録されている情報のみを用いるため、研究に参加することによる新たな費用負担はありません。また謝礼もありません。

(11)研究資金および利益相反について

 利益相反とは、研究者が企業など、自分の所属する機関以外から研究資金等を提供してもらうことによって、研究結果が特定の企業にとって都合のよいものになっているのではないか・研究結果の公表が公正に行われないのではないかなどの疑問が第三者から見て生じかねない状態のことを指します。研究の実施にあたっては、東京医科歯科大学利益相反マネジメント委員会に対して研究者の利益相反状況に関する申告を行い、同委員会による確認を受けています。
 本研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)からの資金および当研究室の運営費で実施されます。

(12)研究に係るご相談・問い合わせ等の連絡先

研究者連絡先:神鋼記念病院 呼吸器内科 医長 門田 和也
所在地:兵庫県神戸市中央区脇浜町1-4-47
電話番号:078-261-6711(代表) (対応可能時間帯:平日9:00~17:00)
苦情窓口:同上(対応可能時間帯:平日9:00~17:00)

※他の研究参加者の個人情報や研究の独創性の確保に支障が生じない範囲内で、研究計画書や研究の方法に関する資料を閲覧することができます。ご希望の際は、上記の研究者連絡先までお問い合わせください。


京都大学医学部附属病院にてエキスパートパネルを受けた症例を対象とした多施設共同後ろ向き観察研究

情報公開文書
疫学研究についてのお知らせ

私達は下記のような研究を行ないます。この研究はすでに京都大学で保有している情報を解析する研究であり、直接ご説明して同意を頂かずに、このお知らせをもって公開します。研究の対象となる方におきましては、研究内容についてご理解を宜しくお願いします。

1.研究の名称

京都大学医学部附属病院にてエキスパートパネルを受けた症例を対象とした多施設共同後ろ向き観察研究

2.この研究は京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて実施しています。

3.研究機関の名称・研究責任者の氏名

京都大学医学部医学研究科 腫瘍薬物治療学講座 武藤学

4.研究の目的・意義

保険診療で行われているがん遺伝子パネル検査の現状について、京都大学医学部附属病院のエキスパートパネルで検討された患者さんを対象に臨床情報とゲノム情報様々な角度から解析を行い、今後のがんゲノム医療の診療に生かしたいと考えています。

5.研究実施期間

研究機関の長の実施許可日から2025年3月31日まで

6.対象となる試料・情報の取得期間

2019年12月1日から2023年4月30日までの間に、保険診療のがん遺伝子パネル検査を受け、京都大学医学部附属病院のエキスパートパネルで検討された患者さんの臨床情報、ゲノム情報、エキスパートパネルでの検討結果

7.試料・情報の利用目的・利用方法

京都大学医学部附属病院のエキスパートパネルで検討された患者さんの臨床情報、ゲノム情報、エキスパートパネルでの検討結果の情報について様々な角度から解析を行い、国内におけるがん遺伝子パネル検査の現状の把握と課題の抽出を行います。がん遺伝子パネル検査を受けた患者さんの情報は、検査を受ける時点でどなたか分からないように匿名化されており、個人情報とプライバシーが保護されます。

8.利用または提供する試料・情報の項目

患者背景:年齢、性別、がん種情報、既往歴、家族歴、がん遺伝子パネル検査までの治療歴、がん遺伝子パネル検査提出日、がん遺伝子パネル検査結果、エキスパートパネル実施日、エキスパートレポートの内容

9.当該研究を実施する全ての共同研究機関の名称および研究責任者の職名・氏名

  • 京都第一赤十字病院 臨床腫瘍部 部長 内匠 千惠子
  • 愛媛大学医学部附属病院 腫瘍センター長 薬師神芳洋
  • 大阪赤十字病院 腫瘍内科 部長 津村剛彦
  • 京都医療センター 臨床研究センター 展開医療研究部 がん医療研究室 室長 林琢磨
  • 京都桂病院 腫瘍内科 副部長 山口大介
  • 福井大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科 講師 根来英樹
  • 関西医科大学 がんセンター 診療講師 柴田伸弘
  • 神戸市立医療センター中央市民病院 腫瘍内科部長 安井久晃
  • 京都第二赤十字病院 腫瘍内科 副部長 白川敦史
  • 福井赤十字病院 がん診療センター 医師 廣瀬由紀
  • 佐賀大学医学部附属病院 がんセンター長 荒金尚子
  • 滋賀県立総合病院 外科科長 山本秀和
  • 日本赤十字社和歌山医療センター 呼吸器内科 主任部長 杉田孝和
  • 京都市立病院 遺伝子診療部 部長 藤原葉一郎
  • 天理よろづ相談所病院 がんゲノム医療支援センターセンター長 山城大泰
  • 和歌山県立医科大学附属病院 呼吸器内科・腫瘍内科 病院教授 清水俊雄
  • 神鋼記念病院 乳腺科 医長 結縁 幸子

10.試料・情報の管理について責任を有する者の氏名または名称

京都大学大学院医学研究科 腫瘍薬物治療学講座 教授 武藤学

11.研究対象者またはその代理人の求めに応じて、研究対象者が識別される試料・情報の利用または他の研究機関への提供を停止することが可能です。ただしすでに解析が終了している場合、あなたの情報のみを解析結果から削除することはできません。参加拒否をご希望される場合は下記にご連絡ください。

12.他の研究対象者等の個人情報および知的財産の保護等に支障がない範囲内での研究に関する資料の入手・閲覧も可能ですので、希望される方は下記にご連絡ください。

13.研究資金・利益相反

1) 研究資金の種類および提供者
本研究は腫瘍薬物治療学講座の運営費交付金を用いて行いますので、企業は関係していません。

2) 提供者と研究者との関係
研究分担者には寄附講座に所属している者もいますが、このことが本研究の成果に影響を及ぼすことはありません。

3) 利益相反
利益相反について、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査しています。

14.研究対象者およびその関係者からの求めや相談等への対応方法

1) 研究課題ごとの相談窓口
神鋼記念病院 がんゲノム診療科 (Tel)078-261-6711

2) 研究機関における相談等窓口本研究に関する苦情等の問い合わせ
神鋼記念病院 がんゲノム診療科/医事室 (Tel)078-261-6711


当院におけるロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術における術後の腸閉塞およびイレウスの発生率と危険因子についての検討

神鋼記念病院泌尿器科の患者さんへ

2023年4月 神鋼記念病院泌尿器科

1.研究の目的・意義

 ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術(以下RARP)における術後合併症として腸閉塞およびイレウスが挙げられます。保存的加療で改善するもののみではなく、外科的加療の必要なものもあり、重大な合併症となり得ます。そこでRARP術後における腸閉塞およびイレウスの頻度と危険因子を検討することを目的とします。

2.情報の取得期間

 2015年11月1日から2023年3月31日の間に当院でRARPを受けられた患者様を対象とします。

3.診療情報の項目

 RARPを受けられた患者様の臨床情報(年齢、身体所見、検査結果、手術時の情報、入院中の情報、画像所見、経過観察期間、転帰)について、診療録をもとに匿名化した状態で、解析に用います。

4.解析結果は学会発表、論文として公表いたします。

5.個人情報の保護

 この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。従って、学会発表や論文から個人が特定される恐れはありません。本研究参加者以外の第三者に個人情報が流出することもありません。各患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

6.利益相反

 私共の研究に関して、個人や会社との利益相反はありません。

7.研究への参加を拒否される場合は、当院の下記担当者までご連絡ください。

当院における連絡先: 神鋼記念病院 泌尿器科
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47 Tel: 078-261-6711, FAX: 078-261-6726
泌尿器科: 坂田 宏行


「メタボローム解析によるピロリン酸カルシウム結晶沈着症の診断バイオマーカーの同定」の研究

はじめに

 神鋼記念病院膠原病リウマチセンターでは現在、通院および入院患者さんのうち、ピロリン酸カルシウム結晶沈着(CPPD)症、関節リウマチ(RA)、変形性関節症の患者さんを対象に研究を実施しております。内容については下記のとおりとなっております。
 尚、この研究についてご質問等ございましたら、最後に記載しております[問い合わせ窓口]までご連絡ください。

1.研究概要および利用目的について

 ピロリン酸カルシウムCPPD症は、ピロリン酸カルシウム(CPP)結晶が関節内に沈着し、急性、慢性の関節炎を引き起こしますが、病態の機序は不明な点が多いです。CPPD症は加齢とともに有病率は上昇し、85歳以上では30-50%に達するため高齢化社会が進む現代において今後更に増加すると考えられています。しかしながら血液検査で診断できる血清バイオマーカーは存在せず、確定診断には偏光顕微鏡での関節液中のCPP結晶の証明が必要とされます。ただ関節穿刺を行うには痛みや感染のリスクも大きく、また手技をできる医師も限られているため、血液検査で診断できる血清バイオマーカーの開発が早急な課題となっています。
 この10数年、メタボローム解析といわれる、全代謝産物を網羅的に解析できるような質量分析装置を用いた解析を利用し、悪性腫瘍、動脈硬化を始め、RAなどのリウマチ性疾患においても血清を含む体液や組織を用いて病態解明の研究や新規バイオマーカーの開発が行われています。
 本研究では、関節液を使ったメタボローム解析によりCPPD症における関節内での代謝経路の特徴を解明し、病態の機序に迫ります。また血清のメタボローム解析の結果とも照合し、CPPD症を診断できる血清バイオマーカーを作成することを目的としています。
 本研究に用いる血液と関節液は、日常診療において治療および診断のために採取され、破棄される検体を保存して利用します。関節液はCPPD症の確定診断のため外部委託して結晶成分の有無について確認を行います。メタボローム解析は神戸大学質量分析センターのガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)を用いて行います。多変量解析を用いてCPPD症を診断できる血清バイオマーカーを作成し、実際に有効かどうかを新たに患者さんの血液を用いてメタボローム解析を行い検討します。

2.研究期間について

 この研究は、病院長承認年月日から2025年3月31日まで行う予定です。

3.取り扱う試料およびデータについて

  • 患者背景:性別、年齢、内服中の薬剤、過去の病歴、現在の病気の状態について。
  • 血液検査の結果:炎症反応(CRP、血沈)、リウマチに関連する検査(RF、抗CCP抗体)、その他一般生化学。
  • 関節液検査の結果:結晶成分の有無。
  • レントゲン検査の結果:リウマチ性変化の有無(骨びらん)、CPPD症に散見される軟骨面石灰沈着の有無。
  • 保存試料(血液、関節液)。
  • 血液、関節液のメタボローム解析を行うことにより得られる代謝産物のデータ。

4.個人情報保護の方法について

 個人情報、検査結果などの記録、保管は第三者が直接患者さんを識別できないよう登録時に定めた登録番号を用いて行います。また得られた記録は、インターネットに接続していない外部記憶装置に記録し、膠原病リウマチセンター研究室の鍵のかかる保管庫に保管します。

5.研究へのデータ提供による利益・不利益について

  • 利益・・・本研究にデータをご提供いただいた患者さん個人には特に利益と考えられるようなことはございませんが、本研究結果が、今後の関節炎の診断の向上に有用となる可能性があります。
  • 不利益・・・カルテからのデータ収集のみであるため、特にありません。

6.研究終了後の試料およびデータの取り扱いについて

 今回の研究に使われるデータが医学の発展に伴って、他の病気の診断や治療に新たな重要な情報をもたらす可能性があります。このため、データ等を研究終了後も保存させていただき、新たな研究等に使用させていただきたいと思っています。その場合にも、上記のように全ての患者さんの情報を匿名化してデータを扱い、データが使い切られるまで厳重に保管いたします。(保存期間は最長で5年間です。)ただし、本研究終了後にデータを廃棄することを望まれていらっしゃる場合には、下記 [問い合わせ窓口]までご連絡ください。この場合には、個人を特定できない状態で速やかに廃棄させていただきます。
 なお、保存させていただいたデータを用いて新たな研究を実施する際には、その研究について、倫理委員会で再度、審査を受けることとなっております。

7.研究成果の公表について

 研究成果が学術目的のために論文や学会で公表されることがありますが、その場合も、患者さんの個人情報の秘密は厳重に守られますので、第三者に患者さんの個人情報が明らかになることはありません。

8.研究への試料およびデータ使用の取り止めについて

 いつでも可能です。取りやめを希望されたからといって、何ら不利益を受けることはありませんので、データを本研究に用いられたくない場合には、下記[問い合わせ窓口]までご連絡ください。取り止めの希望を受けた場合、それ以降、患者さんのデータを本研究に用いることはありません。しかしながら、同意を取り消した時、すでに研究成果が論文などで公表されていた場合のように、結果を廃棄できない場合もあります。

9.問い合わせ窓口について

 この研究についてのご質問だけでなく、ご自身のデータが本研究に用いられているかどうかをお知りになりたい場合や、ご自身のデータの使用を望まれない場合など、この研究プロジェクトに関することは、どうぞ下記の窓口までお問い合わせ下さい。

神鋼記念病院 膠原病リウマチセンター 医長 髙橋 宗史
連絡先:078-261-6711


SARS―CoV2ワクチン接種後に生じたリウマチ性疾患についての全国調査

神鋼記念病院膠原病リウマチ科の患者さんへ
2023年2月 神鋼記念病院膠原病リウマチ科

この度、日本リウマチ学会では、本邦における新型コロナウイルス(SARS-CoV2)に対するワクチン接種後に生じたリウマチ性疾患の実態を明らかにするため、全国調査を行うこととなりました。九州大学別府病院内科を中心に行われている同観察研究に当院も協力しております。

1.観察研究について

九州大学病院では、最適な治療を患者さんに提供するために、病気の特性を研究し、診断法、治療法の改善に努めています。患者さんの生活習慣や検査結果、疾病への治療の効果などの情報を集め、これを詳しく調べて医療の改善につながる新たな知見を発見する研究を「観察研究」といいます。その一つとして、九州大学病院別府病院内科では、現在 SARS-CoV2 ワクチン接種後に生じたリ ウマチ性疾患の患者さんを対象として、従来のリウマチ性疾患と異なるものかどうかに関する「観察研究」を行っています。今回の研究の実施にあたっては、九州大学医系地区部局観察研究倫理審査委員会の審査を経て、研究機関の長より許可を受けています。この研究が許可されている期間は、2023年12月31日までです。

2.研究の目的・意義

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、初めてメッセンジャーRNA ワクチンという新しい種類のワクチンが実用化されました。従来のワクチン(インフルエンザワクチンなど)を接種した後にリウマチ性疾患、すなわち免疫の異常によっておこる病気を発症する人が極稀にいることが報告されています。新しいワクチンについては未知数ですが、欧米からはメッセンジャーRNAワクチンを接種した後にリウマチ性疾患を発症したという例が少数ながら報告されています。日本で同様のことがどのくらいの方に起こっているのか、通常のリウマチ性疾患と症状や経過が異なるかについては全くわかっていない状況です。そこで今回、九州大学病院別府病院内科では全国の日本リウマチ学会教育施設に対し、新型コロナウイルス(SARS-CoV2)に対するワクチン(以下コロナワクチン)接種後に発症したリウマチ性疾患の患者様の実態を調査するべく、本研究を計画しました

3.研究の対象者について

2021年1月1日から 2022年6月30日の期間に当施設を受診された方のうち、コロナワクチン1回目または2回目接種後28日以内にリウマチ性疾患を発症したと診断された方が対象です。研究の対象者となることを希望されない方又は研究対象者のご家族等の代理人の方は、事務局までご 連絡ください。

4.研究の方法について

この研究を行う際は、カルテより以下の情報を取得します。取得した情報を分析し、コロナワクチンのリウマチ性疾患の発症に対する影響を明らかにします。
〔取得する情報〕
年齢、性別、身長、体重、リウマチ性疾患の既往歴、ワクチンの種類、リウマチ性疾患の発症時期、リウマチ性疾患の診断名、国際的診断基準を満たしていたかどうか、重症度はどの程度か、治療内容(ステロイド、免疫抑制剤の使用の有無や量)、3 回目コロナワクチン接種時の状況(リウマチ性疾患が増悪したか、接種時に治療継続していたか)、その他主治医が経過において重要と認めた内容(既往歴、家族歴など)

それらの各医療機関での情報を九州大学病院別府病院内科で収集、解析します。

5.個人情報の取り扱いについて

研究対象者のカルテの情報をこの研究に使用する際には、容易に研究対象者が特定できる情報を削除して取り扱います。この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、研究対象者が特定できる情報を使用することはありません。この研究によって取得した情報は、九州大学病院別府病院内科・教授・堀内 孝彦の責任の下、厳重な管理を行います。

6.資料や情報の保管等について

〔情報について〕
この研究において得られた研究対象者のカルテの情報等は原則としてこの研究のために使用し、研究終了後は、九州大学病院別府病院内科において同分野教授・堀内 孝彦の責任の下、10年間保存した後、研究用の番号等を消去し、廃棄します。
また、この研究で得られた研究対象者の情報は、将来計画・実施される別の医学研究にとっても大変 貴重なものとなる可能性があります。そこで、前述の期間を超えて保管し、将来新たに計画・実施される医学研究にも使用させていただきたいと考えています。その研究を行う場合には、改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し、承認された後に行います。

7.利益相反について

九州大学では、よりよい医療を社会に提供するために積極的に臨床研究を推進しています。そのため の資金は公的資金以外に、企業や財団からの寄付や契約でまかなわれることもあります。医学研究の発展のために企業等との連携は必要不可欠なものとなっており、国や大学も健全な産学連携を推奨しています。一方で、産学連携を進めた場合、患者さんの利益と研究者や企業等の利益が相反(利益相反)してい るのではないかという疑問が生じる事があります。そのような問題に対して九州大学では「九州大学利益相反マネジメント要項」及び「医系地区部局における臨床研究に係る利益相反マネジメント要項」を定めています。本研究はこれらの要項に基づいて実施されます。 本研究に関する必要な経費は部局等運営経費であり、研究遂行にあたって特別な利益相反状態にはありません。
利益相反についてもっと詳しくお知りになりたい方は、下記の窓口へお問い合わせください。
利益相反マネジメント委員会
(窓口:九州大学病院 ARO 次世代医療センター 電話:092-642-5082)

8.研究に関する情報の開示について

この研究に参加してくださった方々の個人情報の保護や、この研究の独創性の確保に支障がない範囲で、この研究の研究計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます。資料の閲覧を希望される方は、ご連絡ください。

9.研究の実施体制について

この研究は以下の体制で実施します。

研究実施場所 九州大学病院別府病院内科  
研究責任者 九州大学病院別府病院内科・教授・堀内 孝彦  
研究分担者 九州大学病院別府病院内科・医員・日浦 惇貴  
共同研究機関等 神鋼記念病院 /科長 籏智さおり 役割
  全国の日本リウマチ学会教育施設 情報の収集

10.相談窓口について

この研究に関してご質問や相談等ある場合は、下記担当者までご連絡ください。
事務局 担当者:九州大学病院別府病院内科・医員・日浦 惇貴
(相談窓口) 連絡先:
〔TEL〕0977-27-1640
〔FAX〕0977-27-1641
メールアドレス:hiura.junki.002@m.kyushu-u.ac.jp

神鋼記念病院相談窓口
担当者:膠原病リウマチ科・科長・籏智さおり
連絡先:
〔TEL〕078-261-6711(代表) 平日 9:30〜17:00
〔FAX〕078-261-6726


椎骨動脈スタンプ症候群に対する血管内治療

当院にで脳梗塞で入院された患者さん・ご家族様へ
研究へのご協力のお願い

2023年1月6日

当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、日常診療で得られた以下の診療情報を研究データとしてまとめるものです。研究のために、新たな検査などは行いません。この案内をお読みになり、ご自身またはご家族がこの研究の対象者にあたると思われる方で、ご質問がある場合、またはこの研究に診療情報を使ってほしくないとのご意思がある場合は、遠慮なく下記の担当者までご連絡ください。ただし、すでに解析を終了している場合には、研究データから情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。

対象となる方

2021年4月1日から2022年10月31日に、当院に脳梗塞の診断で入院された患者さん
その内、椎骨動脈スタンプ症候群と診断された3名に対し、以下の解析を行っています。

研究課題名

椎骨動脈スタンプ症候群に対する血管内治療

研究責任者

神鋼記念病院 崎須賀涼

研究の目的

脳梗塞の原因の一つとして、椎骨動脈起始部の急性閉塞により血栓塞栓症を繰り返す病態があり、椎骨動脈スタンプ症候群と呼ばれていますが、未だどのように治療を行うべきかという標準治療法が確立されていません。この研究は脳梗塞で治療を行った患者の診療録を後方視的に解析し、椎骨動脈スタンプ症候群の疫学、診断、治療について考察することを目的としています。

利用する診療情報

  • 年齢、性別
  • 内科的背景、臨床症状
  • 治療に用いた薬剤
  • 脳梗塞/閉塞血管の部位
  • 発症時期
  • 血管内治療の方法
  • 治療後の転帰

研究期間

研究許可日より2024年3月31日まで(予定)

個人情報の取り扱い

お名前、住所などの個人を特定する情報につきましては厳重に管理を行い、学会や学術雑誌等で公表する際には、個人が特定できないような形で使用いたします。

問合せ先

神鋼記念病院 脳神経外科  担当医師 崎須賀 涼
電話 078-261-6711(代表)


特発性間質性肺炎における赤血球容積分布幅と肺高血圧症の関連についての単施設後方視的コホート研究

はじめに

この文書は「特発性間質性肺炎における赤血球容積分布幅と肺高血圧症の関連についての単施設後方視的コホート研究」の研究事業への、御協力をお願いするための説明文です。

1.研究の背景について

 肺高血圧症は早期診断が困難な疾患です。間質性肺炎の患者さまにおいて肺高血圧を合併すると予後が短くなるとされており、肺高血圧を事前に予測することは間質性肺炎の患者さまの診療において重要な課題です。
 赤血球容積分布幅(RDW)は体を循環している血液中の赤血球の容積にどのぐらいばらつきがあるかを反映するデータです。当院では通常の血液(血球)検査の際に自動的に計測しています。RDWは、赤血球がつくられるのが亢進しているときやうまく作り出せないとき、こわれる赤血球が通常より増えているとき、壊れた赤血球の除去が遅れているときなどに上昇するデータです。お体が低酸素にさらされているとき、鉄の代謝バランスが崩れているとき、心不全、腎不全、慢性炎症性疾患があるとき、などに異常値を示すことがあるとされています。間質性肺炎の一種である特発性肺線維症や、左心不全、肺動脈性肺高血圧症の患者さまにおいては、RDWが上昇していることは予後が短いことと関係しているという報告があります。しかしながら、間質性肺炎の患者さまにおいてRDWが上昇していると、肺高血圧を現時点で起こしていたり、将来起こしやすくなったりするかどうかは、まだはっきりしていません。

2.研究の目的について

 この研究事業の主な目的は、間質性肺炎の患者さまのこれまでのカルテを参照し、RDWが肺高血圧症の有無や将来の肺高血圧症発症の予想につながるかどうかを解析して、間質性肺炎の患者さまに肺高血圧に関するより多くの情報を提供できるようにすることです。
 間質性肺炎の患者さまにおいてRDWと肺高血圧症の関係は未だ解明されていませんが我々はRDWが高い患者さまでは肺高血圧をすでに発症していたり、将来発症しやすくなる可能性があがったりするのではないかと考えています。このような研究には、間質性肺炎で通院しておられる多くの方のカルテを参照し、さまざまな患者さまの違いを調べて、RDWと肺高血圧症の関係を解析する必要があります。将来的にRDWと肺高血圧症の関係が明らかになれば、肺高血圧をより早期に見つけて適した治療法を御提案したりできるようになると考えます。

3.研究の方法について

 研究にご賛同いただける患者さまについては、カルテ上の年齢、性別、職業、住環境、喫煙歴、身長、体重、既往歴、在宅酸素使用の有無、採血、動脈血液ガス、呼吸機能検査、6分間歩行検査、胸部単純X線、胸部CT、心電図、経胸壁心臓超音波検査、右心カテーテル検査、肺換気血流シンチグラフィー、治療内容、予後を参照し、集積した上で解析します。あなたに必要な通常の診療以上に、追加検査や治療をお願いすることはありません。研究内容の詳細についてお知りになりたい場合は、神鋼記念病院倫理委員会で承認を受けた研究計画書をもとに、その概要を説明させて頂きます。

4.研究期間について

神鋼記念病院院長承認年月日から令和5年9月30日まで。

5.研究機関について

神鋼記念会 呼吸器内科
(神戸市中央区脇浜町1丁目4-47 電話 078-261-6711)
(研究責任者) 神鋼記念会 呼吸器センター 稲尾 崇
(共同研究機関) 当院のみでの研究であり、ありません。

集められた情報は当神鋼記念病院呼吸器内科において厳重に保存・管理されます。情報の取り扱いや利用目的が妥当であることについて,倫理委員会によって審査されています。

6.研究中及び終了後のデータ・試料等の取り扱いについて

 あなたのデータ・試料の保存方法についての詳細をお知りになりたければ研究計画書をご覧下さい。本研究が終了した時点で,速やかに試料等は廃棄いたします。しかしながらもしもあなたが同意してくだされば,将来の医学研究のための貴重な資源として,研究終了後も保管させていただきたいと思います。この場合も後述の9.で説明いたします方法により,分析を行う研究者には,どこの誰の試料であるかを分からないようにしたままで,試料が使い切られるまで保管します。

7.予測される研究結果と試料提供者の利益・不利益について

 本研究の成果は,現時点ですぐにはあなたに直接利益を与えるものではありませんが,肺高血圧症発症の仕組みの一端を解明し,よりきめ細かい診療と治療を可能にするために貢献するものと期待されます。本研究ではこれまでに当院で診療をうけられた方の診療情報をもとに行うものであり、あらたに研究のために追加の検査や治療を受けていただく必要はありません。
 また,後述の9.のような厳重な配慮にもかかわらず,万一個人の情報が外部に漏洩した場合,プライバシーの侵害に始まる,種々の不利益が生じる可能性は否定できません。このような漏洩を行った場合,我々は厳重に処罰されることになっております。神鋼記念病院 呼吸器センターではこうした情報管理について細心の注意を払っており,個人の情報を処理するコンピューターは,他の一切のコンピューターと切り離され,情報は外部記憶装置に保存され,個人情報管理者によって厳重に保管されます。

8.研究協力の任意性と撤回の自由について

 言うまでもなく研究への協力をする,しないは完全にあなたの自由意思に任せられており,如何なる意味でも強制されるものではありません。もちろん,同意されなくても、あなたの不利益になるようなことは一切ありません。また,一旦同意した場合でも,あなたが不利益を受けることなく,いつでも同意を取り消すことができ,その場合はあつめられたデータからあなたのデータは削除され,それ以降は研究目的に用いられることはありません。ただし,同意を取り消した時,既に研究結果が論文などで公表されていた場合などには,データの削除ができない場合があります。

9.個人情報の保護について

 診療録情報を用いた研究結果は,さまざまな問題を引き起こす可能性があるため,他の人に漏れないように,取り扱いを慎重に行う必要があります。あなたの診療録情報から,分析する前に,住所,氏名,カルテ番号,電話番号などあなた個人を特定できる情報を削除し,代わりに新しく符号を付けます。こうすると,あなたの臨床情報は,分析を実際に行う研究者にとって,誰のものかは全く分からなくなります。これを「匿名化」と呼び,神鋼記念病院呼吸器センターにおいて「個人情報管理者」として指名された者(神鋼記念病院 稲尾 崇)が責任をもって行います。ただしあなたが希望されたり,我々が医学上必要と考えたりして,研究結果についてあなたに説明する場合には,必要な場合に限りこの符合を元の氏名などに戻すことを可能にしてあります。(これを「連結可能」と呼びます。)この操作も上記の「個人情報管理者」の厳重な管理のもとに行います。

10.本研究の結果をお知らせすること(開示)について

 本研究は多くの方の協力を得て,間質性肺炎に罹っている方においてRDWが肺高血圧症の有無や発症の予測を可能とするか、多くの患者さまで比較検討するものです。基本的には統計的な比較であり,またなんらかの違いが見出されたとしても,その違いと予後との関係やその後の治療効果を明らかにするためには,まだまだ多くの研究が必要となります。したがってこの研究に参加してくださる個々の方々について,原則として解析結果をお知らせすることはいたしません。また、折角ご協力頂きましても,患者さまのご状態により、最終的に本研究に組み入れられない場合もあり得ます。
 ただし,研究の成果によりRDWと肺高血圧発症との関連がほぼ確実になった場合、希望されればその結果をお知らせした上で、その情報に応じた肺高血圧診療の御提案を行うことも可能です。研究の進み具合やその成果,学術的な意義について,あなたが説明を求められる場合には主治医を通して御請求いただければ,研究責任者が分かりやすい形で説明します。

11.研究成果の公表について

 あなたの協力によって得られた研究の成果は,学会発表や学術雑誌及びデータベース上(インターネットなど)で公に発表されることがあります。ただしあなた個人を特定できる情報(氏名や住所やカルテ番号)が公表されることは一切ありません。

12.研究から生じる知的財産権の帰属について

 将来,本研究全体の成果が新しい発見や特許などに関係する特殊な権利を生み出す可能性がありますが,その場合,その権利は国や研究者などに属し,あなた個人には帰属しません

13.費用負担について

 ここで行われる解析研究に必要な費用は,神鋼記念会 神鋼記念病院 呼吸器センターの研究費などから出され、あなたの負担にはなりません。一方、一般診療に要する費用のうち自己負担分についてはあなたが負担しなければなりません。

14.謝礼等について

 研究に協力していただけることに対する金銭を含めた報酬は一切なく,交通費などの支給も行いません。

15.研究計画書等の開示について

 あなたの希望により,本研究の研究計画書を入手・閲覧できます。

16.カウンセリングの実施について

 病気のことや本研究に関して,不安に思うことがあったり,相談したいことがあったりする場合は,専門家の相談を受けることができます。主治医,あるいはこの文書の説明担当者にその旨申し出てください。研究責任者(稲尾 崇)がご説明致します。

17.同意の手順について

 この研究事業の内容は、「特発性間質性肺炎における赤血球容積分布幅と肺高血圧症の関連についての単施設後方視的コホート研究同意書」へのご署名あるいは電話での口頭同意をもって同意を得たことといたします。お亡くなりになった患者様や他院に転医され当科での診療が終了している患者様、電話連絡がつかない患者様につきましては、当院倫理委員会の了承の上この文書を当院ホームページ上へ開示し、研究担当医が患者さまの診療録を参照することに詳細に同意をいただいたものとさせていただきます。
 あなたがこの説明をよく理解でき、研究事業に協力することには同意できない、とお考えになる場合には、「研究協力の非同意」を研究担当医にお伝えいただくことで、同意の撤回を行うことができます。その場合、あなたの診療録に基づいたデータは研究から除外され、解析にはかけられません。

18.お問い合わせ先について

研究協力への同意を撤回される場合や,研究に関する問い合わせや苦情がおありの時は主治医あるいはこの文書の説明担当者か下記のお問い合わせ先まで御連絡ください。
神鋼記念病院 呼吸器センター 稲尾 崇
電話:078-261-6711(代表)平日9時-17時

令和 4 年 11月 28 日
〒650-0072 神戸市中央区脇浜町1-4-47
神鋼記念病院呼吸器センター
研究責任者:稲尾 崇


「京都造血幹細胞移植グループの造血幹細胞移植データを用いた移植成績の解析」についてのご説明

神鋼記念病院において造血幹細胞移植を受けられた患者さんへ

 この文書は、神鋼記念病院において造血幹細胞移植を受けた患者さんの臨床情報について、日本造血細胞移植データセンターから返却の手続きを行い、データ収集及び解析を行うことについての同意をお願いするものです。以下の点をご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。なお、本研究は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則に則り、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」を遵守して実施しています。また、本研究はすべての参加施設での倫理委員会にて承認を受けております。

1.研究の目的

 造血幹細胞移植は難治性造血器腫瘍の根治療法として確立しており、ドナーソースの多様化や高齢者への適応拡大を通じて移植の件数は増大傾向にあります。しかし、未だに移植関連死亡や移植中の感染症管理などの問題が残っており、今後の移植成績の改善のためには予測因子の解析や治療に使用する薬剤等についての継続的な研究が重要です。その様な研究には、患者さんの臨床データの蓄積が必要なため、単一施設における移植の解析には限界があります。
 そこで、京都大学医学部附属病院血液内科と関連病院は京都造血幹細胞移植グループを立ち上げ、移植についての臨床的な解析・検討を共同で行っています。京都造血幹細胞移植グループで登録された多数の移植症例を解析することにより、各疾患や移植ソースに対する同種移植に関する移植成績や予後予測因子を明らかにし、今後の移植成績改善のための有用な情報を得ることが目的です。
 そして、本研究においては、生存や再発、非再発死亡、移植片の生着。移植片対宿主病などに影響を及ぼす因子を検討します。

2.研究期間

 研究期間は1986年1月1日から2025年3月31日までの間に、京都造血幹細胞移植グループ所属施設において、自家・同種造血幹細胞移植を行った症例を対象とする。

  1. 研究対象者登録期間:研究機関の長の実施許可日から2025年3月31日
  2. 研究対象者観察機関:登録日から2026年3月31日
  3. 研究実施期間(総研究期間):2017年4月17日~2027年4月16日

3.研究に用いる情報の種類

 年齢、性別、原疾患、治療内容、治療効果、各種検査結果、合併症の有無、移植前後の臨床経過等
 診療において実施された検査結果や情報を用いるため、追加の検査はありません。患者さんから得られた検体(血液や細胞)そのものを用いた研究は含まれません。

4.情報の利用方法

 日本造血・免疫細胞学会および日本造血細胞移植データセンターが実施する「造血細胞移植および細胞治療の全国調査(TRUMP)」(京都大学の承認番号:R1343)について同意を頂いた患者さんについては、疾患や移植についてのデータが日本造血細胞移植データセンターにおいて収集・データセットに登録されています。このデータセットについては、患者さんの同意がある限り返却してもらうことが可能です。
 1986年1月1日から2025年3月31日までの間に、京都造血幹細胞移植グループ所属施設において、自家・同種造血幹細胞移植を行った患者さんのうち、「造血細胞移植および細胞治療の全国調査(TRUMP)」(京都大学の承認番号:R1343)に同意され、かつ、本研究「京都造血幹細胞移植グループの造血幹細胞移植データを用いた移植成績の解析」に同意いただいた場合、日本造血細胞移植データセンターから毎年1回京都大学血液・腫瘍内科データセンターへあなたの全移植データが返却されます。返却された京都造血幹細胞移植グループ全体の移植データを用いて、京都大学血液・腫瘍内科データセンターで新規にデータセットを作成します。
 本研究「京都造血幹細胞移植グループの造血幹細胞移植データを用いた移植成績の解析」を行う場合は、各共同研究者が新規に作成されたデータセットを使用します。二次調査は、各共同研究者を通じて病院の電子カルテ情報等を基に追加情報を収集させていただきます。

5.試料・情報の管理について

 京都大学血液・腫瘍内科データセンターにおけるデータセットは各研究が終了した後も毎年1回のアップデートを繰り返しながら長期的に保存されます。各研究が論文や学位等研究成果発表の基となった場合は、主研究者においても、当該研究成果発表後10年間、原則電子データとして保存を行います。
 あなたの診療情報は、日本造血細胞移植データセンターにてデータを収集する時点で住所、氏名などの個人情報を削除し代わりに新しく番号(匿名化番号)がつけられます。あなたとこの番号とを結びつける対応表は、造血幹細胞移植を受けられた病院で個人情報の管理担当医によって厳重に保管されるため、解析を行う研究者が個人情報を知り得ることはありません。
 試料・情報などの二次利用及び他機関への提供の可能性はありますが、その場合は、あらためて研究計画書を作成し、倫理委員会で審議、承認された場合のみ認められます。

6.研究組織

<研究責任者>
京都大学医学部附属病院 血液内科 水本智咲

<共同研究者>
京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科 髙折晃史
京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 近藤忠一
京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 諫田淳也
京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 進藤岳郎
京都大学医学部附属病院 検査部・細胞療法センター 新井康之
京都大学医学部附属病院 検査部・細胞療法センター 城 友泰
京都大学医学部附属病院 血液内科 島津 裕
京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 岩﨑 惇
京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 渡邊瑞希
京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 和田典也
京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 家村知樹
京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 森田真梨
京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 林 裕美
京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科学 田矢知大
京都市立病院 血液内科 伊藤 満
天理よろづ相談所病院 血液内科 大野仁嗣
天理よろづ相談所病院 血液内科 赤坂尚司
神戸市立医療センター中央市民病院 血液内科 石川隆之
関西電力病院 血液内科 平田大二
関西電力病院 血液内科 和泉清隆
大津赤十字病院 血液免疫内科 竹岡友晴
滋賀県立総合病院 血液・腫瘍内科 浅越康助
兵庫県立尼崎総合医療センター 血液内科 渡邊光正
大阪赤十字病院 血液内科 今田和典
小倉記念病院 血液内科 米澤昭仁
北野病院 血液内科 北野俊行
北野病院 血液内科 坂本宗一郎
倉敷中央病院 血液内科 血液治療センター 上田恭典
倉敷中央病院 血液内科 血液治療センター 前田 猛
静岡県立総合病院 血液内科 野吾和宏
神鋼記念病院 血液内科 有馬靖佳
京都桂病院 血液内科 菱澤方勝
日本赤十字社和歌山医療センター 血液内科 直川匡晴
高槻赤十字病院 血液内科 安齋尚之
高槻赤十字病院 血液内科 恩田佳幸
静岡がんセンター 血液・幹細胞移植科 池田宇次
神戸大学大学院医学研究科小児科学分野 造血幹細胞医療創成学部門 宮西正憲
ネクスジェン株式会社 中島正和
ネクスジェン株式会社 宮塚功

<試料情報管理責任者>
京都大学医学部附属病院 血液内科 水本智咲

7.利益相反について

 京都大学では、公的機関だけでなく、一般の企業や財団からも研究資金等の提供を受けて臨床研究を実施しています。また、本学では社会貢献活動の一環として兼業等の活動が認められており、臨床研究に関係する企業・財団との間に個人的な利害関係が生じている研究者もいます。
 本研究は京都大学と国立研究開発法人日本医療研究開発機構の事業を実施しているネクスジェン株式会社との再委託研究開発契約にもとづく研究費により実施します。
 なお、京都大学においては、ネクスジェン株式会社と特許の共同出願中である髙折晃史と諫田淳也が本研究に関与しています。
 京都大学における利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査しています。

8.お問い合わせ先

 本研究に関するご質問等がありましたら担当医もしくは下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
 ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
 また、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、担当医もしくは下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

  • 神鋼記念病院代表(電話078-261-6711)
  • 京都大学医学部附属病院 血液内科
    水本智咲
    Tel:075-751-3150, Fax:075-751-3201
  • 京都大学医学部附属病院 臨床研究相談窓口
    Tel: 075-751-4748 E-mail: ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

再発・難治性FLT3変異陽性急性骨髄性白血病の患者さんに対するギルテリチニブの安全性・有効性の検討

神鋼記念病院血液内科の患者さんへ
2022年8月 神鋼記念病院血液内科

1.研究の目的・意義

ギルテリチニブは,FLT3遺伝子変異陽性の再発又は難治性急性骨髄性白血病に対する治療薬ですが,その有効性及び安全性の情報は限られています。本研究では,実臨床でのギルテリチニブの効果や安全性を調べることを目的とします。

2.情報の取得期間

2020年3月1日から2021年12月31日の間にFLT3遺伝子変異陽性の再発又は難治性急性骨髄性白血病と診断され、ギルテリチニブで治療をうけた患者さんを対象といたします。

3.診療情報の項目

ギルテリチニブの使用状況を含めた臨床情報(年齢,性別,疾患,治療経過など)について,診療録をもとに匿名化した状態で、解析に用います。

4.解析結果は学会発表、論文として公表いたします。

5.個人情報の保護

この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。従って、学会発表や論文から個人が特定される恐れはありません。本研究参加者以外の第三者に個人情報が流出することもありません。各患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

6.利益相反

私共の研究に関して、個人や会社との利益相反はありません。

7.研究への参加を拒否される場合は、当院の下記担当者までご連絡ください。

当院における連絡先: 神鋼記念病院 血液内科/血液病センター
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
Tel: 078-261-6711、FAX: 078-261-6726
血液内科科長: 常峰紘子


慢性咳嗽・喘息・COPD患者の治療やコントロール状況の調査および各種臨床指標と将来のリスクの関連の検討

研究課題名

慢性咳嗽・喘息・COPD患者の治療やコントロール状況の調査および各種臨床指標と将来のリスクの関連の検討
本件は「オプトアウト」すなわち,同意不要であった既存データを用いた研究において、「自分のデータは使わないでほしい」という、患者さんの拒否の機会を確保するため、研究の公開をホームページ上で行っているものです。今回の研究に該当されることが予想され、「自分のデータは使わないでほしい」と希望される方はご本人・ご家族より当院に手紙、メール、お電話もしくはファックスなどにてその旨ご連絡ください。

神鋼記念病院呼吸器内科に通院中の慢性咳嗽・喘息・COPDの患者さんへ

実施する臨床研究

 慢性咳嗽・喘息・COPD患者のコントロール状況の調査および増悪、呼吸機能低下などの将来のリスクに関する臨床研究を実施しております。この研究は「観察研究」と呼ばれるもので、通常の診療で得られた記録をまとめることによって行います。以下の点をご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

この研究の意義、目的、および方法

 喘息やCOPDなどの慢性気道疾患の管理目標は、症状やQOLの改善などの現状の改善に加え、呼吸機能の低下や増悪などの将来のリスクを低減することが重視されています。日常の外来においても症状や病態の正確な評価を通して将来のリスク低減をもたらすことを目標としております。本研究は当院において日常臨床で行われている各種評価(身体所見、採血、呼吸機能、FENO検査、画像検査、ACTやCATなどの各種問診票および治療内容など)による病態やコントロール状況を評価し、増悪や呼吸機能の変化、合併症との関連などを調査します。患者さんの背景は地域や施設毎に異なるため、より実臨床に即した慢性咳嗽・喘息・COPDの管理に役立てることを目的とします。

この研究による医学上の貢献と予測

 日常臨床で得られる情報を通して、現在のコントロール状況を評価し、将来のコントロール向上やリスク低減をもたらす適切な管理ができているかを調査、今後の最適な管理方法を検討します。

この研究による患者さんの不利益および危険性

 患者さんの診療情報を分析する研究であり、プライバシーも厳重に保護されますので、患者さんに不利益や危険性はありません。

費用や追加の検査

 通常の保険診療による画像診断情報と臨床情報の収集と分析ですので、患者さんに余分な費用を負担してもらうことはありません。また、検査方法の変更や追加検査もありません。

個人情報の保護

 この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。研究結果は主として統計として処理・解析され発表されるため、個人を特定できることはありません。研究結果の発表に際して、一部の患者さんの臨床情報が参考所見として呈示される可能性がありますが、 匿名化されていますので、個人を特定できることはありません。本研究参加者以外の第三者に流出することもありません。以上のように、患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

ご協力の拒否について

 この研究にご自分のデータが使用されることを拒否される場合は、担当医もしくは下記の問い合わせ先に連絡下さい。たとえ、協力を拒否されても、今後の診療の不利益になることはありません。しかし、拒否のお申し出のあった時点で、既に研究結果が論文などで公表されていた場合には、研究結果を破棄できないことがあります。この場合でも個人が特定されることはありませんので個人情報は保護されます。

研究責任者

神鋼記念病院 呼吸器内科 大塚 浩二郎

当院における連絡先

神鋼記念病院 呼吸器内科 大塚 浩二郎
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711 ・ FAX:078-261-6931


特発性好酸球増加症候群において多施設共同研究の既存試料と既存資料を利用し病態関連バイオマーカーを探索する観察研究

はじめに

 神鋼記念会 総合健康管理センターでは、過去に神戸大学を中心とする多施設共同研究において、相談または参加された好酸球増加症の患者さんの既存検体や資料を利用して原因不明の好酸球増加症である特発性好酸球増加症候群の診断や治療の選択に役立てようとする研究を実施しております。内容については下記のとおりとなっております。
 内容については下記のとおりとなっております。
 尚、この研究についてご質問等ございましたら、最後に記載しております[問い合わせ窓口]までご連絡ください。

1. 研究概要および利用目的

 特発性好酸球増加症候群は慢性的に白血球中の好酸球細胞が末梢血中に増加し、そのために様々な臓器障害をきたす原因が不明な病気です。この病気の性質や治療の反応性を予測するための研究が2005年から2021年3月まで神戸大学を中心とした全国多施設共同研究として行われ、全国の様々な好酸球増加症の患者さんから末梢血を用いた遺伝子検査の残余検体や病気の情報が収集されました。これまでの活動から、日本人の原因不明の好酸球増加症の患者さんの1-2割にはイマチニブという治療薬が有効な遺伝子異常があることがわかっています。しかし、他の患者さんでは未だに病気の原因となる異常が見つかっていません。この病気の原因は複数である可能性が考えられ、病気の解明には長期間にわたる研究の継続が必要です。今まで神戸大学で研究を中心に行ってきた本研究の代表者がこのたび当センターへ異動するにあたり、2005年2月から2021年3月31日までのあいだに神戸大学に保存された末梢血の残余検体と病気に関する資料を再利用することにより、当センターを中心として特発性好酸球増多症候群の診断や治療に関する研究を開始することといたしました。

2. 研究期間

 この研究は、病院長による研究実施許可日から2027年3月31日まで行う予定です。

3. 研究に用いる試料・情報の種類

  1. 患者基本情報:年齢、性別、診断名、臓器障害の有無、治療方法。
  2. 一般的な血液検査(白血球数、好酸球数)と生化学検査 (IgE値、VitB12値、TARC値) の結果。
  3. 染色体検査や遺伝子解析検査が行われた場合はその結果
  4. 末梢血検体処理の際の白血球細胞収穫量
  5. PCRアレイ法による好酸球増加症患者11名の遺伝子発現量測定データ
  6. リン酸化プロテオームによる好酸球増加症患者60名のリン酸化ペプチド解析データ

4. 研究機関

この研究は以下の研究機関のもとで実施いたします。
研究機関
 神鋼記念会 総合健康管理センター(研究責任者:定 明子、分担研究者:西川 晋史)

5. 試料・情報の他機関からの取得

 本研究では神戸大学医学部附属病院の協力のもと神戸大学大学院医学研究科に保存された既存試料・情報を利用します。

6. 個人情報の管理方法

 プライバシーの保護に配慮するため、患者さんの試料や情報は直ちに識別することがすることができないように作成された対応表は引き続き神戸大学大学院医学研究科において管理されます。当センターへのデータ取得は患者さんを直ちに識別できる情報を除く研究に必要な部分を電子媒体で複製し、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。また、既存試料を用いた新たな測定は研究代表者により主に神戸大学内の実験施設の機器を用いて行われ、残余試料は元の場所に保存されます。

7. 試料・情報等の保存・管理責任者

この研究の試料や情報を保存・管理する責任者は以下のとおりです。
本研究に関連し取得されたデータおよび研究に使用後の残余試料の保存
神鋼記念会 総合健康管理センター(責任者:定 明子)

8. 研究へのデータ提供による利益・不利益

利益・・・・本研究にデータをご提供いただく事で生じる個人の利益は、特にありません。
不利益・・・既存資料・既存試料の使用のみであるため、特にありません。

9. 研究終了後のデータの取り扱いについて

 この研究で取得した患者さんの診療に関する情報や本研究開始後に実験により得られた測定データは、論文等の発表から10年間は保管され、その後は患者さんを識別する情報を復元不可能な状態にして破棄されます。また、患者さんが本研究に関するデータ使用の取り止めを申出された際、申出の時点で本研究に関わる情報は復元不可能な状態で破棄いたします。

10. 研究成果の公表について

 研究成果が学術目的のために論文や学会で公表されることがありますが、その場合には、患者さんを特定できる情報は利用しません。

11. 研究へのデータ使用の取り止めについて

 いつでも可能です。取りやめを希望されたからといって、何ら不利益を受けることはありませんので、データを本研究に用いられたくない場合には、下記の[問い合わせ窓口]までご連絡ください。取り止めの希望を受けた場合、それ以降、患者さんのデータを本研究に用いないようにします。しかしながら、同意を取り消した時、すでに研究成果が論文などで公表されていた場合などのように結果を廃棄できない場合もあります。

12. 問い合わせ窓口

 この研究についてのご質問だけでなく、ご自身のデータが本研究に用いられているかどうかをお知りになりたい場合や、ご自身のデータの使用を望まれない場合など、この研究に関することは、どうぞ下記の窓口までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
研究責任者:
神鋼記念会 総合健康管理センター 担当者:定 明子
兵庫県神戸市中央区脇浜町1-4-47
電話番号:078-261-6711 (代表)
E-mail:sada.akiko@shinkohp.or.jp


「日本病理剖検輯報(しゅうほう)に基づく全身性アミロイドーシス各病型頻度の疫学調査」ご協力へのお願い

2017年1月1日~2018年12月31日までに病理解剖をされた患者様のご遺族様へ

 厚労省アミロイドーシスに関する調査研究班(研究代表者:内木宏延)では、福井大学医学系研究倫理審査委員会の承認および医学系部門長の許可を得て、下記の医学研究を実施しています。
 こうした研究では、対象となる方に関して既に存在する試料や情報、あるいは今後の情報や記録などを調査しますが、対象となる方にとって新たな負担や制限が加わることは一切ありません。
 このような研究では、国が定めた倫理指針に基づき、対象となる方お一人ずつから直接同意を得るかわりに、研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開することが必要とされています。
 ご自身の情報や試料を研究に使用してほしくないという場合や利用目的の詳細など研究に関するお問い合わせなどがある場合は、以下の「問い合わせ窓口」へご照会ください。研究への参加を希望されない場合、研究結果の公表前であれば、研究期間内にご連絡いただいた時点より対象から除外いたします。なお研究不参加を申し出られた場合でも、なんら不利益を受けることはありませんのでご安心ください。

福井大学医学部病因病態医学講座分子病理学分野

研究課題名

日本病理剖検輯報(しゅうほう)に基づく全身性アミロイドーシス各病型頻度の疫学調査

研究期間

2021年4月8日~2024年3月31日

研究の意義・目的

 全国の病理施設で1年間に行われた剖検症例の診断をまとめた日本病理剖検輯報(しゅうほう)(日本病理学会編)を用いて、国内で1 年間にアミロイドーシスと報告された症例を抽出することができます。
 本研究では、2017年1月1日~2018年12月31日までにアミロイドーシスと報告された症例に関して、各施設にアンケート調査を実施すると共に、福井大学にて追加の検査を行い、各病型を正確に決定し、日本の剖検例におけるアミロイドーシス各病型の疫学調査を行うことを目的としています。

研究の内容

1.研究の対象となる方

2017年1月1日~2018年12月31日までに病理解剖が施行され、アミロイドーシスと報告された患者様

2.研究に用いる試料・情報
  • 日本病理剖検輯報に記載されている事項(患者年齢、性、臨床診断、病理解剖診断、主な治療)
  • 検体から同定したアミロイド蛋白質の種類
    なお、研究成果は学会や雑誌等で発表されますが、個人を識別できる情報は削除し、公表しません。また、取り扱う試料・情報は厳密に管理し、漏洩することはありません。
3.研究の方法

 日本病理剖検輯報(しゅうほう)第60 輯 (2019 年刊行)~第61 輯 (2020 年刊行) を対象とします。
 輯報(しゅうほう)に添付されたCD-ROM 中のpdf 版をエクセル化し、キーワード検索によりアミロイドーシス症例を抽出します。
 病型に関する情報が不確実な症例は、登録施設に簡潔なアンケート調査を実施し、病型を確定します。
 アンケート調査によっても病型を確定できない場合、登録施設より臓器の未染色標本を送付していただき、アミロイドーシスに関する調査研究班の病型診断コンサルテーションシステムによるパネル染色により病型を確定します。パネル染色により病型を確定できなかった症例は、熊本大学大学院生命科学研究部(共同研究機関)に送り、アミロイド前駆蛋白質の質量分析 LMD/LC-MS/MS による同定を行います。
 データの提供は、特定の関係者以外が閲覧できない状態で郵送によって行います。対応表は、本学の研究責任者が保管・管理します。
 得られたデータを基に、全身性アミロイドーシス各病型の日本における精確な発症頻度等を明らかにし、論文での発表を通して、日本における全身性アミロイドーシスの疫学的な実態を明らかにします。

利益相反について

 利益相反とは、外部との経済的な利益関係(資金提供など)によって、研究データの改ざん、特定企業の優遇など研究が公正かつ適切に行われていないのではないか(企業に有利な結果しか公表されないのではないか)と第三者から懸念されかねない事態のことをいいます。
 この研究は、特定の企業や団体から研究資金や給与・謝金など、特別な便宜を受けていないことを福井大学臨床研究利益相反審査委員会に全て報告し、利益相反状態でないと判定されています。研究を公正に遂行し、対象となる方に不利益になることや、研究結果を歪めることは一切いたしません。

研究計画書及び研究の方法に関する資料の入手・閲覧方法

 本研究では、研究計画書及び研究の方法に関する資料に関しては、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内に限り入手又は閲覧が可能です。その入手・閲覧をご希望される際には下記「問い合わせ先」までご連絡下さい。

個人情報の開示等に関する手続き

 本学が保有する個人情報のうち、本人の情報について、開示、訂正及び利用停止を請求することができます。詳しくは下記ホームページをご覧ください。

≪福井大学における個人情報保護について≫
http://www.u-fukui.ac.jp/cont_about/disclosure/privacy/

研究責任者

福井大学医学部病因病態医学講座分子病理学分野
教授 内木 宏延

研究分担者

福井大学医学部病因病態医学講座分子病理学分野
山口 愛奈

共同研究機関

熊本大学大学院生命科学研究部
教授 植田 光晴

研究事務局(連絡・問い合わせ先)

〒910-1193 福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
福井大学医学部病因病態医学講座分子病理学分野
岡田 ひろみ
電話:0776-61-3111(内線2237)
FAX:0776-61-8123
E-mail:amyloid@med.u-fukui.ac.jp

ご意見・苦情窓口

〒910-1193
福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
福井大学医学部附属病院医学研究支援センター
電話:0776-61-8529
受付時間:平日8:30~17:15(年末年始、祝・祭日除く)


間質性肺炎に対する抗線維化薬ニンテダニブ・ピルフェニドン投与が肺血行動態に与える影響評価

患者さんへ

はじめに

 神鋼記念病院と協力候補機関では、2015年4月1日から2025年3月31日の期間中に入院または外来において、間質性肺炎の診断を受けられた患者さんを対象に研究を実施しております。内容については下記のとおりとなっております。
 尚、この研究についてご質問等ございましたら、最後に記載しております[問い合わせ窓口]までご連絡ください。

1. 研究の意義および目的

 間質性肺炎のある患者様はしばしば肺高血圧症を合併することが知られていますが、肺高血圧症を合併すると予後が悪化する可能性が指摘されています。特発性肺線維症を含む進行性の間質性肺炎に対しては、線維化抑制効果を有するピルフェニドンやニンテダニブの内服がすすめられることがあります。その一方で、もともと酸素投与を必要とする患者様においては、抗線維化薬ニンテダニブが肺高血圧の合併に関与するのではないか、と注意を投げかける報告があります。しかしながらもう一つの抗線維化薬ピルフェニドンも含め、本当に肺高血圧の発症や悪化に関与するかどうかははっきりしていません。
 この度、間質性肺炎に対する抗線維化薬が肺高血圧の発症・悪化に関与するのかどうかの検証と、もし関与する場合にはどのような患者様が増悪しやすいのか、さらには肺高血圧の悪化が実際の症状や予後に関与するのかを明らかにするために、本研究を開始し、今後の間質性肺炎診療の発展に貢献したいと考えております。そのために、抗線維化薬を内服する患者さんと内服しない患者様の肺高血圧に関する心エコー・右心カテーテルの情報や肺高血圧以外に関する情報を比較し、解析する予定です。

2. 研究期間

この研究は、2015年4月1日から2025年3月31日までの症例を解析予定です。

3. 取り扱うデータ

患者背景(性別、年齢、身長、体重、既往症、使用中の薬剤)、血液検査、動脈血液ガス検査、心エコー、右心カテーテル検査、WHO機能クラス、運動機能(6分間歩行距離)、呼吸機能検査、胸部レントゲン、胸部CT、健康関連QOL(生活の質)尺度、ADL(日常生活動作)指標 等
 抗線維化薬を内服する患者さんと内服しない患者様の肺高血圧に関する心エコー・右心カテーテルの情報や肺高血圧以外に関する情報を比較し、解析する予定です。

4. 個人情報保護の方法

 個人情報、検査結果などの記録、保管は第三者が直接患者さんを識別できないよう登録時に定めた登録番号を用いて行います。また得られた記録は、インターネットに接続していない外部記憶装置に記録し、各肺高血圧診療施設の鍵のかかる保管庫に保管します。

5. 研究へのデータ提供による利益・不利益

  • 利益……将来的に間質性肺炎の治療の進歩に貢献いただける可能性がありますが、本研究中にデータをご提供いただいた患者さん個人の治療に利益は生まれません。右心カテーテル検査については、肺高血圧症を合併してくる患者さんにより早期に気付ける可能性があります。
  • 不利益……通常診療の範囲内で施行するため、特にありません。研究に同意いただいた時点で抗線維化薬を内服しない方針であったとしても、その後あなたの間質性肺炎の病状をみて担当医が抗線維化薬の内服開始したほうがよいと考えた場合、内服を開始いただくことができます。また一方の抗線維化薬の副作用が強く出た場合などに、担当医が薬剤を中止したり、もう一方の抗線維化薬に変更したりほうがよい、と判断すれば変更や中止も可能です。そのため間質性肺炎の従来の診療以上の不利益は生じません。右心カテーテル検査については、肘や首、鼠径部の静脈から行いますが、まれに検査中に腕の痛み、脈拍の乱れ、内出血などが起こりえます。また2日以上の入院が必要となります。詳しくは右心カテーテル検査の同意書をご覧ください。健康関連QOLの質問票チェックには5~10分程度いただきます。

6. 研究終了後のデータの取り扱いについて

 この研究で取得した患者さんの治療に関する情報は、論文等の発表から10年間は保管され、その後は患者さんを識別する情報を復元不可能な状態にして破棄されます。また、患者さんが本研究に関するデータ使用の取り止めを申出された際、申出の時点で本研究に関わる情報は復元不可能な状態で破棄いたします。

7. 研究成果の公表について

 研究成果が学術目的のために論文や学会で公表されることがありますが、その場合も、患者さんの個人情報の秘密は厳重に守られますので、第三者に患者さんの個人情報が明らかになることはありません。

8. 研究へのデータ使用の取り止めについて

 いつでも可能です。取りやめを希望されたからといって、何ら不利益を受けることはありませんので、データを本研究に用いられたくない場合には、下記[問い合わせ窓口]までご連絡ください。取り止めの希望を受けた場合、それ以降、患者さんのデータを本研究に用いることはありません。しかしながら、すでに研究成果が論文などで公表されていた場合のように、結果を廃棄できない場合もあります。

9. 研究機関

この研究は以下の研究機関で実施いたします。
代表研究機関:神鋼記念病院
(研究責任者:循環器内科 中山 和彦 研究担当者:呼吸器内科 稲尾 崇)
 協力研究機関:随時追加

10. 問い合わせ窓口

この研究についてのご質問だけでなく、ご自身のデータが本研究に用いられているかどうかをお知りになりたい場合や、ご自身のデータの使用を望まれない場合など、この研究に関することは、どうぞ下記の窓口までお問い合わせ下さい。
代表研究機関:神鋼記念病院
研究担当者:神鋼記念病院 呼吸器内科 稲尾 崇
代表研究機関:神鋼記念病院
住所:〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711・FAX:078-261-6726


コロナウィルス肺炎(CoVP)とインフルエンザウィルス肺炎(InVP)、非ウィルス性市中肺炎(nVCAP)の臨床像に関する多施設共同研究のお知らせ

研究の背景と目的

 私たちはコロナウィルス肺炎の病態をインフルエンザウィルス肺炎や非ウィルス性市中肺炎と比較する研究を行っています。市中肺炎とは、医療関連行為を受けていない方に家庭で起こった肺炎です。2019年中国武漢に端を発したコロナウィルスによる肺炎は世界的な拡大をみせつつあります。現在あるコロナウィルス肺炎のデータの多くは中国での記録によるものですが、 一般的なウィルス性肺炎の性質を示したものも多く、 コロナウィルス以外のウィルス性肺炎(これまでの日本では多くはインフルエンザウィルス肺炎になります)や非ウィルス性の市中肺炎との比較はなされておらずその臨床的特徴・違いは明らかではありません。そこで、京都大学および関連の病院に入院されたコロナウィルス肺炎もしくはインフルエンザウィルス肺炎や非ウィルス性市中肺炎の患者さんを多人数集積して、コロナウィルス肺炎の診療に役立つ情報や日本のコロナウィルス肺炎の特徴を見出すことを目的としました。

対象となる患者さんと方法

 この研究は、倫理委員会での承認から2年間までにNPO法人 西日本呼吸器内科医療推進機構の研究参加病院に入院され、コロナウィルス肺炎として治療を受けられた(または、治療を受けられる)患者さんを対象として登録し、患者さんのカルテを閲覧し、病状や基礎疾患、検査データ、画像所見、原因病原体、治療効果などのデータを解析するものです。解析の期間も含めた研究実施期間は5年間を予定しています。カルテの閲覧は医師が行い、カルテが施設外に持ち出されることはありません。調査には患者さんのお名前は使用せず、番号で管理されますので、個人情報(お名前や住所など個人が特定できる情報)は保護されます。入院時の年齢、性別、体温や採血の結果、また最終的な転帰などをデータとして京都大学呼吸器内科において管理します。

拒否の希望のある患者さんへ

 本研究は京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて実施しているものですが、対象となる患者さんにつきましては、ご異存がなければ調査に加えさせていただきたくお願いします。もしそれを望まれない場合やご質問がある場合は下記までご連絡ください。ご協力いただけない場合でも、今後の診療に不利益はきたしません。なお、研究結果は、学会や出版物として公表することがあります。

研究資金と利益相反

 研究資金は京都大学呼吸器内科の研究費によって賄われ、企業との利益相反はありません。利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理もされます。
 ご理解とご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

予定共同研究機関(各病院に直接問い合わせることはお控えください)

明石医療センター呼吸器内科、部長 大西尚
赤穂市民病院内科、医師 村瀬公彦
大阪赤十字病院呼吸器内科、部長 西坂奏夫
大阪府済生会中津病院呼吸器内科、部長 長谷川吉則
大津赤十字病院呼吸器内科、部長 酒井直樹
岸和田市民病院呼吸器内科、部長 高橋憲一
京都市立病院呼吸器内科、部長 江村正仁
京都南病院呼吸器内科、副院長 新林成介
倉敷中央病院呼吸器内科、部長 石田直
神戸市立医療センター中央市民病院呼吸器内科、部長 富井啓介
神戸市立医療センター西市民病院呼吸器内科、部長 冨岡洋海
公立豊岡病院組合立豊岡病院呼吸器内科、医長 中治仁志
国立病院機構姫路医療センター呼吸器内科、部長 河村哲治
堺市立総合医療センター呼吸器内科、部長 郷間厳
静岡市立静岡病院呼吸器内科、 部長 山田孝
新京都南病院呼吸器内科、部長 新林成介
杉田玄白記念公立小浜病院内科、医師 伊藤功朗
田附興風会医学研究所北野病院呼吸器内科、部長 福井基成
天理よろづ相談所病院呼吸器内科、部長 羽白高
市立長浜病院呼吸器内科、部長 野口哲男
西神戸医療センター呼吸器科、部長 多田公英
日本赤十字社和歌山医療センター呼吸器内科、部長 杉田孝和
彦根市立病院呼吸器内科、部長 月野光博
兵庫県立尼崎総合医療センター呼吸器内科、部長 平林正孝
福井赤十字病院呼吸器内科、部長 赤井雅也
洛和会音羽病院呼吸器内科、部長 土谷美知子
高槻赤十字病院呼吸器内科、部長 北英夫
綾部市立病院、医師 濱田哲
神鋼記念病院呼吸器内科、部長 大塚浩二郎
寺田内科・呼吸器科、院長 寺田邦彦

研究責任者

〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54
京都大学医学部附属病院呼吸器内科 伊藤功朗
連絡先:075-751-3830、メール:isaoito@kuhp.kyoto-u.ac.jp

神鋼記念病院の相談窓口

神鋼記念病院 呼吸器内科部長 大塚浩二郎
 (Tel)078-261-6711

本研究で収集した試料・情報は、同意を受ける時点では特定されない将来の研究のために用いる可能性があります。他の研究への二次利用および他研究機関へ提供する際は、新たな研究計画について倫理委員会で承認された後に行います。また、ホームページ上で、研究の目的を含む研究実施の情報を公開し、研究対象者が拒否できる機会を保障します。


研究に関するお知らせ
(研究課題名:COVID-19 に関するレジストリ研究)

 神鋼記念病院では、以下にご説明する研究を行います。この研究への参加を希望されない場合には、あなたが入院した医療機関または下記のお問い合わせ先にお申し出ください。お申し出になられても、いかなる不利益も受けることはございませんので、ご安心ください。未成年者の方や現在ご自身で研究参加の判断が難しいと考えられる方においては、家族や親族等からの研究不参加のお申し出やお問い合わせに対してもご対応いたします。

研究目的・方法

 2019年12月から中国の武漢市で新型コロナウイルスによる肺炎の集団発生が確認されました。この新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)はその後全世界に拡がり、日本国内でも多くの感染者が報告されています。無症状の方から重症化する方まで症状や重症度は幅広く、また、妊婦や小児などの症例も報告されています。新しいウイルスによる感染症であるため、効果のある治療法に関する情報は限られており、また、どのような方が重症化しやすいかなど、多くのことがまだわかっていません。この研究では、COVID-19と診断された方に参加していただき、重症化する方の特徴や経過、薬剤投与後の経過など、COVID-19に関する様々な点について明らかにするための情報を集めることを目的としています。

研究期間

理事長承認日~西暦2024年3月31日

研究の対象となる方

2020年1月1日以降にCOVID-19と診断され、日本国内の医療機関に入院された方

ご協力頂く内容

 上記の対象期間中に記録された診療情報(年齢、性別、発症日や入退院日、基礎疾患・併存疾患、転送歴、生活習慣、出生国、人種、COVID-19の罹患に関わる疫学的情報(職業歴や渡航歴を含む)、内服歴・治療歴、妊娠の有無やその経過 [女性のみ]、身長・体重、以前のCOVID-19感染歴やワクチン接種歴、入院時の症状・徴候や全身状態、薬剤や酸素などその他の治療の状況、合併症、転帰、臨床検査結果(新型コロナウイルスやその他の病原体検査を含む)、臨床画像所見など)を研究に使用させて頂きます。使用に際しては、文部科学省・厚生労働省が定めた倫理指針に則って個人情報を厳重に保護し、研究結果の発表に際しても、個人が特定されない形で行います。

研究参加について

 研究への参加を希望されない場合、その方の情報を研究における解析に利用することはありません。ただし、COVID-19は新規の感染症であることから、社会的・公衆衛生的に重要であるため、原則として全ての患者さんの情報をこの研究のデータベースには登録させていただきます。研究に参加される場合でもされない場合でも、患者さん個人を特定できるような情報が外部に漏れることはありません。

新興・再興感染症データバンク事業(REBIND)への情報の提供

 本研究に登録された情報は、新興・再興感染症データバンク事業(REBIND)へ提供されます。詳細は別紙「COVID-19に関するレジストリ研究(COVID-19 Registry)にご協力いただいた患者様へ」をご確認ください。

外部への試料・情報の提供

 研究データの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。提供されるデータと該当する患者さんを記録しておく匿名化対応表は、該当する患者さんが診療を受けた病院の研究責任者や個人情報管理者などが保管・管理します。研究のデータは、WHOなどの国際的な研究グループと共有する場合があります。その場合、匿名化対応表は提供せず、個人の特定ができない状態で共有します。また、社会的意義がある等の理由で本研究データ利用のための審議で認められた場合のみ、研究データを企業等が利用する可能性があります。この場合も個人の特定はできません。

研究組織

研究代表機関: 国立研究開発法人国立国際医療研究センター  大曲 貴夫
情報提供機関: COVID-19の方を診療した国内全ての医療機関

利益相反について

 利益相反の状況は、研究代表機関においてはNCGM利益相反マネジメント委員会に報告し、その指示を受けて適切に管理します。共同研究機関においてはそれぞれの機関のルールにのっとって適切に報告・管理されます。本研究に関する研究全体及び研究者個人として申告すべき利益相反の状態はありません。

研究計画書等の入手・閲覧方法・手続き等

あなたのご希望により、この研究に参加してくださった方々の個人情報の保護や、この研究の独創性確保に支障がない範囲で、この研究の計画書や研究の方法に関する資料、研究成果の一部などをご覧いただくことができます。以下のURLからご確認ください。
https://covid-registry.ncgm.go.jp/general/

個人情報の開示に係る手続きについて

本研究で収集させて頂いたご自身の情報を各医療機関の規定に則った形でご覧頂くことも出来ます。ご希望される方は、COVID-19のために受診した医療機関にお申し出ください。

当院の研究責任者・本研究全体の研究代表者:

国立研究開発法人国立国際医療研究センター 国際感染症センター  大曲 貴夫

お問い合わせ先

神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
社会医療法人神鋼記念会 神鋼記念病院
研究担当医師:呼吸器内科 大塚浩二郎
078-261-6711(代表) (月~金 8:30~17:15)


「前立腺癌患者におけるアビラテロン併用アンドロゲン遮断療法が骨量に与える影響の観察研究」について
(当院は、神戸大学の共同研究施設として参加しています)

はじめに

 神戸大学大学院医学研究科 外科系講座 腎泌尿器科学分野では、2019年11月1日から2021年10月31日までの間に前立腺癌に対しアビラテロン併用アンドロゲン遮断療法を開始した患者さんを対象に研究を実施しております。内容については下記のとおりとなっております。
 尚、この研究についてご質問等ございましたら、最後に記載しております[問い合わせ窓口]までご連絡ください。

研究概要および利用目的

 神戸大学大学院医学研究科 外科系講座 腎泌尿器科学分野では、前立腺癌患者さんに対しアビラテロン併用アンドロゲン遮断療法を行っております。
 アンドロゲン遮断療法は骨密度が低下する副作用があると言われており、低下した場合の早期発見・早期治療が推奨されています。そのため、神戸大学大学院医学研究科 外科系講座 腎泌尿器科学分野でも、アンドロゲン遮断療法を受けておられる患者様には定期的に採血やレントゲンを行なっています。また、アビラテロンと併用するステロイド(プレドニゾロン)にも骨粗鬆症を引き起こす副作用があると言われています。以上から、アビラテロン併用アンドロゲン遮断療法は、理論的には骨粗鬆症を引き起こすリスクの高い治療と考えられますが、実際どの程度骨粗鬆症が起こりうるのかを調べた研究は今のところありません。
 そこで今回、アビラテロン併用アンドロゲン遮断療法施行中の骨粗鬆症や骨折の頻度を調査することにしました。

研究期間

 この研究は、倫理委員会承認日から2025年3月31日まで行う予定です。

研究に用いる試料・情報の種類

  1. 基本情報:年齢、performance status、既往歴、治療開始前PSA値、臨床ステージ、骨転移の有無、診断時Gleason score、既往歴
  2. 治療内容:過去の放射線治療併用の有無、手術療法併用の有無
  3. 検査結果:ホルモン治療開始前/開始12ヶ月/24ヶ月/36ヶ月の骨関連マーカー(骨型アルカリフォスファターゼ、酒石酸耐性酸性ホスファターゼ、5b1型プロコラーゲン-N-ペプチド)、若年成人比較%(YAM値、大腿骨近位部、腰椎)大腿骨近位部、腰椎)
  4. 検査結果:開始6ヶ月/18ヶ月/30ヶ月のYAM値(大腿骨近位部、腰椎)
  5. 骨折の有無:フォロー期間中の骨折の有無、発生時はその年月日
  6. ホルモン治療開始前/開始12ヶ月/24ヶ月/36ヶ月のQOLアンケート結果
    QQLアンケート結果

個人情報の管理方法

 プライバシーの保護に配慮するため、患者さんの情報は直ちに識別することがすることができないよう、対応表を作成して管理します。収集された情報や記録は、インターネットに接続していない外部記憶装置に記録し、神戸大学大学院医学研究科外科系講座腎泌尿器科学研究室の鍵のかかる保管庫に保管します。

試料・情報等の保存・管理責任者

 この研究の試料や情報を保存・管理する責任者は以下のとおりです。
神戸大学大医学部附属病院 泌尿器科    責任者:板東 由加里

研究へのデータ提供による利益・不利益

利益・・・・本研究にデータをご提供いただく事で生じる個人の利益は、特にありません。
不利益・・・カルテからのデータ収集および既存の検体の使用のみであるため、特にありません。

研究終了後のデータの取り扱いについて

 患者さんよりご提供いただきました試料や情報は、研究期間中は神戸大学大学院外科系講座腎泌尿器科学分野において厳重に保管いたします。ご提供いただいた試料や情報が今後の医学の発展に伴って、他の病気の診断や治療に新たな重要な情報をもたらす可能性があり、将来そのような研究に使用することがあるため、研究終了後も引き続き神戸大学大学院外科系講座腎泌尿器科学分野で厳重に保管させていただきます。(保管期間は最長で10年間です。)
 なお、保存した試料や情報を用いて新たな研究を行う際は、医学倫理委員会の承認を得た後、情報公開文書を作成し病院のホームページに掲載します。
 ただし、患者さんが本研究に関するデータ使用の取り止めを申出された場合には、申出の時点で本研究に関わる情報は復元不可能な状態で破棄いたします。

研究成果の公表について

 研究成果が学術目的のために論文や学会で公表されることがありますが、その場合には、患者さんを特定できる情報は利用しません。

研究へのデータ使用の取り止めについて

 いつでも可能です。取りやめを希望されたからといって、何ら不利益を受けることはありませんので、データを本研究に用いられたくない場合には、下記の[問い合わせ窓口]までご連絡ください。取り止めの希望を受けた場合、それ以降、患者さんのデータを本研究に用いることはありません。しかしながら、同意を取り消した時、すでに研究成果が論文などで公表されていた場合には、結果を廃棄できない場合もあります。

問い合わせ窓口

 この研究についてのご質問だけでなく、ご自身のデータが本研究に用いられているかどうかをお知りになりたい場合や、ご自身のデータの使用を望まれない場合など、この研究に関することは、どうぞ下記の窓口までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

神戸大学医学部附属病院 泌尿器科 担当者:板東 由加里
神戸市中央区楠町7-5-2
078-382-6155

神鋼記念病院 泌尿器科 担当者:安福 富彦
神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
078-261-6711

研究代表者:

神戸大学大学院医学研究科 外科系講座 腎泌尿器科学分野  藤澤 正人

研究責任者

神戸大学医学部附属病院 泌尿器科  藤澤 正人
加古川中央市民病院 泌尿器科 岡 泰彦
関西労災病院 泌尿器科 川端 岳
北播磨総合医療センター 泌尿器科 武市 佳純
甲南医療センター 泌尿器科 田中 浩之
神戸市立医療センター西市民病院 泌尿器科 中村 一郎
神戸赤十字病院 泌尿器科 木下 佳久
三田市民病院 泌尿器科 宮崎 茂典
神鋼記念病院 泌尿器科 山下 真寿男
新須磨病院 泌尿器科  原田 益善
製鉄記念広畑病院 藤井 明
高砂市民病院 泌尿器科 上野 康一
丹波医療センター 泌尿器科 吉村 光司
姫路赤十字病院 泌尿器科 小川 隆義
兵庫県立淡路医療センター 泌尿器科 吉行 一馬
兵庫県立加古川医療センター 泌尿器科 田中 宏和
兵庫県立がんセンター 泌尿器科 井上 隆朗
兵庫県立尼崎総合医療センター 泌尿器科 山田 裕二
淀川キリスト教病院 泌尿器科 前田 浩志


「本邦リアルワールドでの重症喘息における生物学的製剤の使用実態および効果に寄与する因子の検討」について

研究の対象

2009年1月から重症喘息で生物学的製剤の投与をされた方

研究目的・方法

本邦実臨床において重症喘息に対する生物学的製剤の使用実態が明らかとする。これにより、生物学的製剤の適正使用の推進となる基盤となるデータが確立し、解決すべき課題が明らかにされることが期待される。
研究期間:許可日~5年間

研究に用いる試料・情報の種類

通常診療における診療録から抽出された臨床データ(年齢、性別、喫煙歴、肺機能、呼気一酸化窒素、末梢血好酸球数、血清IgE値、診断名、投薬歴、入院歴、呼吸器症状の変化などの経過情報)

外部への試料・情報の提供

データセンターへのデータの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。対応表は、当院の研究責任者が保管・管理します。

研究組織

丸毛 聡 公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院呼吸器内科部長
福井 基成 公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院副院長
北島 尚昌 公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院呼吸器内科副部長
白石 祐介 公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院呼吸器内科医員
林 優介 公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院呼吸器内科レジデント
渡辺 徹也 大阪市立大学大学院医学研究科呼吸器内科学講師
森田 恭平 大阪赤十字病院呼吸器内科医長
豊蔵 恵里佳 大阪赤十字病院呼吸器内科医員
吉村 千恵 大阪赤十字病院呼吸器内科副部長
原永 修作 琉球大学医学部附属病院特命准教授
佐藤 陽子 豊見城中央病院呼吸器内科部長
知花 なおみ 那覇市立病院内科部長
福山 一 森園病院内科医長
松永 和人 山口大学大学院医学系研究科呼吸器・感染症内科学教授
服部 登 広島大学大学院分子内科学教授
時岡 史明 公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院呼吸器内科部長
立川 良 神戸市立医療センター中央市民病院呼吸器内科医長
大塚 浩二郎 神鋼記念病院呼吸器内科長
中治 仁志 豊岡病院呼吸器内科医長
寺田 邦彦 寺田内科・呼吸器科院長
重松 三知夫 住友病院呼吸器内科部長
上田 哲也 大阪府済生会中津病院呼吸器内科副部長
松本 健 大阪府済生会野江病院呼吸器内科医長
樋上 雄一 市立吹田市民病院呼吸器内科医長
北 英夫 高槻赤十字病院呼吸器内科部長
西田 幸司 堺市立総合医療センター呼吸器内科副部長
山本 傑 大阪南医療センター呼吸器内科部長
寺西 敬 敬任会病院総合内科医長
室 繁郎 奈良県立医科大学呼吸器内科学教授
土屋 美知子 洛和会音羽病院呼吸器センター部長
安場 広高 三菱京都病院呼吸器・アレルギー科顧問
塩田 哲広 滋賀県立総合病院呼吸器内科部長
高橋 珠紀 大津赤十字病院呼吸器内科医長
福家 聡 KKR札幌医療センター呼吸器内科部長代行
南 幸範 旭川医科大学病院呼吸器センター助教

お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
 〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1-4-47
 社会医療法人神鋼記念会 神鋼記念病院
 電話:078-261-6711、FAX:078-261-6931
 呼吸器内科 科長 大塚浩二郎


「全国胆道癌の後方視的観察研究」について

研究の対象

2016年1月~2025年12月に当院で胆道癌(肝門部領域胆管癌、遠位胆管癌、胆嚢癌、十二指腸乳頭部癌)と診断された方

研究目的・方法・研究期間

本邦における胆道癌(肝門部領域胆管癌、遠位胆管癌、胆嚢癌、十二指腸乳頭部癌)症例の疫学調査を行うことにより、これを基に胆道癌取扱い規約の改訂とともに国際対癌連合( The Union for International Cancer Control, 略して UICC )が提案した TNM分類と病期分類の検証を行い、胆道癌に関する研究ならびに診療の進歩・知識の普及を図ります。カルテに記載された情報を全国から集めて研究します。研究期間は、2035年12月31日までです。 本研究は日本肝胆膵外科学会の資金で行われており、企業との利益相反はありません。
研究計画書(PDF)

研究に用いる試料・情報の種類

癌の進行度や治療法などのカルテ情報のみを個人が分からないようにして提供します。

外部への試料・情報の提供

データセンターへのデータの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。対応表は、当センターの研究責任者が保管・管理します。

研究組織

研究代表者:
藤田医科大学 消化器外科 職名 教授 氏名 堀口明彦

当院の研究責任者:
神鋼記念病院 消化器外科 職名 部長 氏名 藤本 康二

共同研究機関:
日本肝胆膵外科学会胆道癌登録病院 528 機関(藤田医科大学消化器外科ホームページに掲載)

除外の申出・お問い合わせ先

試料・情報が本研究に用いられることについて研究の対象となる方ご了承いただけない場合には、研究対象から除外させていただきます。下記の連絡先までお申し出ください。その場合でも、お申し出により、研究の対象となる方その他に不利益が生じることはありません。 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。 また、ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
神鋼記念病院 消化器外科
担当者:藤本 康二
兵庫県神戸市中央区脇浜町1-4-47
電話 078-261-6711


「日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)構築に関する研究」について

1. 試料・情報の利⽤⽬的及び利⽤⽅法

A) ⽬的:運動器疾患の⼿術に関する⼤規模データベースの構築
B) ⽅法:⽇本整形外科学会が運営するインターネット上のレジストリシステムへの登録

2. 利⽤⼜は提供する資料・情報の項⽬

A) データベースの1階部分(日整会主導の調査項目):患者ID(匿名化ID①:各データ登録機関のルールにより個人情報保護法に準拠し作成し、対応表で管理する。匿名化ID②:データ登録機関コード+ナンバリング)、年齢、性別、ハッシュ値①(患者氏名<読み>、性別、生年月日、その他の項目より作成→アウトカムとしての再手術時の患者突合に利用)、医療機関コード、疾患情報(標準病名、ICD-10 コード、病名管理番号、病名変換用コード)、手術情報(K コード、入院・外来別)、手術時間、麻酔時間、手術日、術者情報(日整会会員情報と連結)、看護師数、技師数、治療成績(術後30 日におけるアウトカム「改善・不変・悪化・術後30 日以内の再入院」)
B) データベースの2 階部分(関連学会主導の調査項目)
① 人工関節手術
1. ハッシュ値②(患者の出身県、患者名<読み>の最初の一文字を加え作成する)
2. 手術内容(THA、TKA/UKA/PFA、解剖学的TSA/リバース型TSA)
3. 手術概要:
○ 初回手術:手術側、既往手術、手術診断名
○ 再手術:初回手術年月日、初回手術施設名、初回手術診断名、手術側、手術の理由、手術の内容、抜去したインプラント情報
4. 手術手技:アプローチ、大転子、最小侵襲手術、ナビゲーションシステム、セメント、セメント商品情報、抗生剤含有セメント、抗生剤情報、骨移植、生体活性材料の使用、生体活性材料商品情報、補強部品、補強部品商品情報
5. 使用したコンポーネント(股臼側、インサート、大腿骨側、骨頭、スクリュー、その他)
② 関節鏡視下手術
1. 手術のプロファイル:術中のトラブル
2. 部位/手術内容:手術部位(膝関節、肘関節、肩関節、手関節、足関節、その他の部位)
3. 膝関節:実施した鏡視下手術(半月板切除術/縫合術、前十字靱帯再建術、後十字靱帯再建術、ACL,PCL 以外の靱帯手術、複合靱帯再建術/修復術、軟骨修復術、滑膜切除術・デブリドマン)
4. 肩関節:実施した鏡視下手術(腱板修復術、バンカート修復術、その他の関節唇手術、HAGL/関節包修復術、観血的関節授動術、デブリドマン、肩峰形成術、再鏡視)
5. 足関節:実施した鏡視下手術(足関節前方インピンジメント症候群に対する鏡視下手術、足関節後方インピンジメント症候群に対する鏡視下手術、骨軟骨損傷に対する鏡視下手術または検査、鏡視下関節固定術、新鮮または陳旧性靱帯損傷に対する鏡視下手術または検査)
6. 股関節:実施した鏡視下手術(股関節インピンジメント、股関節唇処置、臼蓋緑領域のMAHORN 分類、大腿骨頭靱帯、遊離体、臼蓋形成不全の処置)
7. 灌流液:使用した灌流液、灌流液の使用量、灌流方法
8. 術中・術後合併症:手術器具の破損、手術での合併組織損傷、術後合併症
③ 上記以外の手術は順次、関連学会(日本脊椎インストゥルメンテ−ション学会・日本骨折治療学会・日本骨関節感染症学会等)の要望に応じて追加。

3. 利⽤する者の範囲

A) 登録されたデータを利活⽤して医学研究を実施する際には、⽇本整形外科学会が審査の上、⽇本整形外科学会員⼜は関連学会員が利⽤する
B) 有害事象や不具合が発⽣した場合、医学的・⼈道的⾒地から登録されたデータを製造販売業者や審査機関に提供する
C) 療の進歩や安全性向上を⽬的とした医療機器の開発や改良のために製造販売企業に提供する

4. 情報の管理について責任を有する者の⽒名⼜は名称

A) 公益社団法⼈ ⽇本整形外科学会
B) 理事 種市 洋 (症例レジストリー委員会担当)

5. 研究対象者⼜はその代理⼈の求めに応じて、研究対象者が識別される試料・情報の利⽤⼜は他の研究機関への提供を停⽌する。

6. 5.の研究対象者⼜はその代理⼈の求めを受け付ける⽅法

A) 受付先
神鋼記念病院整形外科
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1-4-47
電話 078-261-6711
B) 受付⽅法
窓⼝での受付
郵送 同上
電話 同上


「乳がん微小環境形成に関わる分子生物学的機序の生体資料を用いた探索研究」について

京都大学乳腺外科関連病院で乳がん患者さんの血液検体約7000検体が集まりました。ひとえにご協力いただいた患者さんのおかげです。この約7000検体のうち約2000検体から乳がんに関連する遺伝子を京都大学にて解析しました。遺伝子変異のあった方が当院の検体からも出ています。当初、本研究での開示はしない予定でしたが、現在は乳がん、卵巣がんに関してリスクを下げる検診、予防的治療が可能となり、研究であっても開示希望の方には開示する方向性にむかっています。前述のように、検体を提供していただいた患者さん全員に遺伝子解析は施行されていませんが、施行された患者さんには開示を行って行こうと考えています。遺伝に関する事なので“開示を希望されない患者さん”は主治医までご連絡ください。ご検討宜しくお願いします。

問い合わせ窓口

神鋼記念病院 乳腺センター長 山神 和彦
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711(代表)・FAX:078-261-6726


「肺高血圧症患者の四肢骨格筋機能がQOL(生活の質)に与える影響評価」について

患者さんへ

研究課題名

肺高血圧症患者の四肢骨格筋機能がQOL(生活の質)に与える影響評価

はじめに

 兵庫県下の肺高血圧診療施設では、2014年4月1日から2024年3月31日の期間中に入院または外来において、肺高血圧症の診断または治療を受けられた患者さんを対象に研究を実施しております。内容については下記のとおりとなっております。
尚、この研究についてご質問等ございましたら、最後に記載しております[問い合わせ窓口]までご連絡ください。

研究の意義および目的

 肺高血圧症と診断された患者さんには酸素・利尿剤・肺血管拡張薬・バルーン肺動脈拡張術・外科的肺動脈血栓内膜摘除術などにより治療が行われますが、その効果判定は、右心カテーテル検査や心エコーにより肺高血圧の重症度を測定して評価しております。肺高血圧の重症度はQOL(生活の質)に影響する因子として知られていますが、四肢筋力も肺高血圧の重症者で低下していることが報告され、QOL低下の一因となっていることが予想されます。しかし、四肢筋力低下がどのように患者様のQOLやADL(日常生活動作)に影響しているか依然不明であります。この度、本研究で肺高血圧患者における四肢筋力低下の臨床的意義の検討を行うために、本研究を開始し、今後の肺高血圧治療の発展に貢献したいと考えております。

研究期間

この研究は、2014年4月1日から2024年3月31日までの症例を解析予定です。

取り扱うデータ

患者背景(性別、年齢、身長、体重、使用した薬剤)、血液検査、右心カテーテル検査、心エコー、WHO機能クラス、運動機能(6分間歩行距離、心肺運動負荷検査)、呼吸機能検査、健康関連QOL(生活の質)尺度、ADL(日常生活動作)指標、身体組成・筋力測定値等

個人情報保護の方法

 個人情報、検査結果などの記録、保管は第三者が直接患者さんを識別できないよう登録時に定めた登録番号を用いて行います。また得られた記録は、インターネットに接続していない外部記憶装置に記録し、各肺高血圧診療施設の鍵のかかる保管庫に保管します。

研究へのデータ提供による利益・不利益

利益・・・本研究にデータをご提供いただいた患者さん個人には特に利益と考えられるようなことはございません。
不利益・・・通常診療の範囲内で施行するため、特にありません。

研究終了後のデータの取り扱いについて

 この研究で取得した患者さんの治療に関する情報は、論文等の発表から10年間は保管され、その後は患者さんを識別する情報を復元不可能な状態にして破棄されます。また、患者さんが本研究に関するデータ使用の取り止めを申出された際、申出の時点で本研究に関わる情報は復元不可能な状態で破棄いたします。

研究成果の公表について

 研究成果が学術目的のために論文や学会で公表されることがありますが、その場合も、患者さんの個人情報の秘密は厳重に守られますので、第三者に患者さんの個人情報が明らかになることはありません。

研究へのデータ使用の取り止めについて

 いつでも可能です。取りやめを希望されたからといって、何ら不利益を受けることはありませんので、データを本研究に用いられたくない場合には、下記[問い合わせ窓口]までご連絡ください。取り止めの希望を受けた場合、それ以降、患者さんのデータを本研究に用いることはありません。しかしながら、すでに研究成果が論文などで公表されていた場合のように、結果を廃棄できない場合もあります。

研究機関

この研究は以下の研究機関で実施いたします。
代表研究機関:神鋼記念病院 循環器内科 (研究代表者:中山和彦)
協力研究機関:随時追加

問い合わせ窓口

この研究についてのご質問だけでなく、ご自身のデータが本研究に用いられているかどうかをお知りになりたい場合や、ご自身のデータの使用を望まれない場合など、この研究に関することは、どうぞ下記の窓口までお問い合わせ下さい。

代表研究機関
研究代表者:神鋼記念病院 循環器内科 中山 和彦
代表研究機関:神鋼記念病院 循環器内科
住所:〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711・FAX:078-261-6726


一般社団法人日本脳神経外科学会データベース研究事業(Japan Neurosurgical Database:JND)研究に対するご協力のお願い

 この説明文書は、あなたにこの研究の内容を正しく理解していただき、あなたの自由な意思に基づいて、この研究に参加するかどうかを判断していただくためのものです。
 この説明文書をお読みになり、担当医師からの説明を聞かれた後、十分に考えてからこの研究に参加するかどうかを決めてください。たとえ参加されなくても、今後の治療に不利益になることはありません。また、不明な点があれば、どんなことでも気軽に質問してください。

研究の目的、背景、意義

 近年、高齢化の進展と医療費の増加に伴い、世界的に医療の質や適切な医療を受けることに対する関心は高まりつつあります。本研究の目的は、一般社団法人日本脳神経外科学会(以下、本学会)会員が所属する、日本全国の脳神経外科施設における手術を含む医療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すことです。データベースは複数の階層からなります。最も基本的なデータベースでは、できるだけ多くの患者さんの簡素な医療情報を収集し、より高層階のデータベースでは、臨床研究、医療機器開発、治験、お薬や医療機器の市販後調査などの個別の目的に応じたデータベースを構築する予定です。
 収集したデータを分析することで、日本の脳神経外科領域における以下の課題について明らかにすることができます。

  • 手術を含む脳神経外科医療を行っている施設の特徴
  • 医療水準の評価
  • 手術・治療を受けた方の治療の結果
  • これから手術・治療を受ける方の死亡・合併症の危険性の予測など
  • 専門医の資格更新要件到達度
  • 専攻医の研修目標到達度
  • 脳神経外科専門医制度のあり方に関する基礎資料
  • 医療機器や薬剤などの市場調査
  • 臨床研究、治験などを計画する際の基礎資料

 これにより、日本の脳神経外科医療の実態を「見える化」し、明らかとなった課題に対して実際のデータに基づく改善策の検討や、施設、地域や全国単位での医療の水準を明らかにし、比較することなどが可能となります。
 また、分析結果から、より正確に手術や治療にともなう危険が明らかとなり、担当医は患者さんやご家族とともに、治療に伴う危険と利益を共有した上で、治療方針を決定することができます。全国の脳神経外科医療の実態を俯瞰した視点で検証することで、全国の患者さんが安心して手術・治療を受けられるようにするため、より良い脳神経外科専門医制度のあり方を検証するための基礎資料ともなります。
 今後、基盤データベースを発展させ、さまざまな研究と連携して運営することで、臨床現場がさらに充実した脳神経外科医療を提供していくために役立つものとなります。

研究の方法

 この事業は、日本脳神経外科学会が主導する多施設共同研究です。この研究では、神鋼記念病院脳神経外科に、入院されている患者さん全てを対象とさせていただく予定です。日本全国で年間約30万件の患者さんの登録を予定しております。この研究では、手術や検査など、通常の診療で行われる脳神経外科医療の情報を、専用のインターネットを介して、日本脳神経外科学会(以下本学会)事務局に送ります。具体的な研究登録項目は、下にお示ししますが、個人を特定される情報は含みません。自分の情報の登録を希望されない方は、神鋼記念病院脳神経外科の研究相談窓口にご相談ください。
 脳神経外科学会では、事務局で全国から収集しましたデータを用いて、脳神経外科で入院治療を受けられた患者さんの病気ごとの治療件数や治療に伴うリスクや入院日数などについて、解析を行う予定です。

登録項目の実際は、下記のようです。

①施設情報
②患者情報
 ・生年月日(生年のみ必須)
 ・年齢
 ・性別
 ・登録の拒否申請
 ・患者居住地の所在地情報
 ・発症日
 ・発症前mRankin scale
③主治医情報
④入院情報
 ・入院年月日
 ・入院経路
 ・予定入院/緊急入院
 ・救急搬送の有無
⑤退院情報
 ・退院年月日
 ・在院日数
 ・退院先
 ・退院時mRankin Scale
 ・退院時Glasgow Outcome Scale (GOS)
⑥診療目的
 ・診断検査
 ・教育入院
 ・内科治療
 ・手術
 ・化学療法
 ・放射線治療
 ・リハビリテーション
 ・終末期管理
 ・その他
⑦診断検査
 ・CT
 ・MRI
 ・脳波
 ・核医学
 ・高次脳機能検査
 ・脊髄造影
 ・カテーテル血管撮影/読影
 ・その他
⑧内科治療
 ・抗血小板療法
 ・抗凝固療法
 ・脳保護療法
 ・抗浮腫療法
 ・けいれん てんかん 薬物療法
 ・頭痛 薬物療法
 ・モニタリング下の神経集中治療
 ・感染症治療
 ・その他
⑨化学療法
⑩放射線療法
 ・定位放射線治療
 ・定位放射線治療以外
⑪手術
大分類 (以下、各大分類ごとに、主病名、発症形式、術式を登録)
 ・脳腫瘍
 ・脳血管障害
 ・頭部外傷
 ・水頭症/奇形
 ・脊髄/脊椎/末梢神経
 ・脳症/感染症/炎症性疾患/その他
主病名
発症形式/受傷機転(頭部外傷のみ)
術式
⑫ 手術情報
 ・手術日
 ・手術時年齢
 ・術式分類
 ・術者
 ・指導的助手
 ・開頭術者
 ・助手
 ・見学
 ・麻酔法
 ・手術回数

図 データの収集方法
データの収集方法

なお、倫理委員会承認日から平成35年9月30日までです。


この研究の予想される効果と起こるかもしれない副作用及び不利益について

 この研究に参加されても、あなたが直接的に利益を受けることはありません。しかし、この研究により、脳神経外科医療の質の向上に向けての新しい解決策や治療に伴う危険性や利益が明らかになれば、将来、あなたの病気のさらなる治療法、治療薬の開発に役立つと考えています。

健康被害が発生した場合について

 この研究では、あなたに通常の治療に使用するお薬以外のお薬を使ったり、特別な医療機器による検査をしたりすることはありませんので、健康被害が発生することはないと考えられることから、特別な補償制度はありません。

研究への参加とその撤回について

 この研究への参加はあなたの自由な意思で決めてください。同意されなくても、あなたの診断や治療に不利益になることは全くありません。また、いったん同意した場合でも、あなたが不利益を受けることなく、いつでも同意を取り消すことができます。その場合は、カルテの情報もそれ以降はこの研究目的に用いられることはありません。ただし、同意を取り消した時にすでに研究結果が論文などで公表されていた場合には、完全に廃棄できないことがあります。

プライバシーの保護について

 あなたのカルテに含まれる情報をこの研究に使用する際には、あなたのお名前の代わりに研究用の番号を付けて取り扱います。あなたと研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、神鋼記念病院脳神経外科のインターネットに接続できないパソコンに保存します。このパソコンが設置されている部屋は、同分野職員によって入室が管理されており、第三者が立ち入ることはできません。
 また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、あなたが特定できる情報を使用することはありません。
 この研究によって取得した個人情報は、神鋼記念病院脳神経外科部長・上野 泰の責任の下、厳重な管理を行います。ただし、入力データが正しかどうかを確認するため、本学会が任命した施設訪問を担当する者が各施設へ赴き、診療記録と照らし合わせて入力データが正しいかどうかを確かめることがあります。その際には、個人情報が流出することがないよう、訪問にあたっては、担当者の身分を明らかにし、必ず施設の責任者から許可を得ることにします。

費用について

 この研究に関しての必要な費用は、本学会の事業費、公的研究費などによってまかなわれますので、あなたに通常の治療費以外に新たな負担を求めることはありません。また、あなたに謝礼をお渡しすることもありません。

利益相反について

 本研究は、本学会の事業費、公的研究費などによって運営され、2018年1月以降のデータ収集、管理・分析にかかる経費も学会事業費によってまかなわれます。研究責任者、研究分担者は、研究遂行にあたって特別な利益相反状態にはありません。

 この研究のことで何か分からないことや心配なことがありましたら、いつでもここに記載されている医師にお尋ねください。

研究責任者:神鋼記念病院脳神経外科   部長 上野 泰
研究分担者:神鋼記念病院脳神経外科   医長 黒山貴弘
神鋼記念病院脳神経外科   医師 下 大輔
連絡先: 078-261-6711 [代表]

 これらの内容をよくお読みになりご理解いただき、この研究に参加することを同意されない場合は、別紙の同意撤回書に署名(自筆)と日付けを記入して担当医師にお渡しください。


乳がん微小環境形成に関わる分子生物学的機序の生体資料を用いた探索研究

神鋼記念病院乳腺科に入院または通院中の患者さんへ

研究の目的

乳がんという病気は本来の秩序を破って異常に増殖する細胞(がん細胞)が母乳をつくるための乳腺のなかにできる病気です。従来、がん細胞は自分勝手に増殖しているものと考えられていました。しかし、最近の研究では、がん細胞が発生したり、増えて広がっていくためにはそれだけでは不十分で、 周りを取り囲んでいる細胞や血液(まとめて“微小環境”といいます)の助けが必要なことがわかってきました。この研究の目的は“微小環境”がどのようなしくみでがん細胞を助けているのかを、乳がん患者さんの組織や体液(血液、尿)を最先端の技術を用いて解析し、明らかにすることを目的としています。
研究についての詳細はこちらから

研究方法

乳がんと診断された20歳以上の患者さんにご参加いただきます。現在、診療時に必要な採血時に合せて、血液を10-15ml余分に採取します。ご提供いただいた検体を、特殊な機器を用いて観察したり、がん細胞やがん細胞の周りにいる細胞を分離したりしてその特性や機能をバイオテクノロジーの技術を用いて調べます。患者さんの個人情報は匿名化し、第三者が個人を特定することができないように適切に保護されています。

測定結果のご報告

ご提供いただいた検体を用いて、「がん」のしくみについてさまざまな検討を行います。当研究の結果は検体を提供していただいた患者さん自身の健康や診療に役立つものではありません。このため、測定結果について、直接ご本人にご報告する予定はありません。

この研究によって期待されること

この研究の成果は将来乳がんの診療、治療法の開発にいかされ、乳がん診療の発展に貢献します。

同意の撤回

この研究への参加は、いつでも患者さんの希望によって取りやめることができます。同意の撤回を希望された場合は、遠慮なく担当医師にご相談ください。

費用・利益

この研究で行う検体の分析について、患者さんに費用を負担していただくことはありません。すべて公的研究費等でまかなわれます。

主研究機関

◇主研究者:京都大学医学部附属病院 乳腺外科 教授 戸井 雅和
◇当院における研究責任者:神鋼記念病院 乳腺センター長 山神 和彦

当院における連絡先

神鋼記念病院 乳腺センター
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711 ・ FAX:078-261-6726


「乳房良悪性病変のgadobutrol* 造影MRI画像における
画像的特徴に関する検討」について

神鋼記念病院乳腺科で入院あるいは外来診療を受けられた患者さんへ

実施する臨床研究

当院では、乳腺疾患のMRI画像診断に関する臨床研究を実施しております。この研究は「観察研究」と呼ばれるもので、通常の診療で得られた記録をまとめることによって行います。 以下の点をご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。
*gadobutrolは当院でも使用されているMRI用造影剤の一般名です(商品名ガドビスト)。

この研究の意義、目的、および方法

日本国内の多数の施設から様々な乳腺疾患の情報が収集されるので、乳腺疾患のMRI画像を網羅的に分析することができMRI画像診断の診断能の改善に寄与するものと考えられます。

この研究による医学上の貢献と予測

日本国内の多数の施設から様々な乳腺疾患の情報が収集されるので、乳腺疾患のMRI画像を網羅的に分析することができMRI画像診断の診断能の改善に寄与するものと考えられます。

この研究による患者さんの不利益および危険性

患者さんの診療情報を分析する研究であり、プライバシーも厳重に保護されますので、患者さんに不利益や危険性はありません。

費用や追加の検査

通常の保険診療による画像診断情報と臨床情報の収集と分析ですので、患者さんに余分な費用を負担してもらうことはありません。また、検査方法の変更や追加検査もありません。

個人情報の保護

この研究で得た情報は厳重に管理され、学術目的のみで利用されます。 研究結果は主として統計として処理・解析され発表されるため、個人を特定できることはありません。研究結果の発表に際して、一部の患者さんの画像が参考所見として呈示される可能性がありますが、画像は匿名化されていますので、個人を特定できることはありません。本研究参加者以外の第三者に流出することもありません。以上のように、患者さんのプライバシーは厳重に保護されますのでご安心ください。

ご協力の拒否について

この研究にご自分のデータが使用されることを拒否される場合は、担当医もしくは下記の問い合わせ先に連絡下さい。たとえ、協力を拒否されても、今後の診療の不利益になることはありません。しかし、拒否のお申し出のあった時点で、既に研究結果が論文などで公表されていた場合には、 研究結果を破棄できないことがあります。この場合でも個人が特定されることはありませんので個人情報は保護されます。

研究責任者

東京医科歯科大学医学部 附属病院医療情報部 久保田 一徳
※神鋼記念病院は分担研究施設です

神鋼記念病院(分担研究施設)における研究組織

◇放射線センター:門澤 秀一(当院代表研究者)
◇乳腺センター :山神 和彦

当院における連絡先

神鋼記念病院 放射線センター:門澤 秀一
〒651-0072 神戸市中央区脇浜町1丁目4-47
TEL:078-261-6711 ・ FAX:078-261-6726